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四字熟語285

「一部始終」とは、「いちぶしじゅう」と読み、事の起こりから終わりまで、全過程や全容を指す言葉です。

この四字熟語は、何かの出来事や物語、プロジェクトなどが始まってから終わるまでの全てを含んでいることを表します。

細部にわたって全てを把握する、または説明する場合に使われることが多いです。

物語

ある山村に、見習いの陶芸家がいました。

彼は、村で最も尊敬される陶芸家のもとで修業をしていましたが、なかなか自分の作品に満足できずにいました。

ある日、彼は「完璧な作品を作る」という目標を立て、その過程を「一部始終」記録することにしました。

彼はまず、最高の粘土を探すところから始めました。

山を越え、川を渡り、ついには遠く離れた土地から最適な粘土を見つけ出しました。

次に、彼はその粘土を使って形を作り、焼き、釉薬をかける過程を一つ一つ丁寧に行いました。

全ての工程を細かく記録し、何度も試行錯誤を繰り返しました。

数ヶ月後、彼は自分が目指していた「完璧な作品」を完成させることができました。

その作品は、彼が経験した全ての困難と、それを乗り越えた喜びを物語っていました。

彼はこの作品を師匠に見せたところ、師匠は深く感動し、「一部始終」彼がどのようにしてこの作品を完成させたかを聞きました。

彼は自分の旅の全過程を語り、その過程で学んだこと、

感じたことを共有しました。師匠は彼の話を聞き、最も大切なのは「結果だけではなく、その過程を大切にすること」だと教えました。

この体験を通じて、見習いの陶芸家はただ技術を習得するだけでなく、創作活動の真の意味を理解しました。

そして、彼の作品は村中で称賛され、彼自身も一人前の陶芸家として認められるようになりました。

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