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たった1%(1日15分)を続けるだけでチームに悩まなくなる「7つのステップで構築する、意見が言えるチームの作り方」


はじめに

パワハラやモラハラ、セクハラが横行し、ニュースが後を絶たない世の中になぜ意見を言えない人が続出してしまうのでしょうか?

そこまで圧力がない会社でも人間否定してしまう人も多く見受けられます。

またチームを担う存在になったときも、長く居続けたから役職についてしまっただけかもしれません。

「自分にチームを動かすことなんてできっこない」と思ってしまうような上司、先輩ポジションの方

「組織が変わらないと世の中はなにも変わらない」「会社を変えることなんてできない」と思ってしまう新人、部下ポジションの方

諦めてしまった世の中にGoogleや経営学者の視点から光が差しました。その名も「心理的安全性」です。

本noteは

・心理的安全性について知りたい方

・実際にどのように行動したらいいのかわからない方

・チームを動かすと言ってもよわった人に対してはなにも言えなくなってしまっている上司、先輩の方

・世の中に対して不満を持ってしまった方に「心理的安全性」だけでも知ってもらいたい

そんな気持ちで書きました。

はじめまして心理的安全性の講師をしている【おのざる】と申します。

仕事は介護歴10年目、介護長として働いています。

過去にアメリカフロリダ州にあるペンサコーラ(ウエストフロリダ大学)にて短期留学と現地での介護現場で活動した経験から日本とアメリカでの”心理的安全性”の違いの大きさに衝撃をうけました。

大きく違うのは一人ひとりの意見の創出量が全く違い、思うことを表現できていること。また、仕事としてというより個々を大切にしている考え方の違いには驚きました。

アメリカでは個人主義的文化というものがあり、自己表現や個人の意見が重視されます。これに対して、日本は集団主義的な文化であり、調和やグループ内の結束を重んじるのです。

つまり文化の差があるということになってしまうのですが、これで納得していいわけありません。余計なことを考えすぎてしまう日本人のクセを取り除くことで意見を言い合える環境にできるのではないかと思ったのです。

そこで感じるのは個々の変化、つまりあなたから変わること。ただ損な変わり方はしたくないですよね。自分だけがんばって笑顔で振るまったり、機嫌をとったりなど無駄な作業にストレスがたまるのは避けたいです。

そこで大切になってくるのは心理的安全性な環境を作るという意識です。

「そんなのあたりまえじゃん」「それをどうやって作るのか知りたいんだけど」

という声が聞こえてきそうですが、焦ってはいけません。

一朝一夕にはいかないですし、土を耕し、種を植え、水や栄養を与え、芽が出て、風や陽の光をあてて育てていく。ここまではチームの役割です。

では個々とはなんでしょうか?それは肥料です。どれだけ高級な種を植えたとしても土が悪ければ育ちませんよね。そうです。どれだけあなたがよりよい肥料になるのかが環境に大きく左右されることになるのです。

大切に育てた環境は簡単には崩れなくなりますし、自走していくのです。

「これを私ひとりでやるの?」と思ってしまうかもしれませんが、勘違いしてはいけません。これはあなた自信(肥料を作る)を育てる過程です。

つまり、あなたが変わることは同時にチームが育っていく環境を整えることにつながるのです。

「なかなかイメージできないなぁ」

と思う方も少なくないでしょう。本noteではそんな心理的安全性についての誤解を取り除きつつ、あなた自信を育むエッセンスを抽出して今日から取り組むことのできる方法をお伝えします。

※心理的安全性については詳しくわかっている人にとっては退屈に感じてしまうかもしれませんので途中で閉じてもらってかまいません。

※「心理的安全性は知ってるから早く作り方を教えてよ」と思った方はもくじから「個人から作っていく心理的安全性~種が育つ土地にするためには~」に進んでください。

心理的安全性とは


  • 心理的安全性とは

心理的安全性とはエイミー・C・エドモンドソン教授が医療現場で研究をしていたときに偶然発見したチームでの意見を言い合えるかどうかによってミスを防げることに気づいてから著書『恐れのない組織』にて提唱された言葉です。

執筆後徐々に浸透しましたが、大きく動いたのはGoogleが行ったチーム研究「プロジェクトアリストテレス」です。そこでは「心理的安全性が高いチームは成功する確率をあげる」という報告をだしました。

結果を知った各ビジネス誌は相次いで取り上げ、今では当たり前だと思っていたことが研究より明らかになり、誰もがエビデンスをもとにチームについて言及することができるようになったのです。

心理的安全性はコトバからは連想しにくく、勘違いしてしまうことも気を付けなくてはいけません。

「嫌なものに参加しなくて良い。わけではない」「顔色を伺って安心してもらおう。とする必要はない」「仲良いチームだから大丈夫。ではない」「自分の身は自分で守っている。は危険」「人よりも行動的にならなくて良いはウソ」

メンタルを穏やかにしていきたい人にとっては悲報かもしれません、しかし意見を言い合える環境にすることはリーダーなど管理者にとっては必要なのです。

「どうしてあの人は私に話してくれないのか」「空気を読んでしまった結果クレームにつながった」「問題なのにチームを壊したくなくて黙認してしまった」

リスクになることをどれだけ避けたいか、とくに介護職は人間関係でやめていく人はあとを絶ちません。

上司に対して心理的安全性面談をしてみました

わたしが入社2年目になったころ、直属の上司(課長)は「感情的」「イライラしやすい」「否定的」「話を聞かない」「話を遮る」「怒鳴る」

という非心理的安全性のアンハッピーセットな課長でした。

課長は仕事をそつなくこなす人に対してはそこまで不機嫌な態度はみせませんが、「言い返せない」「仕事がゆっくり丁寧」「質問ばかりな人」に対しては強くあたってしまいます。

愚痴も多くネガティブを広めてしまう悪しき存在へとなり果ててしまいました。

さすがに見ていられなかったので更に上の上司の部長と面談した際に「心理的安全性をもちいて1on1をさせてください。でも部長も同席してください」

と伝えました。

なぜ1on1をしなかったのかというと

❶上下関係を出されてしまい話にならないと感じたから

❷ここは安全な空間であることの証人が必要だったため

❸もし部長を前にして人が変わってしまうのであればその関係自体も非心理的安全性とわかるから

でした。

部長は納得してくれたため、「よし、じゃあ任せるよ」と言ってくれ、いざ課長に伝えに行くと「何のための話し合いになるわけ?」「意味なくない?」とばっさり。

全然聞く耳を持たないので「部長も同席です」と伝えると渋々面談の場に向かわせることができました。

行動する際に用意しておいたのが心理的安全性を証明するための用紙です。

具体的な方法やアクションはKindleで語らせていただきます。

画像のように話すためにお互いを攻撃しあわない、もらさないことを説明して安心してもらう。

安心した空間だからこそ不満に思ったとしてもその第一感情だけではなく、冷静に第二思考をもちいて会話ができました。

私自信最初は不安でしたが、上司が遮らないで聞いてくれていたこと、嫌だなぁと思っていたとしても第3者に伝えている。と思うことでスムーズに話すことができました。

わたしはこう思っていたんです。

上司もこう思っていたんです。

と意見を出し合いお互いの認識のずれを修正することに成功しました。

部長はこの面談方式を採用して今ではお互いの意見の場として定期的に行っています。

ひとりひとりの考えていることが違うので言葉にしないことには分かり合えません。

そのためにも圧力や良い顔、空気を捨てた空間が大切です。

結果的には一人ひとりが話せるようになるのです。

ではなぜオープンすぎる場で人は話せないのでしょうか?

4つの不安


4つの不安はリスクと直結しているため、人間関係につながることをなるべく避けてしまうのは現場ではあるあるです。

心理的安全性を作るためにはリスクを脅かさないことを意識するのではなく、リスクをとっても大丈夫と思える環境にすることが最大のポイントになります。

  • 心理的安全性が個人のパフォーマンスにどう影響するか

サラ・ジョンストンによる研究では、心理的安全性が高い職場の従業員は、そうでない職場の従業員に比べてエンゲージメントが高いことが示されました。

具体的には、心理的安全性が1標準偏差高いチームは、従業員のエンゲージメントが20%高く、失敗からの学習意欲が高いことが分かりました。

リスクを感じずに声を掛けられる環境であればお互いの失敗を認め合い、行動を見直す結果となるといいます。

例えば家庭内でパートナーや親、兄弟と意見を言い合ったとしたとします。

その時に自分が悪かったことを認め、伝えてくれたことに対して感謝ができるかどうかはあなたが仕事でも同じように行動を改められる人かどうかを知るポイントにもなります。

つまり身近な人と心理的安全性を高めている人は仕事でも影響を見せることができます。

わたしの職場では気にしすぎる人も多く、たとえば入浴介助中別スタッフが入浴場に入ってきたときドアが少し開いていたそうです。

すぐに閉めてほしいことを伝えるとその場では「すみません」と言われましたが、あとから「あの時あなたもできてなかったよ」「○○できてませんよ。前に注意したんだから気を付けてください」とその出来事からの逆恨みなのかやたらと目を光らせてみてくるようになったそうです。

これでは伝え損で、その方に対しての注意ができなくなってしまいます。

これは心理的安全性が低い状態となり、自分の誤りを認めず、他者に対して感情をぶつけているにすぎません。

人は感情の生き物だから…とあきらめてはいけません。心理的安全性を謳えるようになることで「わたしなんて…」というモヤモヤから脱却することができます。

さらに私と妻の会話でも、子供が朝からスマホをいじっていることに対してキレている妻に対し「そんなにイライラぶつけないでよ」と伝えると「じゃあ朝からゲームやスマホをいじらせていいわけ?」とこちらに当たってきました。

イライラの目的は私の朝の行動に腹が立ってしまい、それを発散させなくてはいけない状態だったらしいです。

いつもとは違うイライラの仕方なのでおかしいと思い、理由を聞くと「7時以降もあなたがスマホをいじっているのに苛立ちが募る。7時以降は仕事などはやめて家族時間にしてほしい」

とわかったんです。私もイライラされたことに対してイライラしてしまいましたが、実際は私のミスでもあるのでこれは認めて素直に反省をしました。

ここに心理的安全性があるから妻が伝えてくれたと思っています。


個人から作っていく心理的安全性~種が育つ土地にするためには~

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