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そのサッカーを疑え!

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2020年3月の記事一覧

ザック式と森保式。クラモフスキー監督が披露した5-4-1を見て想起した2種類の3バック

ザック式と森保式。クラモフスキー監督が披露した5-4-1を見て想起した2種類の3バック

 先日、清水エスパルス対ジュビロ磐田の練習試合(無観客試合)の模様がDAZNで生中継された。

 行われた試合は「45分マッチ」が4本で、中継されたのは最初の2本。1試合分に相当した。スコアは3-2。先行する磐田を終盤、清水が逆転するという展開だった。

 清水にとって今季一番の話題は、新監督に横浜F・マリノスでコーチを務めていたピーター・クラモフスキーを迎えたことだ。アンジェ・ポステコグルー監督

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2021年に延期されたユーロ=欧州選手権。歴代ベストゲームとベストゴールを探ってみた

2021年に延期されたユーロ=欧州選手権。歴代ベストゲームとベストゴールを探ってみた

 今年6月から7月にかけて開催される予定だったユーロ2020は、1年延期されることになった。言わずと知れた4年に1度開催される欧州の国別対抗戦だ。1ヶ月弱の間に争われる短期集中トーナメント。W杯に一番近い大会になる。日本が出場していないので、第3者の立場で身贔屓なしに楽しめる大会であり、サッカーを学ぶ教材として、うってつけの大会だ。

 今回はそのユーロの思い出について記してみたい。ベストゲーム、

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“ファイナリスト”への道険し。欧州組増加も喜べぬ、日本サッカー界が憂慮すべき誤算

“ファイナリスト”への道険し。欧州組増加も喜べぬ、日本サッカー界が憂慮すべき誤算

 リバプール対アトレティコ・マドリー戦が劇的な展開だっただけにチャンピオンズリーグ(CL)の中断は惜しまれる。しかし、アンフィールドで行われたその第2戦を振り返るならば、こちらの観戦モードは、延長後半8分、南野拓実が出場したことにより一転することになった。

 瞬間、日本人であることを意識してしまった。大舞台に日本人選手が立つ姿を見て、誇らしい気持ちになったものだが、複雑な思いも去来した。

 近

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よい代表監督が現れれば、日本代表のサッカーは格段によくなる

よい代表監督が現れれば、日本代表のサッカーは格段によくなる

 ハリルホジッチ監督時代の後半だった。次期日本代表監督は日本人でよいのではないかーーとの待望論が高まりをみせたのは。日本代表監督を外国人監督に頼る時代はもう終わったーーと言い放つ声さえ耳にした。

 日本人監督のレベルが上がり、外国人監督に追いついたと考える人が増えたことがその背景にあると考えられる。日本サッカーに対して上から目線で注文をつけるハリルホジッチへの抵抗感も後押ししていたのだろうが、当

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