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PERFECT DAYS

昨夜ギターを弾いた。弾きたくなったから弾いた。それだけ。弾くと心地が良いのだから。時間を忘れられる。
近年の「何のために」「タイパ」なんて問いはゴミ箱に捨ててしまおう。
この心地いいという時間が在る。それだけ。間違っても時間に追われたりすることなんてない。時間なんてこっちから閉め出してしまって、自分だけの没入する瞬間に最高に幸せを感じる。

先日映画館で観て大好きになった映画【PERFECT DAYS】。その劇中の曲が全て最高だ。
その中でThe Velvet Undergroundの「Pale Blue Eyes」という曲がある。
何とも言えない浮遊感がある曲。永遠にリフレインし続けて終わらないで欲しいと思う曲。
映画を観て以来、毎日毎日何度も何度も聴いている。

昨夜はふとこの曲をギターで自分で弾きたくなった。
ちなみに僕はギターが全然上手ではない。

ここからはちょっとややこしいので、心の中に住み着くもう1人の自分を"平山(映画「PERFECT DAYS」の主人公の名)"と呼ぶことにする。

※ちなみに本田圭佑は"リトルホンダ"と呼んでいたアレのこと。

そもそもギターでこの曲を弾きたいと言ったのは平山だ。平山は好き勝手言ってくる。多感で気分屋なのが平山なので、やりたいという衝動はしっかり受け止めてやらないとソッポを向いてしまう。

なので、ギターを弾いてるときは平山が当たり前の顔をして横に居る。何なら僕は平山のために弾くのだから。

練習し始めて弾けないときに、平山が哀しそうな顔をしている。それは僕が上手く弾けなくてまだまだメロディーにしてあげられてないから。僕は平山を悦ばせたくて必死に同じフレーズを繰り返し弾く。
メロディーになってきた。
すると、平山の顔が次第に微笑んでくる。
僕はその微笑みを観るのが好きなんだな、ということを実感する。僕の方も微笑む。
もはやギターが上手くなりたいのではなく微笑みたいからってことがよく分かる。
これでPERFECT DAYの完成。

それを日々の中に織り交ぜていく。ギター弾いている時以外も常に織り交ぜていたいのだが、仕事中などの時間に追われてる時はそうもいかないけど。その瞬間が人生には必要なことがよく分かる。

PERFECT DAYSは特別にしちゃダメで、日々淡々と繰り返す。

やっぱりもう一度映画館で観たいな。
平山がそう言っている。

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