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Take‐5 映画『Mr.タスク(2014)』は面白かったのか?──人を“笑わば”穴2つ…グロ耐性がなくともホラーは観れるのか?──

【映画のキャッチコピー】
『人間がセイウチになる』
『人間とセイウチの新しいカンケイ』
『想像の限界を突破する。セイウチ・ホラー・エンターテイメント!』


【作品の舞台】
アメリカ。舞台設定は定かでないが、撮影されたのはノースカロライナ州の「まさにセイウチの頭が転がっててもおかしくないような打ち捨てられた場所」と来日したハーレイ・ジョエル・オスメントが語っておりましたね。

【原題】

『Mr. Tusk』

「Tusk」は象やセイウチの牙を指します。パルテノンよろしく建築ではTusk- tenonといった様式もあるようですね。ちなみにライオンなど肉食動物の牙は「fang」になります。



ちょいR15かも(´Д`)
 ちょいネタバレかも(´Д`)

 年齢と共に緩くなるのが涙腺とほうれい線。

『最近、ほうれい線が気になっちゃって──』

『そんなお悩みのあなたに朗報です! この映画『Mr.タスク』を102分鑑賞するだけで、あなたの気になるほうれい線はさらに2倍になるでしょう♬』

『あ~ら、すごい。本当に2倍にもなるの? だったら諦めもつくわねぇ──』

『そうです、諦めることこそが気にならないための第一歩。お気軽にお電話ください──』

 てなわけで、皆様良き映画ライフをお過ごしでしょうか? N市の野良猫、ペイザンヌです。

 この映画が果たしてコメディなのかホラーなのかレンタル店やサブスクの前で悩んでる人が人口の68%を越えたという話をよく耳にします。謳い文句も“驚愕のエンターテイメント・ホラー”と書いてあるだけ。

 各メディアの映画情報に至ってはホラー・コメディと謳われており、さらに混乱を招く事態へ。

 今回はその真相を確かめるためにペイザンヌが体を張って突撃してきました。

 物語のあらすじは、

“ある偏執狂の老人によってセイウチ人間にされてしまう男の話──”

 ……て、よけいコメディぽいやん。ますますどっちやねん、ですわな。

 セイウチ人間なんて言われても、私としましてはドリフ大爆笑あたりの被り物コントにしか思えません。

 そもそもナニユエ数ある生物の中から“セイウチ”などとウォーラスでググッグジューブなアニモールを選んだのかももはや意味不明。

 では百聞は一見にしかず。さっそく映画を見てみましょう。

 ウィーン、ガチャ──
 。。(〃_ _)σ一∥ 

映画.com
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「((=Д=∥) お…… おえ ………… 」

 す、すんません。チョット気持ち悪くなってきたんでベランダで風にあたりながら体育座りしてきてもイイスカネ……

 ホラーじゃね~か!!!!
(ノ-_-)ノ~┻━┻

 どっぷりホラーじゃねぇか!!!~
Σ( ̄皿 ̄;;

 まあコレはこのペイザンヌがグロ耐性が人の五倍ほど劣っているということもあり、その辺は各自で微調整してもらうしかないと。

 百歩譲って激辛のブラックコメディと置き換えることもできるんですが……そうだとしても例えるならばコ◯イチのカレーの7辛レベルくらいのブラックさではなかろうかと。

 
(以下映画の内容──)

 動画で上げられたネタや不幸話を笑いでこき下ろすポッド・キャスター二人組。この作品が公開された2014年頃はまだユーチューバーなんて言葉もあ今ほど浸透してなかった気がします。

 まあ、そのうち一人が番組のためのネタを探しておりますと人気のない山奥に住む奇妙な老人から面白い話を提供してやると持ち掛けられるわけです。

 その老人はその昔、海難事故で流れ着いた島でセイウチと暮らしていた話を始め、セイウチこそ自然界で最も素晴らしい生物だと語り出します。

 その偏執狂の老人に睡眠薬を盛られ監禁された男は、両手足を切断され(ぐえ)、舌を抜かれ(どえ)、口に穴を空けられ(やん)牙[Tusk]をはめられ(おえ)、ついには(もうやめて)……というグロゴア苦手な私にはちと苦しい内容。

 そうやって改造されたセイウチ男なんですが、まったくもって可愛くないです。

 ドリフ大爆笑なんて思わず言っちゃいましたがトンデモねーや。だめだ、こりゃ。

  いやね、着ぐるみってわかるんですよ。着ぐるみだってわかるくらいにあえてチャチっぽくしてるんじゃないかと思うくらい。皮膚をつなげて体は傷だらけのツギハギのブニョブニョといいますか……。
(´Д`)


 人間と動物を融合させ新種の生物を誕生させるエイドリアン・ブロディ主演の『スプライス(2008)』なんてサイエンス・ホラー映画がありましたが、あの映画の第一形態と言いますかブニョブニョした生物──セイウチ人間を見てたらアレを思い出してしまいました。

映画レビューズ

 こちらの映画は前半ちょっとグロいなれど後半美しく進化していく新種生物と博士の葛藤がなかなかファンタジーっぽく、隠れた良作ですのでお暇があればチェックしてみるのも良いかもですね。

 さて『Mr.タスク』。セイウチ人間にされてしまったその男の鳴き声がまたボリュームを落としたくなるくらい悲痛で聞いてられない。

 人を呪わば、いや『笑わば』穴二つ、と言いたかったのでしょうが最後の最後までどよーんとなるストーリーでした。(ちなみにエンドクレジットの後にも一ネタありましたので観る際は最後まで……?)

 う~ん、いくら風刺とはいえ、この映画は私の口には合いませんでしたね。
(;´д`)イロイロキツカッタネ……

 ただインパクトは物凄くあり、テーマ、ストーリー、社会風刺とともにキいていてグロ映画というより「1本映画」としてかなり面白いのは確かです!

 話の流れ的には『ミザリー(1990)』なんかを思い出しますやね。
 監禁して自分の思い通りにしようとするわけですが、そこには偏執的な愛も存在する──といったような。


シックス・センス(1999)』や『A.I.(2001)』に出てたあの少年、ハーレイ・ジョエル・オスメントくんがあの頃の顔のまんま(ホントにまんま)で小太り中年になって出てたのが懐かしいやら哀しいやら。

日刊サイゾー

 偏執狂の老人には『キル・ビル(2003)』の老保安官役を演じたマイケル・パークス。本作『Mr.タスク』でも冒頭のポッドキャストで日本刀で誤って自分の足を切断してしまう「キルビル少年」というのがありましたがこれも一瞬ながらなかなかグロかった……すねw

 そ・し・て・な・ん・と!!!!

 クレジットにはないものの完全友情出演か?

 ジョニー・デップ!

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 しかも後半探偵役で出ずっぱり!
 ( ; ゜Д゜)オラビックリシタダ

 ジョニデファンならちょっとくらいグロくても観る価値ありの一本かも(ちなみにジョニデの娘さんもチラリ。親娘初共演であります)。

 まあこういった人体改造系、または肉体が恐怖を誘うものを「ボディ・ホラー」なんて呼び方もしますが、この年代くらいからますますヒート・アップして『武器人間(2014)』『ムカデ人間(2009)』などといったまさに「くっつけてみたい」系映画が多く作られ、いつのまにやらジャンルとして確立してしまったような気もしますね。

 まあこちらはご存知の通り“グロ耐性”ある人だけがチャレンジしてみてくださいませ。

 
 さて、ホラーコメディってことで笑いにもいろいろありますが、今回私は終始『ひきつり笑い(~_~;)』でした。

 皆様も『ほうれい線』の予防のためには、笑う時にはしっかり笑い、口元の筋肉を滑舌で鍛えましょう。

 あ・い・う・え──の“え”の時に舌を前に突き出すようにすると二重顎の予防にもなるそうです(これはホント)。

 まあ舌を突き出し過ぎて、スッポ抜けてセイウチ人間の予備軍にならぬようくれぐれもお気をつけくださいませ。

 ではまた次回に!


『Mr.タスク』本予告


【本作からの枝分かれ映画、勝手に7選】


Mr.タスク』 [DVD]


『スプライス』
[DVD] 


『ミザリー(特別編)』 [DVD] 


『シックス・センス』 [DVD] 


『A.I.』 [DVD] 


『キル・ビル Vol.1 』[DVD] 


『ムカデ人間』 [DVD] 


『武器人間』 [DVD] 




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