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時々、心を埋めるようにあの詩を口ずさむ

音楽を聴く時はまず、歌詞から聴く。子どもの頃からの癖だ。

皆が流行りの歌を口ずさむ度、メロディや歌声よりも歌詞に注意がいってしまう。だから昔は、歌詞の内容が恋愛や悲恋のようなものは、特に経験がないこともあって意味が分からず適当に周りに合わせていた気がする。



そんな時彼女を知ったのは、中学に上がる前のタイミングだったと思う。家の中で親が有線をかけていた時に、こんな歌詞が耳に入った。

飛び立つ為の翼 それは まだ 見えない
カンタンに 行かないから 生きてゆける


子どもながら将来に不安を感じていた、ちょうどそんな時だった。中学受験をするかそれとも、そのまま内部受験で進学するか。どちらを選ぶかの狭間で不安定に揺れていた私に、語りかけるようなそんな歌詞に聞こえた。

この声の主は誰だろう?と思った。最初聞いた時は、曖昧にしか歌詞は覚えられなかった。ラジオではないため、別に誰が歌っているのかなんて曲紹介をしてくれるわけではない。そのチャンネル内で流れる曲が一周して、また再び流れるのを待った。そして、何度か聴くうちに歌詞をメモして、誰が歌っているのかを調べた記憶がある。

最初に聞いてから少し経ってから、漸くその声の主と曲の名前が分かった。私より少しだけ年が上の、YUIというシンガーソングライター。曲名は「LIFE」。
それから、彼女の1stアルバムを買った。これが私が初めて購入したCDだ。
一通りアルバムを聴いて、好きだ、と思った。彼女が紡ぐ言葉を追いかけたいと思った。


あまりにも詩というか言葉に執着し過ぎているような気もするけれど、耳が勝手にそちらの方へ誘われてしまうから仕方ない。歌番組を見るときも、映像よりも下に出る歌詞の字幕ばかり追いかけてしまう。
でも、歌詞から音楽を好きになるって、なんだか素敵なことだと思いませんか?



いつもたくさんありがとうございますっ!