WN

ただ、能登守教経という男を、知ってほしい。 文学部日本史学専修卒のイラストレーター平家…

WN

ただ、能登守教経という男を、知ってほしい。 文学部日本史学専修卒のイラストレーター平家オタク。 根はオタクだけど、資料・論文・書籍を整理して教経に対する理解を深めて行きたい。 ただ、知って欲しい。能登守教経という男を。

マガジン

  • 能登守教経に関する遺物・武具

    能登守教経に関する遺物・武具について確認済、未確認、過去の調査資料についてまとめ。というかこの人の遺物武具しかない。

  • 行ってきたレポ

    教経関係の現地に行ってきたレポート

  • 平家物語・能登守教経に関する書籍関連

    平家物語・能登守教経に関する古典・学術書・小説・その他書籍についての記事まとめ

最近の記事

  • 固定された記事

能登守教経とは

平教経。たいらののりつね。 生年 不明 1160年? 没念 1184年?1185年? 諸説あり 平教盛の次男。初名は国盛(尊卑分脈)   1166年(仁安元年)10/10 従五位下 伯耆守 (山槐記) 1169年(仁安4年)4/1 民部権大輔(兵範記) 1178年(治承2年)8/24 越前守 (顕広王記) 1179年(治承3年)11月 能登守 (玉葉) 1181年(養和元年)9月 北陸討伐の援軍の副将(玉葉) 1184年(寿永3年)1月 一ノ谷の合戦で戦死の報(吾妻鏡)

    • 書跡

      意外にも教経の書跡が遺っている。 猛将の筆跡。果たしてどのような様なのであろうか。 御服用途の事 1978年発行 日本書蹟大鑑(講談社) 2巻にて教経の書状が掲載されている。 解説によると、おそらく1180年の大嘗会の衣装調達の際に下級役人に急いで準備をさせるよう命令を下した手紙である。 日本書蹟大鑑は比較的どの図書館にも所蔵されているようなので、ぜひ1度手に取って眺めてほしい。(そして感想を聞かせてほしい) そのほか、清盛・頼盛・重盛・宗盛の筆跡も掲載されている。

      • 厳島の友成 宗盛奉納?教経奉納?

        はじめに 厳島友成については宗盛奉納説と教経奉納説がある。 教経フリークにとったら、朝飯の如く毎日頭を駆け巡る難問である。 念の為ではあるが、この宗盛説、教経説で争いたい!という趣旨ではない。 元も子もない話にはなってしまうが、教経フリークの私としては、教経奉納説を支持したい。ただの感情論が私の根底にあることは承知の上で、まずはネット情報でうやむやになりつつあるこの2説の出所を整理しよう。積極的に教経奉納説のヒントになる研究がないか、1つずつ見ていこう。 宗盛奉納説

        • 茜唄感想(語彙力が地平の彼方へ)

          最近読んで激熱だった小説の感想。 知盛と教経のインテリ・マッチョの凸凹バディエンタメ ここに爆誕。 現代の自称平家の家人の皆さんは必ず読んでほしい。 今売れてほしい小説のぶっちぎりで1位。 いやもう、1位である。獲得した。 知盛と教経のW平家で織りなすストーリーが圧巻。 インテリ知盛とアクション、そしてどこから男くさい可愛らしさも垣間見える教経(俺の最推し)がとにかく最高なのである。 というか清盛の次世代の平家(宗盛知盛重衡教経あたり)が好きな層は 絶対に読んでくれ~~

        • 固定された記事

        能登守教経とは

        マガジン

        • 能登守教経に関する遺物・武具
          3本
        • 行ってきたレポ
          2本
        • 平家物語・能登守教経に関する書籍関連
          2本

        記事

          能登活日記

          能登活って(笑 そんなに資料が残っていない教経ですが、とりあえず教経関連資料を集めに国会図書館をさまよっていたら、見つけたんですよ。 資料というか、江戸時代の創作物(多分)なんですが 能登守教経外伝 西海浪間月 なる書物を。 のとのかみのりつね がいでん! さいかい なみまのつき! くわ~~~~なんだろ。初めて知った。 江戸時代のファンタジー系読み本かな??と思い 国会図書館から電子取り寄せできないかな~~~と思い 手順を調べていたんですが、気が付いたら古書が偶然出回って

          能登活日記

          能登守教経に関する遺物 実在未確認

          実在未確認ですが、松平定信が編纂した集古十種に奈良県の寺に教経の矢が所蔵されている、と記録・模写がされています。 同本内に、義経と為朝の矢も記載あります。 今後調べます。人生の課題。 出典・引用元 出典:「集古十種 : 兵器・弓矢 兵器 弓矢 一」(国立国会図書館) 著者[松平定信] 著者不明 (https://dl.ndl.go.jp/pid/1900376/1/53) (2023年4月2日に利用) 国会図書館の「国立国会図書館ウェブサイトのコンテンツの利用について」

          能登守教経に関する遺物 実在未確認

          The HEROES展(会期終了)

          はじめに ※いつもより熱量高めです。 2022年にして、誰が予想しただろうか… 源義経と、能登守教経の太刀が、同時に展示されるなんて─… ボストン美術館所蔵 The HEROES展 刀剣×浮世絵 武者たちの物語 2022年1月21日(金)〜2022年11月20日(会期終了) こんな展示だった 江戸時代の絵師が筆を執らずにはいられなかった、かつて躍動した武者たちの浮世絵とともに、彼らにまつわる日本刀を同時に展示するという豪華極まりない巡回展。 戦に勝つも負けるも、天のみ

          The HEROES展(会期終了)

          氷室神社(神戸市)

          氷室神社(神戸市)と教経の関係 教経好きならみんな苦笑いする(するよね?)通盛お兄ちゃんが小宰相と一ノ谷前夜に逢瀬し教経が叱り飛ばした場所。 氷室神社=一ノ谷で教経布陣地っていう、たまらない場所なんだけど、「もともとそういう逸話」があったわけではなく、ここで「通盛お兄ちゃん夫婦が逢瀬した」という逸話で西日本最強の縁結び・夫婦円満のご利益があるパワースポットらしく、教経の武勇の地が見事に上書きされていて、お兄ちゃん…ほんと、そういうとこやぞ…ってなる場所(語彙力) 境内のあ

          氷室神社(神戸市)

          能登守教経のネット論文

          ネット論文リンク集。 論文の引用・使用の際は各リンク先の規約をご確認ください。 惚れさせない古典教育――教材としての『平家物語』「木曾最期」「能登殿最期」の可能性―― 大津雄一2016年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/nihonbungaku/65/1/65_22/_article/-char/ja/ 能登守教経一の谷合戦にて討死説の受容 : 資料紹介 貞秀画錦絵「一ノ谷鵯越逆落平家八嶋落之図」他 信太 周 2002年 http

          能登守教経のネット論文

          教経オタク自己紹介

          ただ、能登守教経という男を、知ってほしい。 そんな気持ちでこのnote(能登にこじつけた)にて教経についてなるべくソースのしっかりした情報を残したいと思い、書き留めていくことにしました。 教経との出会いは、高校での古典の授業でした。 平家に落ちる人はあるあるですね。 進路も決めかねていた高校生のわたくし、ある日古典の授業で能登殿最期を読み、なんかよくわからん交通事故にあったみたいな衝撃を受けます。 なんだこの平家の能登守教経っつー男は。 例によって平家=貴族化して没落

          教経オタク自己紹介

          参考文献(書籍) 随時更新

          順不同。卒論の時に他にも色々読んだ気がしますが、いかんせんだいぶ前なので内容の記憶があいまいなため、読み直して自分の血肉となったら書きだしします。 尊卑分脈 玉葉 宮内庁書陵部 明治書院 2013年 平家物語 延慶本 汲古書院 2000年~ 新版 平家物語 全訳注 杉本圭三郎 講談社 2017年 平家物語 高橋貞一 講談社 1972年初版 保元物語 現代語訳付き 日下力 角川ソフィア文庫 2015年初版 建礼門院右京大夫集 付 平家公達草紙 久松潜一 久保田 淳

          参考文献(書籍) 随時更新

          能登守教経に関する遺物 実在確認済

          ①太刀 友成  刃長 79.3cm  所蔵 厳島神社 国宝 教経奉納の太刀 厳島神社の宝物展(常設)には展示なし。 特別展があれば鑑賞のチャンスあり。 ※平宗盛奉納説もあり ②太刀 伝友成 重要美術品 所蔵 赤間神宮 教経奉納の友成と伝わる太刀。 銘が焼け、友成かどうかは不明。 常設展示はなし。赤間神宮の宝物館にて展示品入れ替え時に鑑賞のチャンスあり。 ③太刀 友成 刃長 96cm 重要美術品 所蔵 刀剣博物館 https://www.touken.or.jp/museu

          能登守教経に関する遺物 実在確認済