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キラキラした人間はニガテ|エッセイ

キラキラした人間が苦手だ。
テニス部やフットサル同好会などの
言葉を耳にするだけでヒィ・・
となってしまう。

昔からラップを聴いていた影響か、
タトゥーやピアスなどが入っている人がいても
幼少期苦労したんかなと思うだけで
別に怖くはない。

ただ、キラキラした人と直面すると
ずっとキラキラして生きてきたんかな。
君の悩みなんてこちらの足元にも
及ばないようなものなんだろうよ。
と思ってしまい、腹が立つ。
そしてその一方、
怖すぎて影に隠れたくなる。
(キラキラも苦労してることはわかってる。
だが、どうしても無理)

さて、こんなキラキラ嫌いの私だが、
なかなかにキラキラのいる会社に
所属している。

3次会まで残っちゃって~などと話している
兄さん、姉さんの会話を聞いているだけで
実はゾゾゾとなっている。

会社の規定により、
ランチ会どころか部活動なども存在している。
はよ帰れと言いたくなるが、
楽しんでいるようなので
キラキラ社員さんたちが幸せならそれで、、
とそっと見守っている。

だがしかし、
最近バイトにすら
キラキラの影響が及んでいる。

バイトでも部署メンバーでご飯に行く際には、
費用を負担してくれることになったのだ。

今日、どうっすか・・?!
と言う流れだと行きたくなるが、
行ってこい!!!と言われると
行きたくなくなる。
部署の皆さんは好きなのだが、
強制ご飯はあまり楽しめない。

まあこちらは、
ありがたくはあるので
一応感謝はしている。

しかし、
大きな問題は次だ。
これまで月間のイベントなど
存在しなかったのだが、
4月からとある月間が始まってしまったのだ。

ばれちゃ困るので、月間名は控えるが、
会社の床にテープで
バッテンが作られているので
そこに立ち止まり、大きな声で
おはようございます!!
を言うというものだ。

アンチキラキラの私だが、
社交性がないわけではないので、
どんな時でも挨拶だけはしっかりしていた。
だが、こうなると一言も出したかない。
一番乗りして、挨拶を免れたいと
思うほど心への負担を感じた。

しかし、時はやってくる。
出社する日が来てしまった。

私は無理だと判断したので、
テープで止まらずいつも通りに
おはようございます!と言い、席についた。

すると問題なかったようで、みなさん
「おはようございます!」と返してくれた。

マジで怖い儀式であった。

あ~怖い怖い・・・・・

と思っていると今度は、
「2分間近くの人と褒め合いをしてください!
 開始!」
と声をかけられた。

何?!?!?!??????

隣に新卒の子がいたので聞いてみると、
こちらも月間の儀式らしく
4月は毎朝褒め合いが発生するとのこと。
衝撃的だった。

誉められたくはないので、
ラップバトルの如く
「先行で。」と選択し、

「え~〇〇さんは、
 優しくて~~~
 仕事ができて~~~
 覚えるのが早くて~~~
 真面目で~~~~~
 丁寧で~~~~」

などと、
語尾をスーパー伸ばしながら
時間稼ぎをした。

また、
もう出てこないかも・・!
と思った時には周りにいた別の人に、

「あ!△△さん!
 △△さんは、
 優しくて~~~
 仕事ができて~~~
 覚えるのが早くて~~~
 真面目で~~~~~
 丁寧で~~~~」

と声をかけ、
テンプレを使い回し、
2分間を乗り切った。

一体なんなんだこれは。

ちなみに、
ファインプレーをしている人がいたら、
壁の桜の木に花びらのシールを貼り、
満開にさせるというイベントも開催中だ。

早く4月よ終わってくれ。
いや、5月には
新たな月間が始まるのか・・・?
何はともあれ、出社コワイ。

さはら
1997年9月生まれ
ハーフ
座右の銘は晴耕雨読
万年フリーター

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