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生存競争に負けた。それは生か死か。それとも幻想か。

『信仰ー生存』村田紗耶香

★生存
自然災害が増していく一方で地球の崩壊が社会のルールを変えていく。進歩しているAIでは人類の生き残りのために使われ、65歳までの生存確率を数値化できる技術に皆必死に抗っている。

そこは猫とゴキブリと人間しか生き残っていない世界であり、誰も象やキリンを見たことがない。あこがれる一方で迫りくる生存確率と野人として生存という恐怖から逃れるために生存確率1%の自然とともに生きるかの二者択一に迫られている。

A~Eまでのランクづけをされ、生命がなぜここまで生存に対して抗い続けるのかを崩壊をテーマに語られている。

『サピエンス全史』の著者ユヴァルは語る”ヒト属の中でも、ホモ・サピエンスが生存競争に勝利したのは、「神や宗教」といった全く存在しないものについての情報を認識し、それを「言語」という手段で伝達する能力を得たからである。”

これは人類が長きにわたり生存を勝ち取った話だが、それを忘れ去られた時待つのはどの未来なのだろうか。


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