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ギグワーカーとフリーランス、何が違う?

ギグワーカーという新しい働き方をご存じでしょうか?

インターネット経由で短時間の仕事を請け負って働く人のことを指す言葉です。

コロナ禍の中で急増した働き方ですが、従来のフリーランスと何が違うのでしょうか?




新しい働き手の形態:ギグワーカーとは?


ギグワーカーとは、インターネット経由で単発の仕事を請け負う労働者のことを言います(出所:きょうのことばセレクション)。

たとえば、ギグワーカーの代表例として、Uber Eats(ウーバーイーツ)の配達員はよく知られているでしょう。2021年から2022年頃には、その過酷な労働実態が何度かニュースで報じられましたが、最近では肉体労働だけでなく、法務や会計などの専門分野のギグワーカーも増えていると言われています。


さて、ここでふと、似たような働き方である「フリーランス」とどう違いのか、疑問に思った方もいるでしょう。フリーランスも個人で仕事を請け負う点はギグワーカーと共通していますが、何が違うのでしょうか?


ギグワーカーとフリーランスの違いを知る3つのポイント


ギグワーカーとフリーランスの最も特徴的な違いは、「仕事の期間」にあると言えそうです。

ギグワーカーは、一度限りの仕事を引き受けることが一般的です。例えば、配達やクリーニング、家具の組み立てなど、数時間で完了するものばかりです。一方で、フリーランスも短期の仕事を引き受けることはありますが、数カ月から数年にわたる中長期のプロジェクトにも携わることもあります。

こうした特徴以外にも、いくつかの違いがあります。

近年は例外も出てきていますが、ギグワーカーが引き受ける仕事の多くは専門性は必要とせず、誰でも取り組める仕事が多いとされます。また、仕事を発注する際には主にインターネット上のプラットフォームを介し、両者が直接顔を合わせることがないことも違いと言えるでしょう。

こうした違いは、仕事の依頼側のニーズによるものと考えられます。ギグワーカーに発注したい依頼者のニーズとしてあるのは、「必要なときに必要な仕事を個別に発注したい」「仕事を依頼するときにはその説明の手間を省きたい」などがあります。こうしたニーズをもとにして、先述の「仕事の期間」「誰でも取り組める仕事内容」「依頼方法はインターネット経由」の3つの違いが出てくるのです。

ここまでギグワーカーとフリーランスの違いを見てきました。

ギグワーカーの働き方は広がりつつありますが、その中には企業に雇用されていないケースも多く、労働法などに守られていない側面が問題視されています。ただ、こうした働き方は労働力不足に悩む日本において、解決策の一環として期待されてもいます。これらの課題を克服し、新しい働き方を健全に発展させるかどうかが、まさに分水嶺に立たされています。

(参考情報)
NIRA総合研究開発機構「副業としてのギグワークはなぜ広まらないのか 就業者実態調査から見る現状と課題」https://www.nira.or.jp/paper/opinion-paper/2023/64.html(2024年1月21日アクセス)
リクルートワークス研究所「社会に溶け込むギグエコノミーの社会課題──村田弘美」https://www.works-i.com/column/works04/detail033.html(2024年1月21日アクセス)

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