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圧巻のダンス!心の自由は誰にも奪えない【スウィング・キッズ】

2018年公開(日本は2020年公開)のスウィング・キッズ
今日、Netflixに入りました。大好きな映画です!
この映画、公開がちょうど去年のコロナ感染拡大の時期にあたってしまって、劇場でなかなか観れなかったんですよね。
だから私も配信で観てしまったけれど、劇場で観たかった!!
(以下、ネタバレなし)

監督はカン・ヒョンチョル。「サニー 永遠の仲間たち」に引き続き、ものすごい映画を作ってくれました…。

捕虜収容所で寄せ集めのダンスチームを結成

朝鮮戦争中、アメリカ軍が作った巨済(コジェ)捕虜収容所(実際にあった収容所)でのお話です。
所長のきまぐれな命令で、元ブロードウェイのタップダンサーだった黒人米軍兵士を筆頭に、捕虜で北朝鮮側の兵士ロ・ギス(ド・ギョンス(ディオ))や中国人、間違えて収容されてしまった民間人、そして通訳として入り込んだ少女の5人でダンスチームを結成することに。

タップダンスにどんどん夢中になっていく仲間たち

戦争中の収容所なのでとても過酷な状況なのですが、前半はそれほど深刻さもなく、コメディタッチでチーム結成までの様子が描かれていきます。

それぞれ大変な事情を抱えながらも、タップダンスと出合って仲間と共に練習に励み、どんどんダンスにのめり込んでいきます。
ロ・ギスにいたっては、生活音のすべてがダンスのリズムに聞こえるほど、四六時中タップダンスのことを考え、おのずとステップを踏んでしまうほど夢中に。

だけど少しずつ、戦時下の収容所という暗い背景が影を差し、収容所内で血生臭い事件も起き、タップダンスなんかしている状況ではないといった雰囲気になっていくんです。

中盤の心の自由を表現したダンスシーンは圧巻!

中盤で、デヴィッドボウイの曲(Modern Love)に合わせて、ロ・ギスと民間の少女ヤン・パンネ(パク・ヘス)が、現状への怒りや閉塞感を打ち破るように別々の場所で踊るシーンがあるのですが、これがもう最高に素晴らしくて。
外界は本当に大変な状況だけれども、内にある情熱を爆発させてダンスをしている彼らは、立場とかイデオロギーなどの重たいもの全てから解放され、本当に楽しそうで、美しいのです。
心の自由は、誰も奪えない。
それを全身で表現している彼らが尊すぎて、何度見ても感涙してしまいます。

ド・ギョンス(ディオ)のタップダンスが凄まじい

この映画で何よりもすごいのは、なんと言ってもダンスシーン!
米軍兵士・ジャクソン役のジャレッド・グライムスは本物のタップダンサーなので、ダンスが上手いのはもちろんなのですが、他のチームメイトたちのダンスもめちゃくちゃすごいんです!

特にロ・ジス役のド・ギョンス(ディオ)のダンス。
これはもう、タップダンスのプロなんじゃないかと思ってしまうほどのレベル。監督の見せ方の上手さ、D.O.君のポテンシャルの凄まじさなど、色んなことが相まって、震えるほど素晴らしいです!

暗い時代だからこそ、芸術の大切さや美しさが際立つ

後半、どんどん状況が悪くなっていって、正直観ていて辛い部分もあるのですが、それだからこそ、ダンスや音楽といった芸術の美しさがまぶしいほどに光輝いて見え、反対にそれを奪おうとする戦争に怒りが湧き、平和の大切さを痛感しました。

ラストの展開には賛否両論あるようですが私は肯定派で、ラストシーンも号泣でした。過酷な環境下でタップダンスという宝物を見つけられた彼らは最高にラッキーだと思います。

めちゃくちゃおススメの映画です。K-POP好きな方にもいいかも?

(Netflixで視聴可能です)
https://www.netflix.com/title/81055663

極私的スキ度 ★★★★★★★★★★(10)



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