外出時の深刻なトイレ問題
外出時のトイレは、中学くらいから自分の中ではずっと大問題だった。
今でこそ、男女兼用トイレがあるところも多くなってきているけれど、当時は外出の予定があれば、前日から水分を控えて、外出時は絶対にトイレに行かないという覚悟で臨んでいた。(皇族かよ)
女性トイレに入った際の印象に残るエピソード2選
じろっと睨まれる、叱られる、がだいたいのパターン。典型的なやり取りはほぼ決まっている。
「ここは女性トイレですよっ!(怒)」
「女なんで・・・(ここでも一人称が言えない病が発動中)」
相手が一瞬、鳩でっぽうを食ったような表情を見せ、その後その表情を隠すかのように、気まずさを隠すように、逃げるように去って行く。
ほとんど同じパターンの中で少しだけ違っていて印象に残っているのは、手を洗ってトイレから出ようとしたときに、入って来たおばちゃんと鉢合わせ、おばちゃんが恐怖の面持ちで外に駆け出していき、女性トイレであることを確認している後ろを通り過ぎようとして睨まれた一件。
もう一つ、若い女の子が個室から出てきたとたんに逃げるように走り去り、その後こっちが個室から出た時に、おっかなびっくり店員さんらしい人が入ってきて、「ここは女性トイレなので・・・(怖)」とささやくように言ってきた一件。通報されたということで、しかもそれほど前のことではないので、まだ記憶に新しい。
なんで男性トイレに入らないかというと
男性トイレを数回だけ利用させてもらったことがある。もちろん、誰も睨まないし何も言われなかった。ごくごくフツーだった。だから、外出時は男性トイレに入れば、別にそれはそれでいいわけなのだけど。身体的(膀胱的)にも大変助かる。
でも、なんかとても卑怯な気がして遠慮してしまっていた。
サービスエリアの男性トイレに、団体バスのおばちゃんたちがこぞって詰めかけてきて困る、みたいな話を1回目の結婚時に何度も聞かされたことがあって、そういう人たちと同じ事をするのは、なんとなく気が引けて、そういう人たちと同じになりたくないとかなんとか、勝手な正義感(?)があった。
「そんなにトイレで叱られるのがいやなら、髪の毛を伸ばすなり、スカートをはくなり、女らしくすればいいのに」
と、母がよく言っていた。トラウマだ。
そういう問題じゃないんだ。
「女である○○」でもなく「男である○○」でもなく、ありのままで受け容れてほしいというただそれだけなんだけど。でも、それを望むことさえ、「世の中はそうじゃないんだから(きっぱり)」と実務的というか現実的なことを言われると、黙るしかなかった。
諦めて慣れるしかない?
「現に女なんだからしょうがないでしょ(実務的に処理しないでどーすんの)」
というのはもっともな話なんだけれど、なんでもかんでもそれで片付くわけでもなく、諦めて慣れるようにしてきたけど、その痛み慣れの積み重ねが、それほどいいものではない気がする。
もちろん良かったこともあるけれど、さらに生きやすくしたいと思ったとき、トランスジェンダーだったんだと気づいたことはとても良かったと思う。
保育園のトイレは男女兼用だったけど
子ども用のトイレは、男女兼用だった。3歳だったか、普通にトイレに入っていたら、上から保母さんがのぞき込んで、「ちゃんと拭かなきゃダメ」みたいなことを言った。
なんで最もプライベートな場所をのぞき込まれなくちゃいけないのか、当時は怒りなのか恐怖なのか悲しみなのかよく分からず、凍り付いた。
まとめ
男女兼用トイレもっと普及してほしい。
あと、保育園のガキんちょだからといって、使用中の個室を上から覗くのは傷つくので、病気とかケガが疑われるとき以外はやめてほしい。というか、声かけて説明をしてから覗いてほしい。
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