【英論抄読】１日２杯コーヒーを飲むと高齢者の機能障害を予防できる？
📖 文献情報 と 抄録和訳
米国高齢者におけるコーヒー摂取と機能障害との関連性
Wang T, Wu Y, Wang W, Zhang D. Association between coffee consumption and functional disability in older US adults. Br J Nutr. 2021 Mar 28;125(6):695-702.
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📚 概要
[背景]
コーヒーの摂取が機能障害に及ぼす影響については、これまでほとんど調査されていません。今回紹介する本研究では、アメリカの高齢者を対象に、コーヒー消費量と機能障害の関連性を検討することを目的としています。
[方法]
参加者は60歳以上の米国高齢者、7704人です。
機能障害は以下の5領域を評価しています。
・下肢可動性
・一般身体活動
・余暇・社会活動
・日常生活動作
・手段的日常生活動作
統計解析は、年齢・多変量調整ロジスティック回帰モデルおよび制限付きキュービックスプライン分析を用いています。
[結果]
コーヒーを全く飲まない人と比較して、2杯/日以上飲む人は、下肢可動性、一般身体活動、余暇・社会活動および手段的日常生活動作の障害の確率が低かったことが報告されました。
🌱 So What?：何が面白いと感じたか？
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面白いのは、ただコーヒーを飲むだけで機能障害が生じる確率を下げられることだ。
これを、リハビリテーションに応用しないのはもったいない。
私は回復期病院に勤務しているため、介護保険領域のリハビリテーションはそこまで詳しくない。だけど、例えば集団で運動した後、ほっと一息するためにコーヒーを提供する（もちろん任意で）、こうしたことなら実施することはそこまで難しくないように思う。既に実施している施設も多いかもしれないが、こうした取り組みをより科学的に行うことで、地域高齢者の健康増進に寄与できるかもしれない。
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