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[ファンタジー小説]メア・イノセント~夢と瀬踏み その4

登場人物

「」お兄さん 話の主人公 昔の記憶が曖昧 彼女達の兄という訳ではない
『』フェティ  元気で雑な活発な青肌の女の子 ミーディットとは双子
【】ミーディット おとなしめなフェティの妹 夢に関する秘密がある?
ウツツム族 青い肌の種族 夢を見ないらしい 晴れの日が苦手

あらすじ 曇りの日のお出かけを楽しむ3人 
     名前の分からない"あの実"を探しに行く事に・・・
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『あったあった、なんていうかぜつみょーに
 高い所にあるんだよね』

【お兄さん・・・取れそう?】

彼女達の言う"あの実"は小さくて、一定の高さより上に沢山なっている

あの実のドットイラスト(文章はそのうち書きます・・・)

うーん・・・僕の背の高さでも
ぎりぎりくらいの高さだな

いくつかの実はとれそうだけど
これだけでお腹いっぱいになれる量は取れなさそうだ

・・・でもせっかくだしと
ぎりぎり届きそうな実をひとつ、手に取って食べてみる

「あ、おいしい」

これは、ムルムの実とは比べ物にならないくらい美味しい
甘くて少しだけすっぱくて

種も小さいのか、食べていても気にならない

あぁ!おにーさんずるーい
 私もたべたい!

フェティは、僕の服の袖を引っ張りながら・・・
ミーディットも、うるうるとした目でこちらを見ている気がする

「ごめんごめん・・・」

僕は軽くジャンプして、いくつかの実を彼女達に渡す

『わーい、ありがとうおにーさん♪えへへ』
【・・・嬉しい・・・ありがとう♪】

幸せそうに食べる2人は、とても可愛らしい

『んむんむ・・おにーさん、なんか元気そうだね!
 もう少し奥に行ってみる?』

言われると、今日はふらふらしないで動けている気がする

「うん、行ってみようか」
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それから僕達は、食べれそうな物を探して歩いた

実だけじゃなくて
食べれる葉っぱだったり
キノコだったり(フェティはキノコは好きじゃないらしい)
彼女達が食べれると言ったものを、かたっぱしから食べていった

「流石にこれだけ食べたら、お腹いっぱいだね」

『ああー、お昼寝したーい』

【ふふっ・・・お姉ちゃんったら・・・
 寝そべったら砂まみれになっちゃうよ・・・?】

すこし開けた場所で座ってゆっくりとする

沢山食べた後のふわっとした感覚を味わいながらも
ふと、僕は違和感を感じ始めた

「・・・そういえば、この辺りってあんまり生き物がいないのかな?」

鳥の鳴き声は、何回か聞いた気がするけど

他の生き物・・・ちいさな虫なんかは
いやでも出会うはずなんだけどな

『んー・・・そういわれると"まだ"少ないかもね・・・』

?・・・まだ・・・ってどういう事だ?

【・・・お姉ちゃん、お兄さんに瀬踏み・・・
 説明してないかも】

『あ、言われてみれば・・・』

せぶみ・・・?何の話をしているんだろう?

続く


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