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夢のチケット

昨日、「命」を軽く感じるようになってきていないかと書いたばかりで。
またしても悲しすぎるニュースに全身が痺れたようになっている。
こんな悲しい事件をなくすことは本当に出来ないんだろうか?
「常軌を逸する」という状況についてきちんと考えられないだろうか?
自分はやっぱり演劇や映画や作品を通して。
ほんの小さなぬくもりのようなものを届け続けるしか出来ない。
それでたった一人でもいいから誰かが救われるのだと信じるしか出来ない。

社会の中で上手に生きていけない人っている。
友人が出来ないとか、変わってると人に後ろ指をさされたり。
自分は嫌われているなぁと感じていたり。
でも、そんな誰かも暖かく迎え入れるような作品に関わり続けたい。
劇団を長く応援してくださる方で、時々、自分は嫌われてるなんて書く方がいらっしゃって。でも毎回来てくださる。そしていつも笑顔なんだよなぁ。
彼が好きな女優は知っているけれど、大抵、おいらにも話しかけてくれる。
いつもSNSをみて孤立してるのかなぁって心配になるんだけど、そんな人が舞台に来てくれて喜んでくださると、なんかこんな小さな繋がりだけれど、一人じゃないもんね!って心で応援してしまう。
色々な方がおいらたちの作品を観てくださるけれど、その全ての皆様にそうやってほんの少しだけあったかいものを届けられたら。
そんな力があるんだって信じるしか出来ないじゃんか。

このページを観て欲しい。

TOHOシネマズが運営している映画再上映のリクエストサイト、ドリパス。
URLアドレスを見ると「DreamPass」と書かれているよ。
直訳したら、夢のチケット。
すでに上映終了した作品や、DVD化してしまった作品、そんな映画を見逃してしまった方や、もう一度スクリーンで観たい方々が再上映リクエストをして、より多くの人がより多くの投票を重ねると実際にTOHO系列で再上映されるという夢のような映画再上映企画サイト。
毎週、リクエストのポイントが多かった上位3作品が上映候補に挙がって、その上映候補の中から映画館ごとに設定された枚数のチケットが売れると上映が決定するというシステムになっている。
上記のリンク先は、ランク入りして上映候補になってチケット予約開始されたイベントの一覧なのです。

リストを見ると今、絶好調でファンがたくさんいる俳優が出ている映画だとか、根強いファンがいるアニメ映画だとか、最近ドラマ主演した女優さんの映画だとか、全国的な知名度を持つ作品がたくさん並んでいます。そして、そんな作品たちのほとんどがいくつかの日本中の映画館での上映候補に挙がっています。
そのリストの中においらが出演して、企画や製作までやった「セブンガールズ」がぽつんと存在しているのです。
ちょっとそれだけでも奇跡に近い事なんです。
だって、このリストの中のどの作品よりもきっと実際に観た人の数が少ない作品なんですよ。そんな作品が見てくださった方々の熱い熱いリクエストを受けてランキングを駆け上がりここまで来たのです。
いわゆるインディーズムービーが、単館系の映画が、全国レベルの作品の中にあるのです。

きっとドリパスユーザーの中でも、この作品なんだろう?知らないなぁ。
そんな受け入れられ方をしているのだろうなぁと想像しています。

東名阪横浜での上映を重ねてきました。
全国で上映したいなぁと思っていました。
でも全国までは中々届かなかった。
全国的な知名度を持つことは出来なかったのです。
そんな映画が、TOHO系列で上映されるだけでもすごいことだと思ってます。

そもそもの観客動員という母数が少ない映画がなぜここに存在しているかと言えば、観てくださった方々の心に少しだけ寄り添えたのだと信じてます。
映画を観た、色々思った・・・
それだけではない映像体験をしてくださった方々に全ての映画館で出会ってきました。そして熱くこの作品を色々な人に観て欲しいと言ってくださいました。
その思いが、今、こんなリストの中にポツンと存在している理由なのです。

そしてこれは実は新しい道の一つになるんじゃないかと思っています。
見逃しだとか、再上映の希望だとかとは違う形の夢のチケットです。
それは自主映画とかインディーズムービーとか単館映画と呼ばれる映画たちが、お客様に愛してもらえたら、大きな映画館で全国に届けることが出来るかもしれないよ!という新しい道です。
名古屋で上映をした時に話をしてくださった方に聞いたのですが、そこには東海地方の様々な方々が足を運んでいるというのです。マイナーな映画も観たいという方は実際には全国にいるのだけれど、上映館が少なくて遠出しないと見れないという事が実際にあるのだそうです。
かつてはどの沿線にも大きな駅にはあった映画館は、現在、都市部に集中しています。そして大手シネコンでマイナー系の映画が上映される機会は限られている・・・いや、ほぼないのです。

まだたったの一館ですが。
そしてこの一館から全国に広がるどころか二館目の候補が上がるのかすらわからないのですけれど。
それでもこんな奇跡を起こしてきた映画だから期待してしまうのです。
もしかしたら小さな映画にも新しい道を切り開くことが出来るんじゃないかって。そしてそれはやがてインディーズムービーにとって更に可能性を拡げることが出来る道なんじゃないだろうかって。
自主映画は製作されても90%は上映されないと言われています。
上映されても、1~2週で終わってしまう事も多いです。
それが全国にまで届くとしたら、きっと未来の巨匠たちが生まれる土壌にだってなるかもしれません。

夏休み、最後の土曜日の昼の上映です。
8/31 12:45~ 秋葉原UDXシアター
終戦直後にパンパンと呼ばれた娼婦たちの物語です。
彼女たちは苦しみながらも助け合いながら、無理に笑顔を見せてくれます。
そして必死で生き続けます。
毎日毎日人が簡単に死んでしまうような時代の物語です。
「命」を大事にしている物語です。

今、こんな時代に。
どうしてこんなに熱い熱い応援をいただけたのか。
どうぞ確かめに来てくださったら嬉しいです。
そして、そんな足を運んでくださった方の小さな行動が。
もしかしたらこれからのアンダーグラウンドだったインディーズムービーという文化を更に広げる可能性があるのです。
夢のチケットを手にしてみませんか?

シンプルにこの作品の登場している彼女たちに会いに来てくださいませんか?

もしも来てくださったら、ぜひコメントをくださいませ。
あるいはこのnote内に感想をエントリーしてください。
必ずすべて目を通します。どんな感想だって!

映画「セブンガールズ」の予約ページ

https://www.dreampass.jp/e2039

映画「セブンガールズ」の詳細

http;//sevengirls.info

夢が持てない時代なんかじゃないんです。
まるで漫画のような、小説のような、物語のような。
そんな夢みたいな奇跡が生まれています。
誰だって一員になれる夢です。

生きているっていう実感はきっと。
たとえ小さくても希望を持っている事。
そういうことなんじゃないかなぁなんて思っています。

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