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「いい商品」の定義を見直す。

「いい商品」と思っていないことが意外に多い

マーケティングの世界では「いい商品と売れる商品はちがう」とよく聞きますが、同じように「売れない=ダメな商品」では一概にありません。

「御社の商品はいい商品だと思っていますか?」
これはクライアントにいつも聞く言葉です。
回答結果は、ぼくの肌感なのですが、だいたい半々です。
意外にも自社の商品がいい商品だと思ってない人って多いんですね。
「なかなか売れないからなんとかしてほしい!」という依頼から仕事が始まることが多いので、NOという回答が増えるのは当たり前かもしれません。
売れていないという実情があることで、いい商品と自信を持てないこともありますものね。

一方で、素材やスペック、サービス内容などが最高だと、誇りを持って「いい商品」だと思っているけれども、「売れない商品」になっている場合は、市場との不一致が原因です。
それは、
①買ってもらおうとしている相手が悪い(ターゲットの不一致)
②買ってもらおうとしてる時期が悪い(タイミングの不一致)
③買ってもらおうとしている場所が悪い(媒体の不一致)
④買ってもらおうとしているメッセージが悪い(メッセージの不一致)
⑤買ってもらおうとしている価格が悪い(価格の不一致)
⑥売っている人が悪い(接客の不一致)

複数、もしくは全てにおいて不一致を起こしています。
特に多いのが上の①〜④。
ここを見直すだけでも、ずいぶんと新しい発見が出てくるものです。

「いい商品の定義」とは?

いい商品とは、どんな商品でしょうか?
素材にこだわり抜いた商品、ハイスペックな商品、技術を駆使した商品、
というのがパッと思いつくのではないでしょうか。

ぼくが考える「いい商品」に必ず備わっているものは、
大きく分けて2つポイントがあります。

1つめは
「なにかを解決してくれる商品」もしくは
「なにかを与えてくれる商品」であることです。

今までものすごく手間だったものが、すぐに完結できるようになったり、
幸せな時間を提供してくれるものだったりする商品です。
自社の商品やサービスをそういった目線で見てみてください。

2つめが
「どんな悩みや考えを持っている人」=ターゲットの設定です。
決して40代女性とか、リピーターとか、新規とかそういうターゲットではありません。どんな悩みを持っているのか、どんな暮らしにあこがれているのか。これが「ターゲット」です。

つまり、ぼくが考える「いい商品」の定義とは

「どんな人の何を解決してくれるのか?」
「どんな人に何を与えてくれるのか?」

が明確にされている商品。

です。

「いい商品」と「売れる商品」はちがうのか?

ぼくは、いい商品は売れる商品と同じだと考えています。
むしろ、ダメな商品なのに、売れることはないです。

ただ、「いい商品」であることは、ただただスタート地点です。

まずは、「いい商品」にすること。

そのためには、
「どんな人の何を解決してくれるのか?」
「どんな人に何を与えてくれるのか?」
を明確にすること。

一方で、「いい商品」だから売れるという幻想も捨てること。
商品を買っていただくためには、市場との一致がとても重要だからです。

次回は「市場と一致させるために」の中で、いい商品の定義の中にもある「ターゲット」について、話していきます。このターゲットの設定を考え直すことで、売れる商品になる可能性がぐっと高まります。


より深い考察や経験したいので、ご意見やご感想、ご質問などありましたら、お気軽にコメントください!