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歴史と表現を学べ!⑦大阪の日本画展~東京ステーションギャラリー(丸の内)

デザインの勉強を始めてから、歴史を手始めに…と色々展覧会をまわるようになりました。
しかしながら私ってばすっとこどっこいでして、休館日に訪れてしまい、昨年10月3か所行けませんでした。

その3か所目、やっと行けました。リベンジ完了です。
やったぜ。

勝手な日本画のイメージ

日本画のイメージってありますか?
私はなんか…葛飾北斎が一番最初に思い浮かびます。
富士山とか、波打ちとか、そんなやつが出てきます。
ハッキリした色合いから、淡いものまで、線が細くて…とか何となくのイメージが出てきます。

あと一般家庭では飾らないのかな?とか。
官僚宅…うーん、洋風のお家には飾らないのかな。
少なくともウチには日本画は飾っていませんでした。

日本画はちょっと敷居が高く見える、ような気がします。

大阪というか関西は馴染みがある私

今回見に行った、大阪の日本画展というのは、その名の通り。
大阪で活躍した画家たちの作品を展示するもの。
要は関西関東で画の流派が存在していたということになる。

見に行きたかった理由のひとつに、関西に馴染みがあったから。
母方が京都。さらにクリエイティブな家系なんですよね。
母は絵を描いていた。絵と言っても、漫画絵だけども、銀河鉄道999とかうる星やつらとか、あの辺りの世代なもんで、中々に上手かった。
でも何か作るときはちょっとネジがズレてる。

叔母も、親戚も同人誌を描いていた時期があったり、呉服屋なので反物に絵を入れるときには結構頭を使うらしい。(叔父曰く)

そんな母方の人たちはやはり関西圏の商売人気質も相まって独特の感性を持っている。私は関東育ちだが、親戚と話しをするとその感性を感じる。

多分私の絵を描くというものと最近始めたデザインに関する興味というのはもしかしたら、母方の血なのかもしれない。

女性画家と大阪

大阪の日本画展では女性画家の作品が多かった。
女性の画家さんはパッと出てこなかったが、今回で「え、こんなに居たんだ」と感心した。
上村松園、島成園と明治から昭和へ掛けて活躍した女性画家は非常に多いらしく、当時の女史たちはむしろ習い事のように絵を学んだそうだ。
今でいう美術の予備校のような感じだろうか。
多分…教養として習っていたひとが多かったのだろう。
それが広まって、個展なんかも頻繁に行われて、活発だったのだろう。

凄いなと思う。
だって女性の画家、指さされることもあったと思う。
師は男性だろう、強く当たられたこともあるだろう。
それでも強く、逞しく、画家が出来た。
なんて素敵だろう。

なかでも印象的に残った…というか、なんだかもうすべて凄い。
色味、風合い。
人物、動物、作物、何から何まで新鮮だった。
鮮やかなものもあれば、繊細で淡い心を表すものもある。

自由で、個性的。
素敵な画がたくさんありました。
(写真が撮れなかったので伝わらない…)

性別や歳は関係が無いよね!

日本画の歴史は明治よりずっと先からあっただろうが、大阪ないし関西圏では当然男性の画家もいたが自由だった。

幼くして画家の道へ進んだ者もいれば、この年で目指すなんて!という感じの者もいた。多種多様な画家がいました。

現代の今、多様性が話題になっているが、関西圏では割と昔からそういうのは寛容な印象がある。

映画やドラマで「あなたに弟子入りさせてください」というシーンがあったりするが、大体は「女のお前に何がわかんのさ!」と怒鳴り散らす。
実際私自身前職までは技術職であったゆえにそういった謎の女子禁制みたいな風潮は受けたことがあるし、はれ物扱いされる。
そういうのが基本、関西圏は「おお~良いよ~来ぃや~」みたいな印象。

独特の表現は確かに毎度某県民バラエティ番組とかで度肝をつくが、これが関西節。私はこの雰囲気で慣れ親しんだので不思議に思うことはない。
しかしやはり、関東圏に住んでいるので、ちょっと嫌な顔されるのはある。

私のデザインの師匠はパッキパキの大阪民だ。
関西のノリで刻みよく教えてくれる。
気楽で洒落があって面白くて、おお、良いやん、と押してくれる。

「今更何してもだめだ!」みたいなのは無いし
寧ろやるべきだと応援してくれる。

何をするにも、性別や歳は関係が無いことを教えてくれる。

豊かな表現を学べた!

自己表現の世界が強い、画家の世界。
大阪の日本画展では、関西圏の豊かな面白くて深い表現を学べた。

そして何をするにも性別も歳も関係なく、
誰もが自由に、多様に、表現して良い。
そういった現代へのメッセージを受け取れた。

自分に正直に、生きよう。
そんな大阪の画家たちからエールをもらった気がする。

というか、カッコイイ!

https://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202304_oosaka.html

もうすでに会期は終了してしまったが、東京ステーションギャラリーではほかにも個性的な展覧会が開催されているので東京駅の歴史とともに是非見てみてはいかがだろうか。

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