メルキド出版
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『伊藤計劃トリビュート:閉ざされた世界と、その敵』内容紹介
はじめに
5/19文学フリマ東京38(流通センター)で『伊藤計劃トリビュート:閉ざされた世界と、その敵』(メルキド出版 D-44 第一展示場)の販売予定です。本誌はテーマ「世界精神型の悪役」に基づいた二次創作とテーマ自由の論考から成り立っております。本年は伊藤計劃の生誕50年・没後15年のメモリアルです。どうぞご期待ください。
A5 88頁 1000円
目次&要約
論考 雨土 透明化する
5月と9月のイベント
今週の土曜は東大の五月祭、日曜は文学フリマ東京へ出没予定。日々文学フリマの準備に追われている。春の新刊は2点。東北と伊藤計劃の冊子だ。が、SNSではvtuberだ、VRだ、アニメ批評だと先端の文化を扱う本が注目されている。むろん弊誌は売上度外視の活動である。今回の印刷代は計6万円程だ。各頒価1000円。元は取っておきたい。
ところで特集のテーマでかなり難儀した。老後の預金を切り崩して資料を揃えてい
『マジカント五号』東北/記憶 内容紹介
A5 126頁 1000円 5/19 文学フリマ東京38 メルキド出版(D-44)
はじめに
2017年創刊の同人誌『マジカント五号』で「東北/記憶」の特集を組みました。本誌は日本政府とメディアが喧伝する3・11に代理表象される「東北」の再考・再検討を試みています。原始的な自然の東北のイメージを嘘偽りではなく、宮沢賢治のように「そのとおり書く」ことはできないか。むろん困難極まりない仕事なのは承
5/19文学フリマ東京38『伊藤計劃トリビュート:閉ざされた世界と、その敵』
前文 世界精神型の悪役
沖鳥灯
伊藤計劃は一九七四年東京生まれのSF作家。代表作は『虐殺器官』(二〇〇七)『ハーモニー』(二〇〇八)。二〇〇九年逝去。二〇二四年は生誕五〇年、没後一五年のメモリアルです。
伊藤計劃の生まれた翌年にベトナム戦争(一九五五─一九七五)は終結しました。ベトナム戦争は米ソ冷戦下の戦争です。熾烈なゲリラ戦でアメリカが敗戦しました。日本の六〇年安保、六八年革命はベトナム反
『マジカント五号 東北/記憶』(2024年5月19日刊行予定)
目次短篇 菫辺喬大 地涌
序論 沖鳥灯 常民の歴史
論考 朝村甲人 哀悼の時間を歩く──石沢麻依『貝に続く場所にて』論
論考 moka 読むことをよく味わうこと──石沢麻依「獏、石榴ソース和え」に関する些細なメモ・ノート
論考 大沢野 櫻 イーハトヴとユートピア──二つの地名
短篇 湯本実 灰で充ち満ちた街
短篇 歌猫まり 赤べこ人間
エッセイ 織沢実 竜飛行
エッセイ 大沢野
邦楽と人生(最終回)
90年代まで振り返って一区切りとします。最後は1998年~2022年に繰り返し聴いたベスト10曲。
1
ホフディラン - 欲望 (youtube.com)1998
2
Mr.Children 1999年、夏、沖縄 Tour 2004 シフクノオト (youtube.com)2000
3
GLAY / サバイバル (youtube.com)2000
4
ポルノグラフィティ『リンク』(“ポルノ
邦楽と人生 intermission(4)
先日『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(2023)を観た。古参の原作ファンとしては複雑な感想を抱きもしたが概ね納得した(やっかいオタク)。大江健三郎と水木しげるに想いを馳せた。パンフレットにアニメシリーズのアーカイブがあって興味深い。私はモノクロの第1期(1968‐1969)は未見。第2期(1971‐1972)の再放送と第3期(1985‐1988)のリアタイで少年期を過ごした。とはいえ第3期はがっかりし、
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