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#44:半世紀以上にわたる内戦に終止符🕊 ノーベル平和賞受賞サントス元大統領の想い


この記事でお伝えしたいこと、わかること

・半世紀以上にわたったコロンビアの内戦
・ノーベル平和賞受賞、サントス元大統領の想い
・すべては〇〇〇に平和を望むかどうか

今回は半世紀を超えるコロンビアの紛争の終結のため尽力され、2016年にノーベル平和賞を受賞された、サントス元大統領についてご紹介し、僕が感じたこと考えたことを書かせていただきます。

サントス元大統領のプロフィール:
フアン・マヌエル・サントス・カルデロン(Juan Manuel Santos Calderón、1951年8月10日 - )はコロンビアの政治家。同国大統領(第57代)を務めた。2016年のノーベル平和賞受賞者。
出典:ウィキペディアより

ちなみに熱心なカトリック信者の方だそうです。

半世紀以上にわたったコロンビアの内戦

皆さん、南米にあるコロンビアと聞いて何を思い浮かべますでしょうか?
賢明なる読者様でしたら、わたしと同じくコーヒー豆でお馴染みのコロンビア!
とお答えになられるのかもしれません。

もしくはサッカーの強豪⚽️コロンビア🇨🇴でしょうか?

ちなみに、僕が飲んでいるカフェインレスコーヒーの豆はコロンビア産です。
いつも美味しいコーヒー豆を作ってくだすっている、コロンビアのコーヒー農家さんに感謝です。ありがとうございます!

ただ、このイメージは日本と聞いて、外国人が思い浮かべる「寿司-SUSHI」、「忍者-NINJYA」くらいの認識なのかもしれません。

実はコロンビアには、
半世紀以上にわたって2016年まで内戦をしていたという歴史がある
のです。

戦後70年以上が経ち、わたしたち日本人にとっては「内戦」「紛争」「戦争」と聞いてもリアルにイメージすることは難しいかもしれません。

一方で、戦争は世界の多くの国々にとっては、
リアルタイムで起きている現実
でもあります。

日本で内戦・内乱と言えば、
明治維新の頃に戊辰戦争や西南戦争が起きました。
それ以前になると、江戸幕府で太平の世と言われる時代に至るまでの戦国時代のイメージが近いかもしれません。

どうしてコロンビアでは内戦が起きていたのか?
その原因は左翼ゲリラ、「コロンビア革命軍-人民軍(FARC-EP)」(以下FARC)と政府の間での争いにある
ようです。

もう少し詳しく見ていきたいと思います。

参考にしたサイトは、
「アジア平和構築イニシアティブ(APBI, Asia Peacebuilding Initiatives)」より、
上智大学教授の幡谷則子先生が書かれた記事、
「コロンビアにおける和平プロセス―その背景と課題」からです。

http://peacebuilding.asia/colombia2016j/


内戦の歴史と現代の国内紛争
 半世紀以上続いた武力紛争にさかのぼり、19世紀の建国過程から、コロンビアは「内戦」の歴史を歩んできた。そして20世紀半ば、その内戦終結の戦略として形成された政治エリート間の合意が「閉ざされた(あるいは歪んだ)民主体制」を生み、これが改革、革新派勢力を排除したことによって、左翼ゲリラが形成されていった。

ノーベル平和賞受賞、サントス元大統領の想い

こういった状況に対し、サントス元大統領はゲリラ勢力との和平を実現するため、尽力されたようです。

そして2016年にはノーベル平和賞を受賞されました。

受賞理由は、「50年以上にわたる国内の内戦の終結に向けた決然たる努力に対して」
だそうです。

内戦終結に至るまでに各国政府の協力もあったそうですが、近年南米諸国の指導者から賞賛を集めているサントス元大統領の姿勢があります。

それは、
麻薬問題を武力で解決することに強い拒絶反応を示した。
ということでした。

サントス元大統領には、
かつてアメリカの対外援助を受けて、
麻薬撲滅戦争を防衛大臣として積極的に指揮した経験がある
そうです。

戦争の不毛さ、
争いによって、争いは解決しない。
ということを身をもって実感されたからこそ、
その姿勢を示された
ことに、より重みがあるように感じました。

「麻薬密売を撲滅する戦いを何十年も続けていますが、この地球という共同体で暴力と腐敗の温床となっている戦争の根源を制御できていません。このことを認める道徳的義務が我々にはあるのです」

さらに、サントス元大統領は2016年12月10日、ノルウェーの首都オスロでのスピーチの持ち時間の大部分を使って、就任から4年間でFARCとの内戦終結を目指す和解交渉について語ったそうです。

その中で印象に残った部分をご紹介します。

歴史家たちの推測によると、戦争が原因で命を落としたのは、20世紀だけで1億8700万人に上るそうです。1億8700万人!その1人1人が貴重な人間の命であり、家族や大切な者たちに愛されていました。残念なことに、新世紀において犠牲者の数は増える一方です。
私のノーベル賞受賞者仲間であるボブ・ディランが60年代に歌い、私を含め本当にたくさんの若者たちの心を打った、あの忘れられない質問を、今こそ思い出そうではありませんか。
「どれだけ人が死んだら あまりにも多くの人たちが死んでしまっていることに気づくのだろう? 
その答は、友よ、風に吹かれている その答は風の中に舞っている」

出典:https://www.sonymusic.co.jp/artist/BobDylan/info/476480

「風に吹かれている その答は風の中に舞っている」
とはどういう意味でしょうか?
皆さんはどう思われますか?

詩的な表現ですが、風は目には見えないものです。同じようにわたしたちの心もまた、目には見えません。でも確かに存在しています。

つまり、
その答えはもうわたしたちにあって、
心の内にある。
という意味なのではないか
と思うのです。


すべては〇〇〇に平和を望むかどうか

最後にもう一節サントス元大統領が受賞スピーチで群衆と世界に対して訴えた想いをご紹介し、締めくくりたいと思います。

「戦争なき世界」をぜひ想像してほしい。不可能は可能にできる。

平和な世界が実現するかどうか、
その第一歩であり、最も大切なことは、

すべては心の内に平和を望むかどうか。

この一点にかかっているのではないでしょうか。

要するにわたしたちが、どういう心の態度を是とするか、よしとするかによって、世界は変わってくるのではないか。

それが僕の平和に対する考え方です。

マララ・ユスフザイさんにもあり、マザー・テレサにもあったもの。
それは、「戦争なき世界」を望む想い
ではないでしょうか。

ただ、これは特別な人にだけ与えられた想いではありません。

なぜなら、僕たちには皆、心があるからです。

鬼滅の刃の炭治郎もカナヲにこう語っていますね。
「人は心が原動力だから 心はどこまでも強くなれる!! 」


ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

I want you to imagine a "world without war". The impossible can be made possible.🕊

by Juan Manuel Santos, Oslo, 10 December 2016.


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