見出し画像

リーマンショック直撃で就職に失敗して10年、憧れだった大企業に転職した話

転職活動を終え、この春から新しい会社に入社した。
ここではまず自分自身がどのようなマインドで今回の入社を迎えたかから書いていこうと思う。

前職は一族経営の零細企業

自分の前職はシステムエンジニアサービス、いわゆるエンジニアの派遣を業績の柱としている会社だ。
社員数は70名そこそこの零細企業。
社長は女性だが、この女性社長が敏腕かというとそういうわけではなく、創業者である前社長の奥様であり、前社長が亡くなった後に社長を引き継いだというもの。さらに常務はその息子なのでいわゆる一族経営の会社だ。

大企業でなければならないという思いは捨てろと言われた就活時代

就活の時期はちょうどリーマンショック直撃。前年までの売り手市場からうって変わってどの企業も業績が悪く、採用を大きく絞っていた時期だった。
そんな時期であったので、大学の採用セミナーでは言われたのが
「大企業でなければならないという思いは捨てろ、中小企業からいい会社を探せ」
というものであった。
その時の自分はこの言葉を受け、
「大企業はやめよう、中小から入れる会社を選ぼう」
というマインドになっていた。

今にして思うと採用セミナーで言われたこの言葉は間違ってはいない。
ただ補足は必要だった。
会社規模は小さくても会社自体に技術や販売能力などあるようなところは大企業よりも働きやすく、待遇も不足ないというのはあるだろう。
ただ大企業から仕事を請け負うだけの会社、これが1次請けならまだいいが2次請け3次請けをしているような会社は、あらゆる面で仕事を出している大企業(=元請け会社)より劣ると言わざるを得ない。やはり仕事は請ける側より出す側の方が強いというが圧倒的だ。(もちろん例外はあるが)

下請け会社はよい影響はなかなか受けられず、悪い影響は一身に受ける

元請け会社の業績や社会情勢の状態がよくなってきている場合、賃上げなどの影響というのは下請け会社の社員にまで及ぶまでには多くの時間を要するし、その影響は極めて限定的だ。
逆に業績の悪化などで仕事がない、減らさないといけないとなった場合、真っ先に割を食うのは下請け会社だ。それも2次請け、3次請けとなっていけば猶更だ。
例えばコロナショックがきっかけで三菱重工のMRJプロジェクトは凍結、その後中止となったが、それに噛んでいたうちの会社は大きなダメージを受けた。
はっきり言って仕事がなくなったのだ。
その結果、三菱重工の2次請けだったうちの会社は社員の1/4を解雇することになった。
聞くと1次請け会社の方はすべて配置転換で対応できたのだという。
逆に、元請けや1次請け会社は業績もよく給料もあがってきているような時期であっても、うちの会社まではそれは波及せず、入社時とほとんど変わっていない給料水準を維持していた。

このような状況が続いていたので、自分の中で元請け会社(ここでは=大企業としてしまうが)への憧れというのは年々大きくなっていた。

下請けで仕事をしていくメリットはある。

ソフトウェアエンジニアだった自分は、技術的に深いところまで経験をさせていただくことができ、エンジニアとしての経験を多く積むことが出来た。
これは案外下請けの最下層でしか得られない経験でもある。
逆に元請けの社員は管理業務などが非常に多く、若いうちからソフトウェアなどの技術に近いところで仕事をする機会というのはあまり多くないようだった。
ただし、会社によっては下請けにはキャリアにならない簡単な雑用だけを与え続けるというところもある。これは経験にもならないのでそのような現場で働いている人は早く出た方がいい。

ついに転職活動を決意、仕事を出す側の会社に正社員として就職する

今は自分が就職活動をしていた時代と異なり、今は企業が事業を展開して行きたいのに人手が足りていないという状況のようで、これまでのキャリアも買ってもらいそこそこの大企業から内定を頂いた。

長年憧れつづけていた仕事を出す側の、大企業の正社員という立場になることが出来た。

万々歳じゃないかと言われればそうだが、実際には不安の方が大きい。
今後この大企業でやっていけるのか、noteを通して発信していけたらと考えている。

転職のきっかけ

転職することになったきっかけや、前職の状況についてもう少し詳しく書いた記事を上げました。こちらもよかったら是非。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?