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科学用語短歌

東京と
大阪間を
結ぶなら
サイクロイドの
トンネルを掘れ

とうきょうと|おおさかかんを|むすぶなら|さいくろいどの|とんねるをほれ

(解説)
サイクロイドは「最速降下線」。


君と僕
出会ったときは
アツアツで
しかしその熱
減衰振動

きみとぼく|であったときは|あつあつで|しかしそのねつ|げんすいしんどう

(解説)
上下に揺れながら、振り幅が小さくなっていった。


日にあたり
「光合成」と
君はいう
君は植物?
葉緑素ある?

ひにあたり|こうごうせいと|きみはいう|きみはしょくぶつ?|ようりょくそある?

(解説)
人間は光合成していません。


わが胸は
懸垂線に
なりにけり
我が意に背き
Gに従ふ

わがむねは|けんすいせんに|なりにけり|わがいにそむき|じーにしたがふ

(解説)
Gは重力。懸垂線は十分に柔らかい紐の両端を画鋲📍で止めたときにできる曲線。わが「π」は、重力のしもべになってしまったというエレジー。


我が恋は
波の合成
如きもの
重ね合わせて
のちにそれぞれ

わがこいは|なみのごうせい|ごときもの|かさねあわせて|のちにそれぞれ

(解説)
出会った瞬間はお互いの気持ちが重なって、マックスの喜びを感じるが、それも束の間。次の瞬間にはすれ違って、それぞれの日常の波に戻っていく。


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