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映画『美女と野獣』 フランスの寓話って獣が多くないか?(ネタバレ感想文 )

監督:クリストフ・ガンズ/2014年 仏=独

レア・セドゥヴァンサン・カッセルだってよ!ウヒャヒャヒャ!
と夫婦で爆笑して、たまたまCS放送していたものを鑑賞。
ディズニー版じゃないよ。
フランスの寓話を本家フランスで実写映画化した方。
いやまあ、本家実写版は1946年のジャン・コクトー版なんだけどさ。

本作とは直接関係ない話になりますけど、
「レア・セドゥとヴァンサン・カッセルだってよ!ウヒャヒャヒャ!」って感覚分かりますかね?分かりませんかね?

マイケル・マン『マイアミ・バイス』(2006年)で唯一面白かったのが(<駄作だと思ってる人)、コリン・ファレルコン・リーのラブシーン。
「コリン・ファレルとコン・リーのラブシーン!ウヒャヒャヒャ!」って、ウチの夫婦で語り草になる爆笑シーンなんだけどな。
この感覚と似てたんですよ。分かるかな?

あるいはヴァンサン・カッセルだったら、『ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男』(06年)っていう映画があって
ヴァンサン・カッセルリュディヴィーヌ・サニエ嬢だってよ!ウヒャヒャヒャ!」って、Part1、2の長尺を映画館に通ったけど、サニエ嬢そんなに絡んでなかったんだよ。

この感覚分からないかな?
音楽で言えば、ジョルジオ・モロダーブリトニー・スピアーズをフィーチャーしてスザンヌ・ヴェガの曲をカヴァーする「何じゃそりゃ!?ウヒャヒャヒャ!」って面白さ。

ただまあ、ヴァンサン・カッセルはほぼ野獣だったんで、そんなにウヒウヒ感はなかったんですけどね。

正直言うと、ディズニー観てないし、何が『美女と野獣』の正解なのか、私には分からんのです。
もっともディズニーは、例えるなら「甘い砂糖菓子」ですから、正しい味付けではないんでしょうけど。
ジャン・コクトー版はずいぶん昔に観てるんですけどね。『オルフェ』(50年)でも書いたけど、彼は「映画(映像)でしか表現できないこと」を求めて「変な特撮」やりたがっているだけだから(笑)。

それにレア・セドゥだからさ。
私の中でレア・セドゥは、「処女と少女と娼婦に淑女 How many いい顔」にしか見えなくなってるから(笑)

おまけにヴァンサン・カッセルは『オーシャンズ12』(04年)の変な怪盗のイメージだし。てゆーか、ヴァンサン・カッセルの元妻はモニカ・ベルッチって、何じゃそのカップル!?ウヒャヒャヒャ!

それにそれに、監督はホラー畑の人じゃないですか。
確実に、甘い砂糖菓子ディズニー的なことは意図していない。

そんなこんなで、映画はそれなりに楽しかったのですが、映画そのものよりも、寓話とか民話の国民性みたいなことに、ちょっと興味がわきました。

てゆーかさあ、ディズニーを引き合いに出したけど、そもそもアメリカの寓話?民話?童話?みたいなものって、何か有名なものある?

イソップ童話は文字通りイソップ(古代ギリシャの奴隷)が作った話だそうだし、
アンデルセンはデンマーク、グリム兄弟はドイツ、寓話じゃないけどマザー・グースはイギリスでしょ。

そこからふと気付いたんですけど、フランスの寓話に「獣」が多い気がするの。
「ジェヴォーダンの獣」の国だしね。
(2001年に本作の監督クリストフ・ガンズが映画化している)。
「赤ずきん」ってグリム童話で改編されているけど、元々はフランスのペロー童話集の一つだからね。狼が人に成りすますなんて常人の発想じゃないね(元の民話か何かがあるんだろうけど)。
ほら、それにフランスには衝撃の寓話『ロバと王女』(1970年)があるじゃない。

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そういや「眠れる森の美女」もフランスじゃなかったっけ?
そう考えると、フランスはやっぱり「女は美女」「男は獣」という『美女と野獣』の国なんだな。

(2023.08.24 CSにて鑑賞 ★★★☆☆)

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