以前「新宿鮫」が自分のハードボイルドランキング１０位に入ると書いたが、本作「私が殺した少女」も同様にランキング上位なのだ。

原寮の探偵沢崎シリーズの２作目、本来は１作目を紹介したかったのだが、結末・筋書きともに記憶があいまい、このままあらすじざっと見て紹介するのもなんか不誠実だなぁと思い、２作目だがこちらを紹介させてもらう。

沢崎は渡辺探偵事務所の私立探偵、元刑事の渡辺に拾われて二人で事務所を営んでいくが、１作目に詳細あるのだが、渡辺は失踪してしまう、裏切りといってもいい状況で。
帰ってくることを望んでいるのか、感傷か、義理か、渡辺事務所の看板のまま探偵を続けている。

沢崎はある日、少女誘拐事件に巻き込まれる。
犯人によって、警察が関与しているかを確認するための囮として使われ、さらに身代金引き渡しを任される。
アクシデントが起こり、身代金引き渡しは失敗、少女は死体で発見される。
沢崎の心情はあまり描写されないが、タイトルの通り、沢崎は感じていたのだろう。
そこから沢崎の独自捜査がはじまる。
警察には誘拐犯とグルだと疑われたり、警察ではないので捜査権がなかったり、と障壁はあるが、沢崎は真相にたどりつく。
沢崎がハードボイルドの探偵として魅力にあふれているのは、読めばすぐにわかるのでここでは多くを語るつもりはない。

雄弁はハードボイルドじゃない気がするので。
ちなみに一作目のタイトルは「そして夜は甦る」。
タイトルもかっこいい。

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