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土壁の家が壊され、
昭和30年代の竹を少し手に入れました。

竹って、朽ちることなく、
長持ちするようです。

実は最近、蔵や家が壊されるのを
見てきました。

あるいは、一部改修で、古い土壁を壊し、新築のように
近代的に建て替えるものも。

そっくり新築さん、
だったかわすれましたが、

どこかの建築業者が
取り組んでいるようです。

新しい家 ってそんなに
魅力あるかな、って個人的には思っています。

というのは、
以前、大工さんと雑談する
機会がありました。


昔の家について色々と話を
聞いたことがあります。

「土壁や漆喰だと、家が呼吸する。
家の中の空気がきれいで、
結露やカビが生えることが少ない。

コンクリートや鉄筋は、
どれだけもつかわからない。

新しく改修すると、虫が出ず、
冷暖房はよく効くけど、

部屋の空気はよどむ。
決して良いものではない。

金になるから、改修工事をするけど、
本当は木造、土壁を
生かして補修するくらいがいい」

というのが、大雑把な内容です。

さて、昭和30年代の蔵の土壁が壊され、
その骨組みの竹が積まれていました。

どうやら、野焼きで燃やすようです。

基本的に野焼きは禁じられていますが、
農家が一部の資材等を少しの野焼きは
認められているようです。


昭和30年代の竹です。
家の壁の骨組みだったらしい。
土壁は壊され、山道に
積まれていました。
何か懐かしいような匂いがします。また、ワラが見えます。
おそらく、ワラジだと思います。時期は不明ですが、
おそらく、同時期、昭和30−40年頃だと思われます。

ワラも竹も、長持ちするようですね。

しかもまだまだ現役で、
これからも使えそうにしか
見えません。

竹、ちょっと気になったので、
数本だけ取ってきました。

一月のどんど焼きのときに、
神社で燃やされていました。

その残りの分かもしれません。

さて、竹、手に取ってみましたが、
意外にもしっかりしています。

70年くらい前の竹です。
全くと言っていいほど、
朽ちていません。

シロアリや虫に穴をあけられた様子もなさそうです。


結構硬いです。
多少の黒ずみはありますが、
全く問題ないくらい、
しっかりしているようです。
燃やされたら一瞬、
何か生かして使いたいところです。
土壁
竹をつなぎ、土壁の
骨組みになっています。建物自体は
まだまだ持ちこたえそうです。


土壁を同じ材料で修復すれば、
まだまだ活用できそうな蔵に
見えます。

さて、竹を二、三本、
手にしてきたのですが、
何につかうか、全く予定はありません。

硬い、二本を叩き合わせると、
いい音がします。
拍子木とまではいかないですが、

自分の頭を叩いてみると、
ちょっと集中したいときの、
ヘッドマッサージに
なりそうです。

でも、この竹、乾燥しきって
いるからなのか、
硬いです。

家の裏が竹藪
春には庭にタケノコや細い竹が
生えてくるのですが、

そういった新しい竹とは
違ったものに感じました。

驚いたのは、手で曲げて折ろうとしても
折れなかった。

そして何よりも気になったのは、
竹の匂いです。

壁の中にあったからかもしれませんが、
どうも懐かしい、昔の家の香りです。

昔の家の独特の香り、って土壁や竹から
きているのかもしれません。

とりあえず、竹を少し家に持ち帰って、
汚れを落とし、紙やすりで磨いてみました。

雑な磨きですが、
色の変化、独特の香り、
硬さ、結構いい感じがします。

ベージュのような色が、
磨くとうっすらと
緑色になり、さらに磨くと、
黄土色になりました。

光沢も少しでてきて、
とてもきれいです。

こういういきなり出会ったものって、
何か活用できそうなのですが、
まだわかりません。

硬いから、肩や首、頭をたたくと、とても気持ちがいいです。

背中描きでもいいか。
でも角度がない。

短く切って箸置きができそうだし、
まっすぐなものを選べば、
モノサシにでもなりそうです。

竹の物差し、
最近は少ないのかもしれません。

あるいは、先をうまく加工して、
靴べらも
できそうですね。

何か作るために材料を
用意するんじゃなくて、

材料がいきなり現れて、
さぁ、どうしよう、って
いう流れはよくあります。

たとえば、いきなり大量の酒かす(20kgとか)手に入って、
どうするか?
みたいなことです。

何も準備も目的もないのに、
先に材料がくる。

ちなみに酒粕は数ヶ月熟成させて、白から茶色にさせました。

その間、春に白瓜や在来のウリの
種を蒔いて栽培を。

秋の収穫に合わせて
奈良漬づくりをしました。

奈良漬は酒粕を数ヶ月ごとに
取り替えながら、
味をつけていくので、
大量の酒粕が必要なことがわかりました。

8年経ちますが、今だに酒粕は健在で、
奈良漬は黒くなっています。
糖分も塩分もかなり抜けて、いい味になっています。

熟成酒粕の使い道って、
何かないか色々と
模索していますが、

魚をタッパーに入れて
付け込んでから調理すると結構美味しかったのを覚えています。

これも酒かすがドーンと現れてから、
広がっていった世界です。

全く詳しくないけど、
料理本で調べたり、あるいはどこかに電話してヒントを教わりつつ、

何かする、ってちょっと
緊張感もあります。

それでも今思い出すと、
楽しいものです。

先に想定外のモノが現れる、
以前はそんなことがなかったのに、
地方にでるとよくあります。

家の敷地内で、猫が生まれていた、
というようなこともありました。

そのため、猫に興味もなかったけど、
飼うことになった。

そして猫や動物に
興味が出てきたし、

多頭飼いをしている人へ
尊敬の念が出てきた。

効率よく、損得では
なかなかうまくいかないのかも
しれません。

いや、うまくいくのではなく、
何かする機会が出てくるだけです。

想定外、予想外、驚くけど、
あるといい刺激はあります。

さて、先の竹で何をしようか、とも
考えてもよくわかりません。

竹を磨くと、輝いてきて、
きれいです。

靴べら、家にありますが、
予備でもいらないけど、
作ってみるのもいいかもしれませんね。

その竹で猫の背中を
かいてあげたのですが、

不思議と喜んでいるようでした。

また、匂いが気になるのか、
匂っていたり。

こうして思うのは、
何か作る、っていう作業は
あった方がいいと思います。

作っている時って、
どこか日常から離れて、

いい世界に入っているのでは、
って思います。

どんな些細なモノでもいいと思う。

板をノコギリで切って、
端材を磨く、

あるいは、とくにこだわりなく、
昔使っていた
彫刻刀(小中学生の頃、学校で使っていたようなものです。)で
何か彫る。

彫刻刀も、適当に彫ってみるのも
結構良かったですね。

ただ、何か形になったかどうか、ってことはありません。

ただ、彫っている時が、無心か、集中か、わかりませんが、
いい時間であったことは確かです。

以前、青森ヒバの材木屋さんから
ヒバの板を買ったことがあります。

その時に色々と端材のおまけも
つけてくれました。

薄い、3mm程度のアイスクリームの芯を太くしたようなもの
でしたが、削って磨いたら、

本のしおりにちょうどいい大きさに
できました。

読書の合間にヒバの香りで休む、
ってのもなかなか
いいです。 

折れたものは、
箸置きにしたり。

青森ヒバの香りがするしおり。

着火剤のような木でも、
いろいろと遊びができそうです。

ちなみに、木を磨く、っていうと
電動のサンダーを使う人がいるかもしれませんが、

数十円で買える紙やすりを
何枚か用意し、手で磨いた方が
きれいです。

電動を使えば、早いかもしれませんが、
こういう遊びは、手を使っている時に感じると思います。

だから、電動器具系は、
使わない方がいい。 頭でなく、指や手で何か感じてるのかもしてません。

不器用、知識がない、などは
関係ありません。


さて、先の竹ももっと
目の細かい紙やすりで続ければ、
きれいになるはずです。

使う用途は不明ですが、
途中からまた思いつく
かもしれません。

70年前の竹、
まずは歴史に驚く。
業界では常識なのかもしれません。

でも鉄筋や外国の木材が
多いような気がします。

セメントも、補修で使ったことはありますが、やり方が良くないのか、
数年でヒビ割れするものは
あります。

乾燥しているから、
着火剤としてなら、
燃えてなくなる。

なんかできないか、
もっといい活用法あるのか、
って思います。


若い竹にはない魅力が
古い竹にはありそうです。
大きなクマザサもあります。
とても甘みのあるお茶ができますし、
他にも何か活用はできそうな気がします。
アザミ
山の土

でも、見るだけでも十分ですね。
ただ、歩いてみていると、どこに何があるのか、わかりますし、
ふとした時に思い出せます。

松葉なら、まったく排気ガスの影響のないところのもの、
クマザサも、採取するなら、あそこまでいく、
など、後になってから思い出すことが多いです。

山椒も地域の名産だと聞いていますが、
山に結構自然に生えていて、栽培しなくてもいけます。

となると、きっかけは何か目に入ってくるものか、
触れるもの、って思います。


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