見出し画像

ままならぬリソグラフ

今日は、ひさびさに午前中には起きていた。「リソグラフ」の研修があったからだ。

6年ほど運営に関わる拠点「なわほ」は、いろんな「つくる」を学び、体験できる"ネオ公民館"を謳うようにしている。蒸留器や3Dプリンタ、レーザーカッター、木工旋盤などさまざまな「つくる」に対応し、ちょっとしたメーカースペースのようにゆるく稼働している。

そういった「①つくる場所と道具がない!」に合わせるだけでなく、「②つくり方がわからない!」に対応できるようにとはじめたのが「なわのがっこう」だ。「地域のつながり」「カフェ」「芝居」をつくろうなど、有形/無形問わずの「つくる」を学ぶ。その学びをつくるための企画コーディネートをほとんど担当してきた。

で、今回は「リソグラフをつかって、出版物をつくろう」というテーマ。そう、うちには鳥取県内でも指で数えるほどしかない(はずの)2色刷りのリソグラフが置いてある。

3年前に開催したzineワークショップをきっかけに、「汽水空港」モリさんに小田さんに繋いていただいた。そこから京都に出向いて直接指南を受け、中古であるけどもゲットしたのだった。

とにかく、公民館や公の場所には、「印刷」ってもんがあったんだよなぁ。すっかり忘れていた。そういう場所なんだよ、公民館って。

小田さんのnoteに書かれていたことが、購入にいたる決定打だったことは間違いない。

さて、ただモノはあっても使い手がいないとなかなかうまく稼働しないは世の常で、恥ずかしながら多分に漏れず、購入後だいぶ手をつけれずにいた。なので、まずは運営に関わるメンバーに向けての学びのため、クローズドの組織研修として開催することに。

ちなみに、3月に一度「座学編」をやっており、1ヶ月ほど空いての「実践編」として今日はワークショップを行った。

「何でもいいよ」

と自由を渡されると、意外と窮屈で不自由になる。これはものづくりにも言えることだと思ったのと、なるべくリソグラフを使うハードルを下げたかったので、「青×黒」「A4サイズ」「Canva編集」という条件を提示して、各々がつくりたいものをつくることに。

プロセスは端折らせてもらうけど、「イラスト」「子どもが遊べる塗り絵」「演劇練習帖」そして、ぼくは「カフェメニュー」をお題にどうにか印刷するまでが終わった。色の濃度調整がキモだと感じた。

最後の感想シェアの部分で、「2つの色が微妙にずれて重なる」リソグラフの性質について、ゲストサポーターであるしのださんが「その思い通りにならない愛くるしさがいいんですよね」と話していたのが印象的だった。

なるほど、味がある、とは、ままならなさからできていたわけか。

世の中どんどん便利になって、コントロールできるものが増えすぎちゃって感覚バグってきてるよなぁと思うなか、自然のようにアン・コントローラブルなものを身近におくってめっちゃ大事だよなあ。

人間もちょっとしたほころびがあるから愛嬌がある。早起きができないってこともそういう愛くるしさとして押し込めたくなってしまった今宵。ムダな理論武装ばかりが身につく。

もしも投げ銭もらったら、もっとnoteをつくったり、他の人のnoteを購入するために使わせてもらいます。