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読書感想文:「風が強く吹いている」三浦しをん

こんばんは。シンガーソングライターのオガワマユです。

大学駅伝にハマっています。まだまだにわかファンですが。
もともと子供の頃から我が家は、お正月のテレビといえば箱根駅伝。
スポーツやるのも観るのも興味ないわたしが(最近はラグビーが好きですが)、唯一定期的に触れてきたスポーツ。

そんな駅伝のスポーツの枠に止まらない壮大な魅力に気づいてしまったのが昨年。

そして、箱根駅伝を題材にした作品があると知り読みはじめたのがこの作品でした。

とってもとっても素晴らしかったの一言です。

陸上競技に詳しい人も、箱根駅伝をよく知る人も、お正月にたまに見るかな〜くらいの人も、楽しめるのではないでしょうか。

出来すぎ、とか夢物語、なんて意見もあるのかもしれませんが、わたしにはすべてが運命のような必然に感じました。

走ることの孤独。それを越えて襷が人と人の人生を繋ぎ編み、大きな物語となる瞬間を見ました。


彼ら一人一人がピックアップされる後半からは、共に走っているような感覚にすらなり、駆けるように読み進めました。

読むのを途中で止めることが苦しいくらい、胸に迫る熱いものがありました。

そして、終わり方もとてもよかったです。

明確な答えは出ない、要らない。
走らずにはいられない人も、走ることを辞める人も、それぞれの続いていく人生の孤独なランナーなのです。
もちろん、わたしたちも。
そして、ときどき繋がれる襷に希望を託し、生きていくのでしょう。

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