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AI軍師大戦

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主人公がAI『わ』と一緒に、社内の課題を解決していくストーリー。 AIが台頭している現代、AIは人間を豊かにするのか、はたまた破滅を引き起こすのか…。
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記事一覧

AI軍師大戦 第八話

AI軍師大戦 第八話

事後

東雲は、影星さんに月明が陥れようとした一連の件を報告した。

影星「…。そんなことがあったのですね。どうも最近、事がうまく進まずおかしいと感じていたところでした。それも月明に邪魔されていたとは…。当時、怒鳴ってしまった理由も、実をいうと私に責任を被せられたような案件だったので、取り乱してしまいました。」

東雲「大変な立場だったのでしょうね。昇格されたので、さらに大変かと思いますが、一人で

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AI軍師大戦 第七話

AI軍師大戦 第七話

人事通達発表前

最初に影星さんがオフィスで怒鳴ったことを報告した月明さんと面談をした。

東雲「…ということで、月明さんの同僚からも影星さんと一緒に働きたくないといった意見が多数寄せられていました。」
月明「え? あぁ、そうなんですね。他の人も…。」
東雲「ちなみに、オフィスで働いている中で、他に怒鳴る人はいませんでしたか?」
月明「影星くらいですよ。」
東雲「なるほど。ということは、月明さん。

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AI軍師大戦 第六話

AI軍師大戦 第六話

東雲は、影星さんの他の同僚にも話を聞くことになった。
少し特殊だが、この会社では、〇〇ハラスメント系の報告先は人事部が担当になっている。そのため、東雲のところへ影星さんと働きたくないといった意見が続々と挙がってきたのだ。

東雲「影星さんから何をされたんですか?」
「挨拶を無視されました。」「いつもブツブツ言っていて不快です。」「影星さんが作った名簿に私の名前がありませんでした。」etc

東雲(

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AI軍師大戦 第五話

AI軍師大戦 第五話

「俺が悪いんか!全部俺のせいか!」

なぜか最近よく責められる。
俺はちゃんと仕事してるのに、なんで評価されないんだ。悔しい。なんで俺だけ、、、

突如響き渡った怒鳴り声は、オフィスの空気を凍らせた。冷ややかな視線が一人に集まっていた。

「何だよ」

ボソッと一言言うと、その場から姿を消した。数秒後、オフィスは通常営業を始めた。

東雲「陰星さんというのね。普段から突然怒る人なの?」

月明「い

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AI軍師大戦 第四話

AI軍師大戦 第四話

私「お忙しいところ、インタビューに応じていただきありがとうございます。私、人事部の東雲(しののめ)です!よろしくお願いします。」

雲井「雲井です。よろしくお願いします。」

彼の一言だけで、元気な人だなぁと、好印象を持った。

雲井「早速なんですが、今回はどういったインタビューで?」
私「気になっていましたか。申し伝え遅れてすみません。私、社員のメンタルケア的なプロジェクトに参画しており、見本に

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AI軍師大戦 第三話

AI軍師大戦 第三話

人の世に道は一つということはない。道は百も千も万もある。

私(雲井)が普段使っているAIチャットの初期画面は、少しクセが強い。なんなら、回答も面倒くさいまである。

例えば、仕事中に出てきた課題の解決策を投げかけると、
万事、見にゃわからん。
と。
(おめぇカメラも搭載されてないのにどの口が言うか!)と内心ツッコミを入れている。
結局、私が見てみるのだが、改めて見てみると、また違ったことが見えて

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AI軍師大戦 第二話

AI軍師大戦 第二話

鳥居「突然なんですか?」

私「いきなりお呼び出しして申し訳ありません。少しお尋ねしたいことがありましてね。最近業務に使っているAIについて。」

鳥居「あまり話が見えませんね。何を聞きたいんですか?」

私「使っている中で何か、身体に変化はないかなぁ〜と、気になりましてね。貴方が使っているAI『flu virus』は海外でも注目されているのですが、どうやら、使用者が凶暴になるとかならないとか。」

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AI軍師大戦 第一話

AI軍師大戦 第一話

何かお手伝いすることはありますか?

メッセージ欄に入力を促すように書いてある、その文字は、今の僕には優しかった。

僕は今、ブラック企業に勤めている。
毎日仕事に追われ、残業をせざるを得ない状況だ。
電車のホームで何度飛び降りようと考えたことか。
しかし、こいつと出会って、人生が一変した。
こいつとは、そう、最近リリースされたAI『fle virus』だ。

僕は、このメッセージ欄で多くのことを

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