贈る言葉~街の中で子どもと若者を支援する
「支援」という言葉はあまり好きではありません。
現在、たまたま支援する立場になっているから使っているだけであって、人は支えるときもあれば支えられることもある、と考えています。
春はいろいろな人がアンガージュマン・よこすかを訪れます。
卒業生がふと訪れることは無上の喜びです。
今日も6~7年ぶりに卒業生が訪れました。
今まで就いていた仕事を辞め、4月から新たな仕事に就く、という報告を受けました。
新たな仕事への不安もあるようでしたが、表情も発する言葉も期待に満ちたものでした。顔を見ただけで嬉しくなったのですが、ワクワクする感覚を共有できてステキな時間でした。
ここしばらく会えなかった関係者も訪れました。
色々と大変なことが重なった数か月だったようですし、これからも大変そうですが、顔を見ることが出来たことだけで十分です。ハッキリ言って仕事ではありませんから、そこにこだわることはないのかもしれませんが、何しろ「どうしてるかなぁ」という不安が少しでも解消したことは本当によかった、と思えたのです。
アンガージュマン・よこすかを卒業する瞬間にも立ち会うことが出来ました。
中学校を卒業し高校へ進学する、言葉に置き換えると簡単なことです。ただ、とても苦労して生活をした上でアンガージュマン・よこすかにようやくつながった経緯を想像すると、感慨深いのです。アンガージュマンでは週に一回勉強をしに来るだけでしたが、友人にも出会うことができ、楽しそうな笑い声が毎回聞こえてくるような時間を過ごしていました。そんな笑い声を聞きながら、パソコンに向かって仕事をしている、というのはささやかな幸せです。ささやかではありますが、これこそが私の生きるモティベーションです。
アンガージュマンのドアを開けて帰るとき、「気の利いたことを言おう」「励まそう」と思っていたのですが、手を振って「またね」としか言えませんでした。毎年、この時が一番寂しい瞬間でもあります。
子どもや若者に関わるときに心がけているのは、「街のお節介なおじさん」ということです。たまたま街の中にある居場所で知り合った、よく知らないおじさんだけど、愛と平和に満ち溢れたポジティブなニュアンスが伝わってくる。そんな人物であることを心がけています。
もし、つまずいた時はいつでも戻ってきてほしい。
でも、君たちはきっとそんなことは既に知っていることでしょう。
横須賀の街の片隅から暖かく、ずっと見守っています。
みんなで支えあいましょう!