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十日に一度

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万物の母(天理教の教祖)中山ミキさま(おやさま)が、毎月三回八の日にお社さまの身体を借りて、湯河原の天命庵でおはなしをされる。 作家である芹沢光良治氏の「神の微笑」、「神の慈愛… もっと読む
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夏のお茶会は薄茶だけで

わたしは還紙も扇子も持たずに参加した

いやはやとんでもない

皆さんはご存じで

多少はお稽古をなさっている

わたしだけが何にも知らない初心者だ

知らぬとは恐ろしい
頭の中は真っ白白

今回は少しかじっただけだけど

ちょっとは地に足がついていた

お点前

お点前

帛紗とはお茶を点てるときに使うもの

今日は皆さんのお点前を拝見する

待ち合いには「和」の掛け軸と大粒の牡丹が一輪活けられている
それを眺めて
歓談していると

薄茶の席に案内される
十人一組

すずさんにも言われたが
「お茶を楽しんでいらっしゃい」

多少の粗相は赦してくださる
お客さん

お点前を点てる側にまわると大変だ

お手伝いの皆さんも大変そう

薄茶の前にお菓子が出る
干菓子と焼き

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朝から雨が降っている

今日はお茶会の当日

すずさんには「楽しんでいらっしゃい」と言われている

肌寒いと感じたが満員電車はひと息で蒸し暑い

いつものように西に向かう電車の中
大山はきれいに見えたが
富士山は雲の中

母の帛紗と一緒にお出かけしてる

(十日に一度)与えられたもの

(十日に一度)与えられたもの

二年前、三寅の日にお祝いをする
夜中の丑寅の刻に御神水を汲んできて
墨をすり

神の子どもたちに短冊を下さる

一年前は三卯の日にお祭りをする
その日も卯の刻に作られた赤着を小さくしたお守りを下さる

そして今年、三龍の日は龍の時間に合わせて、お祭りになる
静かに篠笛と地歌を歌われる

龍の刻は朝七時から九時までだ

わたしは御礼参りをしたかった

神様はかわいい子どもたちにお与えばかりを下さる

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朝起き

朝起き

昨日の晩は早々と布団に入る

明日の朝は五時前に家を出ると思うと
「あぁ、起きられるかな」と不安になる

スマホの目覚ましをかけ
出かける一時間前にセットする

明日の洋服を確認するのも忘れない

四時前にアラームが鳴る

あぁ、起きられた

歯磨きをして、顔を洗い
出かける準備を整える

少し時間に余裕があったので
お祈りをする
その前にポットに水を入れ湯を沸かす

ほうじ茶を入れ
私もほっと一

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朝の電車に乗りました

今日は三龍の日です

龍の刻に合わせてお祭りです

気持ちだけを添えれば良いと言われましたが、身体はどうしても行きたいと言います

不思議ですね

朝焼けの中を歩きます

見えないものを追い求めているはずなのに

いつの間にか掴んでいるのは見えるもの

神様詣での日、大きな筍をもらったよ
下茹でしてある筍を

それを持って電車で帰る

朝から身体がくたびれて
重い筍持ちながら

帰り道

駅の階段登った途中で、
足を踏み外し-

みっともないよ
でも怪我はしてない

恥ずかしいけど

心の中では

ありがとうと粒やいた

花まつり

花まつり

今日はお釈迦様の誕生日
朝から慌ただしい

炊きたてのごはんをおにぎりにして
家を飛び出す

相変わらず身体と心は刷り合わない
頭はぼおっとしたまんま

電車の中から外を眺める

薄墨色の桜が咲き誇る
春爛漫

確かにきれい

西に向かう電車から頭に白い帽子をかぶる富士

車窓からは富士と桜

花まつりは「天上天下唯我独尊」の姿のお釈迦様と桜の花が飾られている

お釈迦様の隣には開眼供養を終えたば

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身体も病も

身体も病も

この身体も病も全て神様からの借り物

病もか…

自分で選んで来たものなのに
呪縛のように捕らわれて

病も借りもの
全てが借りもの

目の前で起こっていること全てに
納得出来ずに生きてきた
不平、不満で生きてきた

分かったようなふりをして
何にも分かっていなかった

悲しいけれどどん底で
何にもいらない
欲しくない
全く自由にならない人生は

誰しもがこころに抱えてる
他人とはくらべられないが

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春の御魂祭り

春の御魂祭り

半年に一回のご先祖供養の日
電車が遅れていつも乗れるバスが行っちゃった

次のバスまで待とうと思ったら
駅前からタクシーに乗ってゆく人に誘われる
渡りに船とついてゆく

御魂祭りの開催にギリギリ間に合い、ご先祖の記名して
最後の最後に名前を呼ばれる

御焼香をする

午後からは枇杷の神山へ
華さんに誘われてついてゆく
長野から車で来た人の案内をするため

その方は感受性の強い人
何かを感じとるよう

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不思議なはなし

不思議なはなし

昔々のお話しを聞いている

1986年4月18日
いまから38年も前

お社さんが若い頃のおやさまのお話し

今よりもおやさまの御言葉が
わたしには心に響く

ひとりひとりへのお話しをなのに
全ては聞く者のこころに沁みてくる

自分に言われたように聞きなさい

今も同じような話しをしているはずなのに

繰り返し、繰り返し
手を変え、品を変えるように
飽きないように

やさしく、やさしく語りかける

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今日はお休み

今日はお休み

十日に一度
神様に会いにゆく

朝早く目は覚めたけれど
布団から出られない

あぁ、怠け者
強風が吹き荒れる
わたしの心の中もおんなじだ

二日前のあげくだし
昨日は全く目が開かない
それでも何とか起き上がる
お祈りをして泪を流す
母に会いたい
迎えに来て

私の使命
なんなのだろう
小さな使命に過ぎないけれど

小さくて十分だ

何を望み、何を追いかけ、何を達成したいのか

私とていつか地に還る

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枇杷の木々の神山へ

枇杷の木々の神山へ

十日に一度
神様に逢いに行く日

今日は枇杷の神山で観音様へのお祈りがある

最初の時は歩いて山登り
道が分からないから
連れて行ってもらう

ゆけどくらせど、神山にたどり着かない
もう限界と思ったところで
やっと着く
帰りも猛スピードで半ば走りながら坂を下る

翌日に股関節痛

二回目は行きはタクシーに乗せられて楽々だった
帰りは知り合いがピストン輸送をしてくれる
あぁ、ありがたい

そして今日

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今朝も寒いと思ったら
富士山はすっぽり雪景色
久しぶりに顔を出す

十日に一度
わたしの支え

湯河原駅からバスに乗る一緒に神様のところに向かう人たちと

話に熱中し
降りるバス停を通り越す
えっ、えっ、えっ…
誰も押さない 
一つ先のバス停から下り坂を歩いて行く
朝から墓穴掘る