四季の句
春
春が山 睦ましきかむ 宿るかも
春天花 神樂巫女の まひけるや
牡丹雪 光るる結晶 降りけるや
夏
あじさゐぞ うつそみが無常 言付けゆる
夏の日ぞ 清月にはえて いとあはれなり
新緑や いとゞいきのを ますらなす
秋
秋が木に かこはれたりし 歩兵隊
あはれなり 果敢なく消えし 龍田姫
無殘やな 飛び散りたりし 赤蜻蛉
冬
風ふきて 時空に流るる 薄かも
雪ふりて 白き花をば 咲かせけり
冬が星 陶然として 機を忘る
一言メモ
これらの作品は全て高校時代に詠んだもので、作品集「花の溢るる森」に収録したものです。俳句と言えば当然季語を入れなければならないわけですが、季節を楽しむ上で俳句という表現法はかなり優れています。そんな理由から高校時代はかなり俳句に夢中になっていたため、軽く100を越える作品が生まれました。その数多い作品の中から自選して、春夏秋冬12の作品を集めたのが今回の作品になります。皆さんも当然好きな季節と余り好きではない季節があると思いますが、それぞれの季節に特有の風景があるので、風景を楽しんでみるのも良いかと思います。
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