夫が交通事故にあった。相手を乗せて。

母子も責任を負うことになった。毎日のように押し掛けるマスコミに耐えきれなくなり、とうとう逃げ出してしまう。その行き先は四万十、別府など…。行き先のない旅を経て、1つ母子の絆が深まる物語。

旅は多くの場合、高揚感が付き物です。しかし、この話は行き場のない不安と、苦しみが常に隣りにある中での旅です。その中で、様々な出会い、経験、葛藤、困難を経て、母子の絆が深まる話です。

色々な場所を舞台としているので、方言がリアルに書かれていたり、名所が出てきたり、一緒になって旅をしている感覚でした。