野生の体を取り戻せ!という推薦図書
うんざりするくらいの健康情報があふれている。
もはや、目にするのも嫌な人もいるのではないだろうか
ただ、今回ばかりは読んでほしい。そう願う本だった。
タイトルは「GO WILD 野生の体を取り戻せ!」
食べ物・運動・睡眠という生活習慣の王道の話もあるが、
その前提は科学的な研究データと、進化論。
健康でありたいというよりは、皆、幸せになりたいと願っており
そのために健康を欲している。
幸せと感じるように、それが進化の中での適応されるようになっていることを踏まえて、非常に多くの、意外と感じるような切り口から、健康的な生活を提案する。
例えば、
・ランニングマシーンでの運動と、トレイルラン(山道を走る)違いは?
・森林浴(英語に訳せないそうな!)の脳への効果とは?それが示唆するものは?
・子育てを始めとした共同生活がもたらす物質と、その健康への影響とは
・マインドフルネスの効果や、先住民との共通点は
・著者、翻訳者の野生化した生活での実際の変化について
など、非常に面白く、実は図書館で借りたのが初めだったが、手元に置いておくたくて、購入した。
個人的に心に響いたワードとして、一部引用する。
体の不調や病気を、ただ一つのシステムの故障として修理しようとしてもうまくいかないということ。それらの原因となっている過負荷は、体の他の部分で起きている可能性がある。
(元々していた理学療法としては、膝の痛みが股関節から来るというのは、よくある話だったけど)
いざ受診するとなると、内科・外科というざっくりでなく、
呼吸器・消化器・循環器・泌尿器・神経内科・皮膚科…と、症状が出ているところに駆け込む昨今。
人として大きく、複雑なシステムとしてとらえて、全体を+に進めていく流れは、とても歓迎するものだと感じる。
野生に戻るきっかけは、食事・運動・睡眠・集団・マインドフルネス・どこからでもいいと思う。全て単独でなく、つながっており、何かをトリガーとして、好循環に入っていけると筆者も言っている。
文明の恩恵を受けながら、戻れるとこだけ野生に戻る。その秘訣を教えてくれる、そんな本だった。
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