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7月に子育て家庭が気をつけたいことまとめ/キッズドクター看護師からのお便り

こんにちは。キッズドクターで「チャット健康相談」を担当している、看護師の小山内と申します。

段々と暑くなってきました。ご家族皆さま、体調など崩されてないですか?今回はキッズドクターによく寄せられる相談をもとに、7月に気をつけたい子どもの症状についてまとめました。参考にしていただけると幸いです。


7月に気をつけたいこと①日焼け

夏も本番になってきて、日焼けして肌が赤くなった、ヒリヒリするなど、日焼けに関するご相談が増えてきました。

日焼けは軽度のやけどです。子どもは大人よりも皮膚が薄くて紫外線に対するバリア機能が弱く、紫外線によるダメージを受けやすいとされています。

気象庁のデータによると、日焼けの原因となる紫外線は3月頃から急激に強くなりはじめ、7月ごろにピークを迎えるとされています。そのため7月は特に日焼け対策が大切です。

紫外線対策にはやはり、日焼け止めの使用が有効!次のポイントをチェックして、日頃からしっかり日焼け止めを塗るようにしましょう。

子どもの日焼け止めのポイント①注意点

  1. 日焼け止め製品の使用試験や研究結果が報告されているのは生後6か月以降の赤ちゃんが多いので、使用は生後6か月以降を目安にしましょう。

  2. 乳児湿疹や汗疹ができているときは、日焼け止めが刺激になってしまうことがあります。皮膚トラブルのあるときは日焼け止めを使用せずに、風通しのいい長袖を着たり帽子を着用したりするようにしましょう。

子どもの日焼け止めのポイント②選び方

  1. 保湿効果があるものを選びましょう。日中のお肌の乾燥を防いでくれます。

  2. 紫外線吸収剤無配合、アルコールフリーなど、肌に優しいものを選びましょう。赤ちゃん用と書かれているものだと安心です。ママ・パパも一緒に使えます。

普段から日焼け止めを塗っていても、ちょっとしたお買い物のときに塗り忘れてしまったり、水遊びで日焼け止めが落ちてしまったりすることもあるかもしれません。ここからは、うっかり日焼けをしてしまった時のケア方法をお伝えします。

日焼け後のケア① まずは冷やす!

日焼けによって皮膚に熱感があったり、ヒリヒリと痛んだりする場合は、ほてりがや痛みが落ち着くまで肌を冷やしてあげましょう。冷やしたタオル、保冷剤にハンカチを巻いたものなどを、日焼けをした肌に当てましょう

日焼け後のケア② 保湿をしっかり!

ほてりや痛みが少し落ち着いたら、保湿をしっかり行いましょう。

ただ日焼けをした肌は少しの刺激でも痛みを感じることがあります。摩擦がなるべく起きないように、肌が濡れた状態で保湿剤を塗ってあげましょう

このときの保湿剤は、市販の有効成分がたくさん入ったようなものよりも、シンプルなワセリンなどがおすすめです。傷ついた肌は有効成分をしっかり吸収することができず、かえって発疹などの原因になりかねません。

7月に気をつけたいこと②熱中症

キッズドクターでも少しずつ、熱中症疑いのご相談が増えてきました。
夏休みも始まる7月はレジャーやクラブ活動など外で過ごす日も多くなるかと思いますが、夏はどこで何をしていても熱中症に十分注意が必要です。特に子どもは大人に比べて熱中症になるリスクが高いということを覚えておきましょう。

子どもは大人より熱中症になりやすい!

体にこもった熱を放出して体温を下げるためには汗をかくことが必要ですが、子どもはこの汗をかく能力が未発達で、汗をかくまでに時間がかかります。そのため子どもは大人よりも体温を下げにくく、熱が体にこもりやすい状態です。

また身長の低い子どもやベビーカーに乗っている赤ちゃんは、地面からの照り返しも強く受けます。大人の身長の高さで32度のとき、子どもの高さでは35度とされています。

熱中症は気をつけると発症率が下がる病気です。気温や湿度が高い日のお出かけは、一層注意してください。次から具体的な予防方法を解説していきます。

熱中症の予防法①暑さ指数をチェックしよう

「今いる環境やこれから行く環境がどのような状態なのか」を知ることは、熱中症予防に非常に重要です。環境省のHPに毎日「暑さ指数」が表示されています。お出かけをする前にチェックしておくと安心です。

熱中症の予防法②水分・塩分をこまめに補給しよう

汗をかくと、体の水分と塩分が奪われます。夏は水分と塩分をしっかり補給しましょう。

汗をたくさんかく日の水分補給は、塩分も同時に摂れる経口補水液やイオン飲料がおすすめです。あまり得意ではない場合は朝ごはんにお味噌汁やスープを追加したり、水分と一緒に塩昆布や塩分補給ができるタブレットなどを食べさせるのもいいですね。

塩分キャンディなどは誤飲リスクが高まるので、タブレットなど噛んで食べられるかつ割れやすいものを選びましょう。

熱中症の予防法③衣服を工夫しよう

暑い日は風通しのいいコットン素材や麻素材の洋服を選びましょう。色は黒よりも白などの薄い色がおすすめです。

熱中症の予防法④冷却グッズを使おう

最近はベビーカーに取り付けられる簡易扇風機保冷シートなど、冷却グッズがたくさん販売されています。熱中症対策になるので、どのようなグッズがいいかいろいろと探してみるといいですよ。

このように様々な予防をしていたとしても、この時期のお出かけやスポーツの後に熱が出たりぐったりしたりしているときは、まず熱中症を疑うようにしましょう。次から「熱中症かな?」と思ったときの対処法をご紹介します。

こんなときはすぐ受診して!

ぐったりして呼びかけに答えないようなときは、すぐに涼しい場所に移動して体を冷やし、救急車を呼んでください。

返事はあるけれどぼーっとしているようなときは、体を冷やしながら急いで近くの病院を受診しましょう。

返事もしっかりできて水分を摂れる状況であれば、以下の手順で体温を下げるお手伝いをしてあげてください。

熱中症の対処法① 涼しい場所に移動して衣服を緩める

まずは涼しい場所に移動して、ズボンや前開きのシャツのボタンを緩め、風通しをよくします。このとき可能であれば、霧吹きやシャワーのぬるま湯を浴びさせるのもおすすめです。風で乾かすと汗の代わりになり、体温が低下します。

熱中症の対処法②冷えた飲み物で水分補給をさせる

冷えた飲み物は体の内側から体を冷やしてくれます。キンキンに冷えていなくても良いですが、ぬるいものよりも冷えたものがおすすめです。このとき、塩分も効率よく摂れる経口補水液を与えるのが良いでしょう。

上記2つの方法を試してみても症状が改善されない場合は、至急受診するようにしてください。

最近は容赦ない真夏の日差しになってきましたね。あまりの暑さに熱中症になったり、逆にエアコンを効かせずぎて風邪を引いたり、思わぬ事故などで病院にかかる機会も増える夏です。元気で安全に過ごせるように、体調と安全管理をしっかりして、夏を楽しんでくださいね!