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ベビーテック業界を牽引すべく見据える、パパスマイルの今後の新規事業構想は?

日本唯一のベビーテック専門メディアBaby Techを運営する、株式会社パパスマイルの代表・永田にベビーテックに関する話を伺っていく本ブログ。

前回の記事では「ベビーテックとはなんぞや?」といった基本的なところから、永田がベビーテック事業に取り組むようになった経緯などについて書きました。

今回は主に「パパスマイルの今後の事業展開」について、じっくり聞いていきたいと思います!

(聞き手:パパスマイルBLOG 編集長 藤本けんたろう)


ベビーテック領域での既存事業について

――まずは、メディア『Baby Tech』や来月開催される『BabyTech Award Japan』など、いますでに取り組まれている事業の、今後の方向性について教えてください。

永田:『Baby Tech』は、日本唯一のベビーテック専門メディアとして、今後さらに運営に注力していきます。記事の更新頻度については、これまでは月に数本のペースだったんですが、今秋をめどに週に5本のペースへと上げる準備を行っています。あとはメディア内にて、ネイティブ広告も掲載をはじめます。

――『BabyTech Award Japan』についてはどうですか?

永田:まずは、来月行う第1回を成功させることが大事です。優れたベビーテック商品を表彰する日本初のイベントとして、来月の6月7日(金)と8日(土)に開催するのですが、アワードに応募していただいた商品数は30を超えました。この分野への注目が高まっていることを感じてますね。そしてこのイベントでは、合わせてベビーテックに関するトークショーも行います。

――どういった方が登壇されるんですか?

永田:タレントの眞鍋かをりさんと、保育現場を中心に活躍して、静岡第一テレビで歌のお兄さんも務める『まあせんせい』こと菊地政隆さんを迎えます。

――すごい豪華なセッションですね。。。

永田:あと、今回は初回ということもあって、応募や賞の授与もすべて無料で行ってるんです。ただ、来年以降はよりこのアワードの価値を高めていって、「認定商品としてのマーク使用料」のような形で支えていただきながら、少なくともこのアワードが自立運営できる形にしていこうと考えてます。

――「ベビーテックといえばパパスマイル!」という動きを、より加速させていくということですね!そうやってメディアを運営したり、アワードを開催したりするなかで、パパスマイルにはどんどんベビーテック業界の情報が集まってきそうだなと思いました。

永田:そうですね、なのでそういった「情報のハブ」であるという我々の強みを活かして、企業様向けのセミナーやマッチング、これまでも行っていたコンサルティング事業をより積極的に行っていこうと思ってます。


ベビーテック領域での新規事業について

ベビーテック用品の一例。
写真の商品は、哺乳瓶の底部にかぶせることで、ミルクの適温を測ること、授乳時間と授乳量の自動記録をすることができる。


――ここまでは、いますでに行っている事業の今後の方向性について、主に伺いました。ここからは、ベビーテック領域での新規事業の予定について、教えてください。

永田:準備している事業はいくつかあるんですが、まず1つはベビーテック用品を用いたサブスクリプションサービス(定額制サービス)です。

――いま、ビジネスのいたるところで「サブスクリプション」という言葉を聞きますよね。具体的には、ベビーテック用品を使ってどんなふうにサブスクリプションサービスを展開していくんですか?

永田:ベビーテック用品を対象月齢、年齢別・目的別でカタログ化し、掲載されている商品を毎月決まった金額を払うことによって使えるようにします。実際に使ってみて気に入った商品は、そのまま買い取りもできるようにする仕組みです。

――決まった金額で最初にお試し利用ができるのは、たしかにありがたいですね!

永田:ベビーテック用品に限らず、デジタルデバイスにある課題として、単価が高いことがあります。そして、乳幼児は特に個人差が大きいので、実際に使ってみるまでその商品が自分の子どもに合うかどうかも分からないんですね。それで結局、ベビーテック用品購入へのハードルが高いままになってしまっています。

――まずは何より、一度使ってもらうことが大切ということですね。

永田:あと、別に買い取ってもらうことだけがゴールではなくて、一定期間使ったあとに返却してもらう使い方でももちろん大丈夫です。幼児は変化が早いので、ひとつの商品に対する使用期限が短いんです。長期間にわたって使えないものを、高い値段で買うことにはやっぱり抵抗があると思うので、そのあたりの課題もサブスクリプションモデルで解決していけたらなと考えています。

――カタログに掲載する商品については、どういった基準を設けていくんですか?

永田:そうですね、まずは少し前にお話した『BabyTech Award Japan』での受賞作品を中心に、ラインナップを充実させていきます。

――なるほど、それだと既存事業であるアワードとの相乗効果もありますね。

永田:ちなみに、カタログはウェブ、アプリ、冊子といったいろんなメディアで展開する予定です。冊子に関しては、出産祝いのプレゼントとして百貨店などで取り扱っても、ニーズがあると思っています。あと、カタログに掲載されている商品を実際に試せるアンテナショップのようなものも、展開していきたいです。

――ベビーテック用品のサブスクリプションサービス、いろんな可能性を感じますね...!他に準備している新規事業はありますか?

永田:実は、また別のサービスをサブスクリプションモデルで展開できればなと考えてまして。端的にいうと、パパスマイルが収集した情報と、その情報収集システム自体もサブスクリプションで他社さんに提供する事業です。

――どういうことですか?

永田:まず「パパスマイルが収集した情報の提供」に関して、我々はAI(人工知能)を活用してベビーテックの情報を世界中から収集します。論文、記事、プレスリリース、製品情報、投資情報などいろんな形で、分野も医学、教育、社会学、経済など、幅広くです。このシステム自体は既に7割程度、完成しています。そういった情報を、会員になってくださった企業さんに対して、サマリーと詳細データの両方を提供します。

――「情報収集システムの提供」についても、教えてください。

永田:これは、我々が会員企業さんに対して情報を提供するにあたって使っている情報収集システム自体を、他メディア企業さんなどに提供しようということです。AIを活用したシステムとして、最初から構築するよりも扱いやすく、目的の情報を得やすい構造になっているので、このシステム自体を必要としている企業さんがあるだろうと。

――情報だけでなく、その情報を集めるシステム自体もサブスクリプションサービスとして展開していく発想は、目からウロコでした...!その調子だと、まだ他にも新規事業の構想を練られてそうですね。

永田:まだまだあります(笑)。ここまでの新規事業はけっこうオンライン領域が中心となったものだったんですが、オフライン領域での新規事業も考えていて。一言で言うと「楽しいアクティビティを学びの場につなげる、ラボ型託児所」というものを、展開しようと思っています。

――これまた一言では想像がつきづらいので、詳しく教えてください。

永田:この構想の背景にある課題は、さっきのベビーテック用品のサブスクリプションサービスとも近いところがあるんですが「一度使うと良さを感じもらいやすいのに、その一度使ってもらうまでのハードルが高い」ことにあります。

――今回は「アクティビティや学び」と「託児所」がそれにあたるということですか。

永田:そうです。料理、農業、プログラミング、工作、表現などといったアクティビティや学びの講師、もしくは保育士・幼稚園教諭資格保持者を派遣するサービスは、すでにこの世の中にたくさん存在しています。ただ、それらのサービスの課題が、利用者側が「講師や保育士などを最初に自宅に呼ばなければならない」ことにすごくハードル感じてしまっていることです。これは、『Baby Tech』が事業者に取材を重ねるなかで顕著に出ている課題です。

――たしかに、初対面のひとをいきなり自宅にあげるのは、心理的なハードルが高いかもしれませんね...。

永田:その心理的ハードルを解消するために「楽しいアクティビティを学びの場につなげる、ラボ型託児所」を展開していきます。保護者側は、家に来てもらわなくても、アクティビティや学びのコンテンツのお試し利用ができ、かつ子どもの面倒を見てもらえるという利点があります。事業者側にとっては、まずは一度使ってもらうことによってサービスの有用性や安心感を感じてもらい、リピートにつなげていくことができるんです。そして、事業者さんにはリリース前のテストケースをここでお試しいただくことができる、ラボとしての機能も持たせます。

――そこで「ラボ型」がでてくるんですね。まさにWin-Winな事業です。


ベビーテック領域以外の既存事業について

『BabyTech Award Japan 2019』に応募された商品を審査中の永田。


――ここまで、大きく分けてベビーテック領域での既存事業の今後の方向性と、ベビーテック領域での新規事業の構想について伺いました。最後に、パパスマイルのベビーテックとは別領域で行っている既存事業の、今後の方向性について聞かせてください。

永田:ベビーテックとは別の既存事業は、おおきく2つやっていて。1つは『Baby Cuisine(ベビーキュイジーヌ)』という、子ども可・禁煙・個室ありで評判のいいレストランを厳選して紹介するレストラン検索サイトです。

――小さなお子さんのいる方にとって、すごく重宝しそうです。

永田:そうですね、一般的なレストラン検索サイトでは、子ども可と書かれていても連れて行ったらダメだった、なんてことも実際に経験しました。『Baby Cuisine』はすべて電話調査して先ほどの3条件(子ども可・禁煙・個室あり)の確認がとれたものだけを載せています。いままでは掲載するレストランが東京限定だったんですが、これを全国にも展開してきます。あと、レストラン側とも提携して、送客手数料という形で新しいビジネスの展開ができないかなと考えています。

――もう1つの既存事業についても、教えてください!

永田:こちらは、『パパスマツールズ』という東京23区の 幼稚園・保育園・小児科を検索できるサイトです。こちらは近日小児科と小児歯科のオンライン予約ができるよう準備を進めています。あと、深夜小児科医療派遣サービスや病児保育サービスとの提携もできれば、もっと保護者の皆さんのためになると思っています。

――検索だけじゃなくて、派遣もしてくれるような事業にアップデートされていくということですね。今日のお話全体を通して、いまパパスマイルが行っている事業は、まだ永田さんがやりたいことの序章に過ぎなくて、この先どんどんいろんな展開が控えているんだなということが伝わってきました。今後の展開が、すごく楽しみです!



2019年6月7日(金)・8日(土)の2日間にわたり新宿NSビルにて行われる、『BabyTech Award Japan 2019』とスペシャルトークショー、ご興味ある方はぜひ足をお運びください!


最後まで読んでいただきありがとうございます! コーポレートサイト( https://www.papasmile.jp/ )と メディア『Baby Tech( https://babytech.jp/ )』も、ご興味ある方はぜひ覗いみてください!