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【英論抄読】予後予測モデルの外部検証:何を、なぜ、どのように、いつ、どこで行うか?

📖 文献情報 と 抄録和訳

予後予測モデルの外部検証:何を、なぜ、どのように、いつ、どこで行うか?

Ramspek CL, Jager KJ, Dekker FW, Zoccali C, van Diepen M. External validation of prognostic models: what, why, how, when and where? Clin Kidney J. 2020 Nov 24;14(1):49-58.

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DOI, PubMed

📚 概要

臨床イベントの予測、個別治療、意思決定の改善を目的とした予後予測モデルの開発・公開が進んでいます。しかし、外部で検証されているモデルは比較的少なく、独立した研究者による検証もまれです。予測モデルの再現性や新しい患者や異なる患者への一般化可能性を判断するためには、外部検証が必要である。外部検証試験を評価または計画する際には、様々な方法論的考察が重要である。この論文では、外部検証とは何か、外部検証の種類は何か、なぜそのような研究が正確な予測モデルの臨床的実施に向けた重要なステップであるかということから始めて、これらの検討事項の概要を提供する。また、統計解析と外部検証結果の解釈について直感的に説明し、適切な既存の予測モデルや外部検証の対象者を選択する際の注意点について議論する。この研究により、臨床医や研究者は、モデルの検証結果をどのように解釈するか、また、これらの結果をどのように自身の患者集団に反映させるかについて、より深い理解を得ることができる。

予測モデルの単純な検索戦略を用い、この検索に外部検証を加えた場合のPubMedでのヒット数の累積ヒストグラム
検索戦略は付録 A に示す。PubMed は 1961 年から 2019 年まで検索された。検索された予測モデル研究の総数は84 032件で、そのうち外部検証の検索語を追加した場合は4309件であった。外部検証を行った研究の割合は年々増加し,1990年には発表された予測研究の0.5%が外部検証に言及していたが,2019年には7%となった。


🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

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まず、上のグラフ。増えてきたとはいえ、いかに外部検証が少ないかということが分かるだろう。
本文には示されているが、やはり開発研究の方がやっていて楽しい。
ただ、「現在ある優れたものを、着実に伝承していく」という”温故知新”的な視点で考えると、外部検証はかなり意義のある営みであると思う。

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最後まで読んで頂きありがとうございます。今日も一歩ずつ、進んでいきましょう。

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