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買うのは感情

 情報が多すぎると、興味がなくなってくるように最近思える。自分の欲しい情報は、いつでも得られる時代。本が好きな私は、読みたい、欲しいと思うと、前に比べると簡単に手に入れられるようになった。気付くと、自分の部屋は本、雑誌の山だ。この状態は、バイトをするようになった頃からなので、この先も本に囲まれる日々が続くのだろう。
 小説は、全く読まなくなった。雑誌でない本だと、ほとんどエッセイの本になる。ほぼ雑誌なのだが、買ってすぐ手放すものと、しばらく眺めて、もういいかと思うと処分するもの、これは手元に残しておきたいと思うもの。その3種類に雑誌は分かれる。片付けるのが得意でないから、片付けないとまずいと思うまで、持ったままの状態が長く続く。
 欲しくて買うのだが、その後それほど読まないこともある。勿体無いことをしていると思うが、買おうと決めていると、もう「することリスト」の中に入っているので義務のように買う。よく買う本だと、今回も予定通り買えたと安心する気持ちもあるから不思議だ。もし私が本屋に行かない、本を買わない月があったら、何か起こった時なのだろうと推測できる。
 本を買う前に、考える。本当に買うべきなのかな?と。実際に本屋に行って買う予定のものを一度手に取ると、それほど必要でないかなと、買うのを辞めることもある。逆に、その時見つけて、予定のなかった本を買ってしまうこともある。要は、その時の感情の割合が大きい。
 情報というと、空気のように目に見えないイメージ。本になると、情報が少し古いイメージ。たくさんの情報が載ってはいるけど古くなりつつある、その時最新だった情報が詰まっている。
 その瞬間を生きる私たちにとっては、今生きてることを確かめるかのように、買う。生活必需品ではないけれど、私の「本」のように、必要だと思うものがある。人それぞれ違うだろうけど、心のクセのようなものだと感じる。
 

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