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ためらわずに映画に行けるようになったよ

母と、「これ観たいね」と盛り上がっていた映画があった。

『異動事例は音楽隊!』。

基本、私はメンタルの関係で今、喜劇以外が観られない。
重い話、苦しい話は、共感過剰なためメンタルがやられてしまう。映画館に行ったとしても会場に迷惑もかけかねない。

ディズニーピクサーと、
『テルマエ•ロマエ』を観てからどハマりした阿部寛さんのコメディがすきだ。


今回の『異動事例は音楽隊!』も、
一課でバリバリに働いてきたベテラン警察官が突然、警察音楽隊に異動になってしまうというもの。
元吹奏楽部でいろいろ苦い思い出が残る私は、吹奏楽の話という面ではメンタル大丈夫かな?過去思い出すかな?と少しだけ不安があったものの、
"阿部ちゃんのコメディは間違いない!"
という思いがあり、
母と共にたのしみにしていた。

エンタメに出資するお金がしばらくなかった。
節約のため、安くなる水曜日に行く予定だったが都合があり、今日突如観に行くことに。
ネットでのチケット予約の仕方も、しばらくぶりで変わっていた。
初めて、映画のチケット代にPayPayを使った。

ちょっと、背中のぎっくりが再発しそうな、筋が攣りそうな状態だったが、行きたいが勝った。背中保護のためバスタオルを持ったりは一応してみた。

今まで、母が私を元気づけたくて誘ってくれ、払ってくれて映画を観ることはあったが、
自分で払えたのは、久しぶりだった。

1900円、支払った。

そして、チュロスまで買ってみた。

シナモンシュガー。

お笑いライブの観たい配信ライブと同じくらいの値段だったが、後悔はなかった。

母とは趣味が合う。同じく観たい映画を、一緒に、自分の分を払って観られる。

母の負担とか考えなくていいって、しあわせなことなんだ。


障害年金ありがとう。


これからは少しずつだけど、家に恩返しができる。


映画の内容も、面白かった!!!!

吹奏楽の部分も、具合悪くならずに観られた。
数過去に演奏経験のある曲の中で、数少ない、私のすきな曲が演奏されていて、むしろテンションが上がった。嬉しかった。

NO MUSIC,NO LIFE.
だった。

音楽はだいすきだ。

阿部さん演じる刑事がどんな理由で音楽隊に異動になり、
そして音楽隊の中でどういうことがあってその男が変わっていくのか。
過去の栄光、ジェネレーションギャップ、家族、感情、音楽、仲間。
いろいろなことが絡み合って、明るい方向へ向かっていく後半、何度も音無しの拍手をした。


あーーーーー、たのしかった。


一方で、
母は、薬調整中で、メンタルの影響もあって喋りが止まらなくなっているときがあるが、
席に着き、まだ本編が始まる前の予告映像の時間に、母が喋り続けてしまい、
前のおじさまに注意されてしまった。
まだ始まってないのになぁと思うが、マスクしているとはいえコロナ禍の観点的にも、単純にうるさったのかなという点でも、仕方のないことだったと思う。
わかってはいても、
母は、そこから気持ちが落ち込んでしまったようで、その影響か2回もトイレへ立った。

おじさまには、母が治療中ということも理解はできまいし、説明するわけにも、、、、、、

うーん、やっぱり、社会って難しい。

鬱病を抱えながら働く、というのはもちろん苦労がある。
一歩外に出たら"社会"なので、仕事をする、という意味とは別としても、社会に出ることは難しい。それで傷が残ってしまうと、また外出が怖くなったりもする。


私はたのしめたが、母のことが気になってしまった。

きっと、生きるためには、この繰り返し。


もう少し、一緒に、助け合って行こうね。
母ちゃんありがとう。


人が気持ちを理解し合うというのは不可能だと思う。
性格や育ち、立場、経験、状況が全員違うから。
同じ考えの人間なんていない。
同じになんかならなくていい。
全てのひとに説明して歩かなくてもいい。
世界中のひとに理解してもらう必要なんてない。

ただ、
親しいひとに
"私は味方だよ"って伝えられる、
自分のことでいっぱいいっぱいならない、
心の余裕を、もつことができますように。

未熟ですががんばっております。治療費にあてさせていただきたいです。よろしくお願いします。