横山 大輔

横山 大輔

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Vol.4 身近な生活の足をどう支えるか?

「池上線・東急多摩川線は地域の足として、地元の皆さまと共に歩んできました」   コロナ禍で緊急事態宣言が発令中の東京において、1両に数人だけを乗せて走る池上線・東急多摩川線の電車の車内や駅構内に、こんな手書きのポスターが数多く掲出された。「3密」が感染源となりうるコロナ禍の中で、公共交通は真っ先に避けられること、とはいえどうしても使わないといけない部分はマスク等の感染予防対策をして使わざるを得ないことを考えると、自転車でも代替がきく池上線・東急多摩川線は真っ先に利用客がいな

    • Vol.3 「マイスペース」のある公共交通の変化

       今回のコロナ禍によって価値が高まったものの代表的な1つが「マイスペース」だろう。とりわけ移動に「密」を避けることが難しい大都市では、移動における「マイスペース」の確保がより貴重と言える。だからこそ、Vol.1~2で見てきたように「& コミュニティサイクル」が新しい生活様式を具体化するための現実的なアクションとなっていると思う。  しかしVol.2でも述べたように、生活圏の広い東京で自転車だけで通勤が完結する人が多くないことも事実である。したがって、公共交通そのものの「マイス

      • Vol.2 電車とバスは「遠く速く」に特化か?

         コロナによって電車とバスをはじめとした公共交通は、「感染リスクがあるから、できれば乗りたくない乗り物」になってしまった。しかし全ての交通需要を、電車とバスを抜きにまかなうことは不可能だろう。そこで何が起きるかと言えば、電車とバス以外でも代替できる交通需要が少なくなり、電車とバスでないとまかなえない交通需要により特化されていくということである。具体的には、新幹線や特急・高速バスは少しずつ需要が回復していく一方で、自家用車や自転車と競合する在来線やローカル線・路面電車等は、コロ

        • Vol.1 「働き方改革」で瓦解していく定期券

           電車の通勤定期券は、会社によって多少の差があるものの、割引率は50%程度。つまり元を取るためには、月に15日程度(週3~4日程度)は往復利用することが必要である。したがって、週の半分だけ出社、残り半分はリモートワークという形では定期券は得にはならない。改めて考えればこの通勤定期券そのものが、「平日は毎日、家と会社を往復する前提で設計された昭和のライフスタイル」前提の乗車券であることがここからも伺える。  加えて、東京の街そのものが面的に大きく拡がっており、会社への往復だけで

        Vol.4 身近な生活の足をどう支えるか?

          (シリーズ)コミュニティサイクルとコロナが変える東京の公共交通

          世界でも類まれな4000万人もの巨大都市圏を有する東京。その経済活動の維持になくてはならないのが通勤・通学です。しかし数百万人が一気に都心に流れ込んでいた朝の通勤電車は、新型コロナの感染のきっかけになりかねない「3密」空間であると、今では警戒されています。 そんな中、4~5年前から東京でも存在感を高めてきたシェアサイクルが今、「3密」の可能性がある電車やバスを埋める新たな交通機関として注目されています。コロナをきっかけに利用者数や平均乗車距離がさらに伸びているという報告もあ

          (シリーズ)コミュニティサイクルとコロナが変える東京の公共交通