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Rosca de Reyes ロスカ・デ・レジェス、メキシコの甘いパン

メキシコは地域によって、12月24日の夜サンタが来るのではなく、1月5日の夜に東方の三賢者、または三博士(Los Reyes Magos)が訪れ子ども達にプレゼントを持ってきてくれる、という習慣があります。調べによると、サンタが来るところと三賢者が来るところはだいたい半々くらいらしいです。
そしてこの1月5日の夜や6日に、Rosca de Reyesという輪っか状の大きな甘いパンを家族みんなで切り分けて食べます。

元々は「フランスが起源」という記事と「スペインが起源」という記事が両方ありますが、この両国の影響でメキシコの他にも、グアテマラ、南アメリカ、ポルトガル、ベルギーや、アメリカの一部でも似たようなパンが食べられているようです。メキシコのロスカはオレンジジュースやオレンジの皮を入れるので、ほんのり柑橘類の香りがするのが特徴。デコレーションにはAte(アテ)と呼ばれるフルーツ羊羹みたいなものやフルーツの砂糖漬けを使い、見た目はとてもカラフルです。

昔メキシコは大家族の家庭(子ども10人とか)が多かったため、みんなで分けて食べれるよう、このパンはとても大きく作られていました。今でも直径50cmを超えるものが主流ですが、私たちの世代では子どもは2〜3人くらいなイメージで、キャリア思考の人たちも多くなってきているため、昔に比べると晩婚化しており、最近ではそんな人たちのために小さめのロスカや、パーソナルサイズのロスカも売っています。

ニニョ・ヘスース

このロスカ、中にはniño jesus (ニニョ・ヘスース)という、イエス・キリストの赤ちゃんバージョンを形どった、小さな人形が入っています。最近はプラスチック製が主流ですが、昔は陶器製のものも使っていたようです。みんなでロスカを切り分け、このニニョ・へスースが出てきた人は、2月2日のDía de Candelaria (聖燭祭の日)にみんなにタマレスを振る舞う、という決まりがあります。大きなロスカの場合、通常ニニョ・へスース人形は何個か入っているので、何人かでタマレスを準備することになります。

メキシコでは12月に入るとパン屋さんやスーパーでロスカを売り始めます。もし行きつけのパン屋さんで売っていればトライしてみて欲しいですし、コストコのも大きいですが美味しいと聞きます。近年はスターバックスでも小さいものを売っています。私は大きいロスカは買いませんが、パーソナルサイズのものを買って、朝コーヒーと一緒にいただいたりします。これがスーパーに並び始めると、「もうすぐ一年が終わるなぁ・・・」としみじみするものです。

さて、今日はここまで。「メキシコにはこんな習慣があるのか〜」と、興味を持っていただければ幸いです。それではまた次の記事でお会いしましょう。
Nos vemos pronto!

Pachi


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