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漁業

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日々の漁を通じて考えたことや魚の生態考察などなど
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対馬のクエ、 不思議やね

対馬のクエ、 不思議やね

 対馬のクエをこの2年半扱ってきて、不思議に思うこと

 疑問に思うことは自分で色々調べてみるけど、クエに関する研究は初期生活史をテーマにしたものが多く(種苗生産のためやね)、成魚の生態に関するものはほとんど無いな。
 いまだに使ってます、Google Scholar笑。漁師のお供、Google Scholar。
 ※Google Scholar: 論文検索に特化したGoogleの検索エンジン

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ロッド修理の話

 noteを始めるにあたり、釣具ネタも書きたいと思っていた、のは確かである。

 使っているロッド(竿)やリール、ルアーの紹介など、対馬の海で釣りをする方や、似たようなスタイルで釣りをする方の何かの参考になればと。

 と、言いながら、今回タックル紹介はしない笑

 毎日のように使う道具たち。

 ロッドの穂先が折れてしまったり、ガイドが取れてしまったり、リールの巻き心地が悪くなったり、小さな?ト

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対馬の魚色々 ホントの旬はいつなの?

 離島に住んでいると、世間の混乱とは文字通り離れて、身の回りの生活自体は変わらず流れている。一番の影響は、もちろん飲食店のお客さんへの客足が落ちていることだが、それはどうしようもないこと。個人的に受けている影響は市立図書館が3月頭から休館したことで、時化の日の選択肢が一つ減っていることくらい。ちょうど他にエネルギーを振りたいことがあるんで、それもまぁえぇかレベル。

 つまり自分で選択した田舎暮ら

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"いなサバ"についての考察①

 8月も末、"いなサバ"漁は盛期に入り、地元では朝から晩までサバの話題ばかり。と言うとさすがに大げさだが、話題にのぼる機会はかなり多い。またどんな漁でも、釣りでもそうだが、日々魚について考えることは色々と多く、昨日釣れたのに今日釣れんのはなんでやろ?とかは残念ながら良くある。釣り上げた魚を捌くことで見えてくる情報というのも多く、その魚が何を食べていたかは漁や釣りにおいて、かなり重要なキーになると思

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イカ芝回収作業

 今日は所属する伊奈漁協の活動に参加してきたので、作業しながら考えていたことを書いておこう。

 タイトルにある"イカ芝"とはイカ用の人工産卵礁のこと。アオリイカの漁獲が近年減っている原因(伊奈漁協管内の話。伊奈に限らないのかも知れないが)は、産卵基質となる海藻類の衰退(磯焼け)により再生産が上手く行っていないためであると考え、人工的に産卵礁を設置して産卵活動を促す、というような事業。

※アオ

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魚突き漁の話

 というか、魚突きをめぐる漁協内のあれこれについて。
 結果的に良い方に転んだ一年だったという話。

 オレの所属する伊奈漁協(対馬市)は組合員数が正、准合わせて100人弱の小さな漁協。そのうちでアクティブなのは20人ほどで、あとは高齢者や他にメインの仕事を持っているという理由でほとんど漁には出ていない人達。いなサバ漁の時期だけ漁に出る、とかね。
 定置網が二ヶ統ある他は、一本釣り(曳き縄、延縄含

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