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【現場レポート!】『BabyTech Award Japan 2019』と、眞鍋かをりさん・まあせんせいを招いたトークショーを開催しました

3,000名もの来場者が押し寄せた『保育博2019』

第1回の開催にもかかわらず、たった2日間でこれだけたくさんの方が訪れたという事実が、いま保育業界に注がれる視線の熱さを物語っています。

2019年6月7日(金)、8日(土)の2日間にわたって、新宿NSビルにて行われた同イベント。

本記事では『パパスマイルBLOG』編集長の藤本が、会期中に実施された2つの特別企画の様子をレポートします!

1つ目は優れた子育てITプロダクトを表彰する『BabyTech Award Japan 2019』、そして2つ目は眞鍋かをりさん・まあせんせいを招いてのトークショー『パパ・ママ・保育者を助けるベビーテックって?!』です。


【1日目】世界にも通用する日本の『ベビーテック』

まずは初日の6月7日(金)に行われた『BabyTech Award Japan 2019』

ベビーテックとは、「ベビー(赤ちゃん)」と「テック(テクノロジー)」を組み合わせた造語です。

妊娠から出産、産後の母親、新生児から小学校入学前くらいの子どもを主な対象として、育児と保育に携わるすべての人を支えるITサービスと製品を指します。

「ベビーテック」という言葉は、アメリカで毎年開催されている『CES(世界最大級の家電見本市)』にて、2016年に初めて使われました。

それ以来、徐々にその注目度は高まってきていて、2018年のCESではベビーテック専用のエリアが設けられるまでになりました。

2019年のCESにて、ベビーテックをテーマに議論している様子。


そして近年では、日本でもその認知は高まってきつつあり、さらにその流れを加速させようと開催されたのが、今回の『BabyTech Award Japan 2019』ということです。

第1回の企画にも関わらず、30商品の応募があった盛り上がりぶりで、そのなかから6部門に分けて、それぞれ大賞・優秀賞のプロダクトが表彰されました。

本記事では、各部門で大賞に輝いた商品を紹介します!

6部門:「妊娠」「健康管理」「授乳と食事」「安全対策」「遊びと学び」「施設向け管理システム」


①妊娠:妊娠を望む人から妊娠中、産前産後の母体とパートナーなど周囲の人々、環境に関するもの

「妊娠」部門の大賞は、メロディ・インターナショナル株式会社のIoT型胎児モニター『分娩監視装置iCTG』&周産期遠隔医療プラットフォーム『Melody i(メロディ・アイ)』

『分娩監視装置iCTG』とは、いままでは病院内でしか使うことのできなかった分娩監視装置を超小型化して、妊婦さん自身が胎児の心拍と自身のお腹の張りを、いつでもどこでも計測できるようにした国内初の商品です。

そして『分娩監視装置iCTG』を、Bluetooth接続にて『Melody i(メロディ・アイ)』と連携させることにより、計測して取得したデータをかかりつけ医師に送信でき、遠隔で医師から受診推奨などの診断を得ることができます。

また妊婦さんと医師との連携だけでなく、クリニックからNICU(新生児集中治療室)のある中核病院へのデータ連携を行うことも可能です。


②健康管理:子供の健康管理と記録、小児向け医療に関するもの

「健康管理」部門の大賞は、株式会社ファ一ストアセントの『パパっと育児@赤ちゃん手帳』

第8回キッズデザイン賞も受賞した、育児における様々なデータを記録できるアプリです。

ただ、このアプリの特徴は単にデータを記録するだけでなく、そのデータをAI(人工知能)を用いて分析し、育児のサポートをしてくれる点。

たとえば『泣き声診断』というアプリ内の機能を使えば、赤ちゃんの泣き声を分析して、「どうしていま泣いているのか?」という推測をすることができます。

モニターによる評価では、その推測の正答率が80%を記録しました。


③授乳と食事:子どもの授乳・食事に関するもの

「授乳と食事」部門の大賞は、株式会社ピジョンの『さく乳器 母乳アシスト 電動 Pro Personal/Pro Personal+/Pigeon Switch』

この商品の特徴のひとつは、赤ちゃんの飲み方を再現したリズム「赤ちゃんここちリズム」で、乳房への負担感を少なく、自然に母乳をとることができる点です。

さらに、専用アプリ『Pigeon Switch』を使うことで、さく乳器との連携、さく乳、授乳の記録管理、赤ちゃんの成長の記録を簡単に行うことができます。


④安全対策:事件事故やケガ等から、未然に子供を守るもの、見守る人材や場所を提供するもの

「安全対策」部門の大賞は、株式会社hugmoの『hugsafety』

保育施設では、子どもの午睡(お昼寝)中の安全対策として、保育士さんが数分ごとに子どもの状態を確認して、シートに記入する「午睡チェック」が義務付けられています。

『hugsafety』は、この業務における保育士さんの負担を軽減させる、マット型の呼吸センサー。

『hugsafety』を子どもの寝るマットレスや布団の下に設置するだけで、睡眠中の呼吸をモニターすることができます。


⑤遊びと学び:未就学児までを対象とした学び、遊びに関するもの

「学びと遊び」部門の大賞は、株式会社キッズスターの社会体験アプリ『ごっこランド』

アプリ内では、様々な職業を「なりきり」「ごっこ」遊びを通して体験することができます。

各職業は、協賛企業がコンテンツの監修まで行うので、とても完成度が高いのが特徴。

子育て層の3分の1にあたる290万世帯が利用し、かつ月間1,000万回以上プレイされているという、非常に人気のアプリです。


⑥施設向け管理システム:多人数の子供を預かる、保育施設向け業務を対象としたのもの

「施設向け管理システム」部門の大賞は、株式会社ユニファの『ルクミーフォト』

このサービスでは、保育士さんはユニファ社の開発したカメラを胸のあたりに付けるだけで、30秒に1回、自動でシャッターを切ってくれます。

「保育園、幼稚園での自分の子どもの様子を知りたい」という親御さん側からの要望は従来からあったものの、写真撮影や撮影後の選定業務などが、保育士さんにとって負担となっていました。

写真右側に写っている黒いデバイスが、保育士さんが胸に付けるカメラ。


『ルクミーフォト』では、撮った画像は自動でサーバーへアップロードされ、ピンぼけや見切れているものなどは自動的に削除してくれるので、保育士さんに負担がかかりません。

また、自動撮影であることによって、子どもの自然な表情を収めることができるのもうれしいポイント。


そして表彰式後には、会場を移して大賞受賞者によるプレゼンテーションも行われました!




【2日目】ベビーテック普及の鍵とは?

翌2日目の6月8日(土)には、眞鍋かをりさん・まあせんせいを招いてのトークショー『パパ・ママ・保育者を助けるベビーテックって?!』が開催されました。

眞鍋かをりさんは、現在3歳のお子さんを持つ母親としての視点から、トークテーマである『パパ・ママ・保育者を助けるベビーテックって?!』について話されました。

『まあせんせい』の愛称で親しまれる菊地政隆さんは、保育現場を中心に活躍され、静岡第一テレビでは歌のお兄さんも務めています。


このお二方に、パパスマイルの代表であり『BabyTech Award Japan 2019』の審査委員長も務めた永田哲也を加えた計3人で、約1時間の熱い議論が繰り広げられました。


菊池さんは「ままごとの様子ひとつをとっても、時代によって子どもは変わってきているなと感じます」とコメント。

「例えばもういまはどの子もスマホを持っていて『Siri、いまはメールを打ってるから静かにしてて』などと言ってるんですよ。それでご飯の時間になって、キッチンで料理を作るのかと思ったら、電子レンジを使って『3.2.1...チン!』で完成です。もう、ご飯がコンビニ弁当になってるんですね」と、長年保育の現場を見続けている菊池さんならではの、印象的なエピソードを話していただきました。


眞鍋さんは「この時代の変化を、柔軟に受け入れないといけませんね」とコメント。

例えば眞鍋さんは、自身が子どもを生んだ際にいろんなベビーテック商品を試すなかで、母親から「私たちの時代はそんな便利な商品なかったのに。いまの親は楽ができていいわね」と、「少し嫌味っぽく言われたこともありました(笑)」と苦い思い出を披露。

「子育てにテクノロジーの力を借りることが、もっと当たり前な世の中になっていくといいですね」とも述べられました。


最後に『BabyTech Award Japan 2019』の審査委員長を務めた永田からは、「子育てや教育にテクノロジーを取り入れてていくことは、決してこれまでのやり方を否定するものではないんです」とのメッセージを発しました。

「過去のやり方を否定するのではなく、これまでのやり方で良かったところを、テクノロジーを使ってより良くしていく、プラスにしていくという考え方が大事です」と今後のベビーテックのさらなる普及へのポイントについて言及。

約1時間ではまったく足りない、とても活気に満ち溢れたトークとなりました!


以上、『BabyTech Award Japan 2019』とトークショー『パパ・ママ・保育者を助けるベビーテックって?!』の現場レポートでした。

第2回の開催が、いまから待ち遠しいです!!

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