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後継経営者の採用支援で感じていること。そして、これからのこと。

2024年が始まったと思っていたら、あっと言う間に3月も終わってしまいますね。年々、時の流れが早くなっている気がしてなりません。

ペルソナの金曜どうでしょうをご覧いただき、ありがとうございます。
今週はコンサルタントの鳴海が担当します。

最近、事業承継フェーズの後継経営者ポジションを次のキャリアの選択肢としてご紹介することが増えています。


そこで今回は事業承継フェーズの後継経営者の採用支援で感じていること、
そして中小企業×後継経営者採用のこれからについて書いていきたいと思います。


中小企業の経営経験は稀少


後継経営者不足の解決策として、M&Aによる第3者事業承継が増え、中小企業の後継経営者の採用のご相談をいただくことが多くなっています。

一方、採用支援をする企業に対して、同業界、同規模程度の中小企業の経営経験をお持ちの方をご紹介できることはほとんどありません。
というよりも、転職を考えているという中小企業の経営経験をお持ちの方とお会いすることができません。

ある業界やある地域にとって、なくてはならない中小企業の経営者は後継不足を抱えており、所有と経営が一体になっていることも多く、誰かに経営を任せて新天地へ移るという選択をとることは現実的ではありません。

転職支援でお会いした方々へのアンケートでみえてきたこと


この1年ほどお会いした経営者、経営幹部の方々に「事業承継フェーズの中小企業転職に関するアンケート」をお願いし、現状23名(うち18名が代表取締役の経験有)の方から回答をいただきました。

回答からいくつかの気づきがありました。

候補者として後継経営者ポジションのお話を進めたことがある方は、

”企業選びにおいて事業規模や社員数は重視しない”

という傾向がありました。

もう少しアンケートの回答を集め、別の機会でまとめていこうと思っていますが、売上100億円以上規模の経営経験をお持ちの方が半数以上いらっしゃる中で、中小企業の経営に対してはとても前向きな声をいただいたと感じています。

日ごろ、お会いしている候補者の方々からは

「経験を活かせる場で、よりやりがいのある仕事をしたい」
「社員全員の顔がみえる規模感の企業で経営をしたい」

といった声を多く伺っており、中堅や大企業など中小企業より規模感のある企業からの経営人材の移動の支援が我々に求められていると感じます。

ハゲタカファンドのイメージはまだ強い…


ほとんどの方は転職エージェント、もしくはプライベートエクイティファンド(PEファンド)からの情報提供で後継経営者ポジションの情報を確認している、ということもアンケートから見えてきました。

当たり前といえば当たり前ですが、中小企業がオープンなかたちで後継経営者を募集することは、ほとんどありません。

M&Aによる第3者承継を推進しているのが、PEファンドだというお話をすると、「PEファンドは心配ですね…」とややネガティブな反応をする方が一定数いらっしゃいます。

PEファンドからはネガティブな印象を抱くハゲタカファンド、短期勝負の企業再生のような仕事が頭に浮かんでしまうようです。(個人的には真山仁さんの「ハゲタカ」シリーズはとても好きですが、あのエキサイティングなイメージが印象に残るのは理解できます)

事業承継支援をしているPEファンドの姿勢や方針をお伝えすると安心されることが多いものの、キャリアの選択肢としては、まだニッチな選択ですので心配や不安が先行してしまっているように感じます。

ただ、そういった中で情報収集をしている方が、新たな機会を得ているとも感じます。

PEファンド下、後継経営者のお話

先日、PEファンド下の事業承継フェーズの企業の経営者としてご縁をつくらせてもらった方とお話をしたのですが、

”短期的な売上・利益ではなく、中長期の成長を見据えた投資や仕組みづくりからスタートしました”

”最初にわかりやすい売上や利益という実績をつくることもできたけども、会社にとって大事なことは何かをPEファンドと話しあい方針を決めました”

ということをおっしゃっていました。

ある後継経営者の一つの事例ですが、企業状況やPEファンドの方針によって後継経営者に求められることは様々です。

我々には、リアルな情報をしっかりお伝えしていくことで、不安や心配を解消し、このキャリア選択を一般化させていくことが求められていると感じます。

後継経営者に求められること、これから。


後継経営者を次のキャリアの選択としておススメしているものの、このキャリア選択は、まだニッチな選択だと思います。

ただ、

「経営を通じて社会貢献をしていきたい」
「これまでの経験を活かしつつ、新しいことに挑戦していきたい」

といった想いをお持ちの方と多くお会いしていますし、

後継経営者候補を探している

という採用のご相談も多くいただくようになりました。

ご経験をお持ちの方が後継経営者として活躍することで、日本の中小企業が明るくなっていくのではないかと思っています。

中小企業=経営者(創業家)といった企業体制は、中小企業の安定した経営、素早い意思決定などのメリットがあります。

ただし、経営者がいなくなると、黒字経営でも企業がなくなる可能性がある、という問題が広がってきています。

M&Aによる第3者事象承継が進むことで、所有と経営の分離した新しい中小企業のカタチが生まれています。

これから5~10年後には、このカタチから次のステップへ進む中小企業が現れてくると思います。PEファンド体制のその後です。
その時に、中小企業のあらたなカタチをつくっているのが後継経営者となる皆さんです。

日本の中小企業は300万社以上、なにもしなければ後継経営者の不足感はさらに大きくなっていくでしょう。

新しいこと、体制づくりに挑戦し、
日本の中小企業を元気にしていきませんか。

ご興味ある方はぜひお話をさせてください!

ペルソナ株式会社
執行役員 鳴海 幸仁

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