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【特集】宇宙の冒険活劇!スペースオペラの名作・傑作SF映画[21選]

こんばんは ぷらねったです 
今回は「宇宙の冒険活劇 スペースオペラのSF映画」を紹介していきます


1.フラッシュゴードン (1980年)


監督は マイク·ホッジス
金髪のヒーロー "フラッシュ・ゴードン" が大活躍する SF映画です


惑星モンゴを支配する悪の皇帝ミンによって 天変地異に見舞われた地球には 10日以内に月と衝突するという危機が迫っていました
そんな中 科学者ハンス・ザーコフは 和平交渉のため 自前のロケットで惑星モンゴへ向かおうとします
そして たまたま居合わせたアメフトのスター選手であるフラッシュと 1人旅をしていたデイルも ロケットに搭乗して宇宙へ旅立つことに...というストーリーです
ニューヨークジェッツのクオーターバックであるフラッシュが 超能力を持たないヒーローとして大活躍する映画です
1930年代アメリカの 新聞連載漫画が原作となっており 1940年頃にも 連続短編のような形で映像化されています
また ジョージ・ルーカスも長編映画化を切望していましたが 権利の問題で断念したため「スター・ウォーズ」の誕生に繋がったことでも知られます
その「スター・ウォーズ」を超えるべく 2,000万ドルもの製作費をかけて完成に至ったこの映画
俳優陣のほとんどはコメディ調の映画だと知らされていなかったため "真面目に"演じたそうです
Queenによる主題歌でオープニングから気持ちが高揚するような スペースオペラの代表的な作品のひとつ と言えるSF映画となっています
ちなみにパロディ版として 「フレッシュ・ゴードン」という映画も存在します
気になった方はご自分で調べてみてください

2.銀河ヒッチハイク・ガイド(2005年)

監督は ガース・ジェニングス
愉快な仲間と共に 宇宙を旅するSFコメディ映画です

ある日 大勢の宇宙船団が地球へ襲来し 彼らは「立ち退き期限が過ぎたので 銀河ハイウェイの建設工事をおこなう」とだけ人類に告げ その結果 地球は滅亡します
奇跡的な確率で生き残った主人公のアーサーと なりゆきで出会った愉快な仲間たちによる 未知なる宇宙の冒険がはじまる...
というストーリーです
ダグラス・アダムスによる原作小説の魅力をそのまま映画にしたような 個性的なキャラクターと ハチャメチャなストーリー展開が魅力的な作品です
ナンセンスで愉快なギャグに加え 脚本, デザイン, 演出まで すべての完成度が高いです
果たして「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」とはいったいなんなのか
人類全体を皮肉ったような ユーモラスな人生哲学にあふれ 笑いあり 涙ありの宇宙旅行が体験できる 素晴らしい映画となっています

3.バーバレラ (1968年)

監督は ロジェ・ヴァディム
ヒロインによる冒険が キャッチーな雰囲気で描かれるSF映画です

舞台は すべての兵器が廃止された遠い未来の世界
主人公のバーバレラは "陽電子光線発生装置を発明した くじら座タウ星の科学者 デュラン・デュラン博士を探す"というミッションを地球大統領から受けます
地球を守るためにバーバレラはタウ星に向かい 惑星の地下に広がる都市を支配する女王や デュラン・デュランと対決する...というストーリーです
ジャン=クロード・フォレによる フランスのSFコミックを基に製作された映画です
当時 監督のロジェ・ヴァディムはバーバレラ役のジェーン・フォンダと結婚していたことでも知られています
オープニングから最後まで お色気要素満載の大人向けな内容ですが この映画の魅力はそれだけではありません
素晴らしいセットデザインや小道具, 特殊効果, 音響によって 独自の世界観が描かれています
SF映画の新しい可能性を開拓したような 名作SF映画となっています

4.セレニティ (2005年)

監督は ジョス・ウェドン
西部劇風に描かれた スペースオペラ映画です

舞台は2510年代
地球が滅亡してしまった世界で 人類は銀河に領地を広げていました
同盟による統一支配の中で それに反対する独立派の船長マルは 宇宙の便利屋として 密輸船で仲間と共に旅をする...というストーリーです
まず 邦題にあるような"大戦争"はいっさい起きません
宇宙の西部劇とも言える 硬派な内容で描かれる作品の世界は「カウボーイ・ビバップ」との共通性を感じます
途中で打ち切られてしまったテレビドラマシリーズ「ファイヤーフライ 宇宙大戦争」の完結編として描かれる内容のため この映画だけ観ると内容を理解しきれないのが惜しいところです
このドラマシリーズのDVD版には日本語字幕が付いていませんが 現在ディズニープラスでは観れるのでしょうか...確認できる方がいましたら コメント欄で教えていただけると幸いです
個人的には ドラマ版を含め 唯一無二の世界観を描いた 素晴らしいSFシリーズだと思っています

5.スペース・パイレーツ (1984年)

監督は スチュワート・ラフィル
コメディ風味で描かれる 愉快なSF映画です

舞台は惑星間戦争が終結した宇宙
銀河系はほとんど乾き 水は貴重な資源となっていました
この世界において 高い軍事力をもち 水の管理によって近隣惑星を支配するのは ミソラ星のテンプラー人
そんな中 貨物船を襲撃して 氷にした水を盗み出す "アイスパイレーツ"という宇宙海賊の一味が登場する...というストーリーです
同じ年に公開された「デューン/砂の惑星」ではスパイスが大きな価値をもつのに対し この映画の世界では 水が大きな価値をもっています
おバカな内容に反して(?) 個性のある衣装や 人間社会に溶け込むさまざまな種類のロボットなど デザイン面が素晴らしいです
また 敢えてやっているのか 時にはかっこよく 時にはチープな特殊効果もおもしろく 見どころたっぷりです
ちなみに 監督のスチュワート・ラフィルは 同年の「フィラデルフィア・エクスペリメント」において ジョン・カーペンターの代打で監督もつとめた人物です
ロック調の音楽と共に ドタバタなアクションで描かれる とにかく賑やかなコメディ
SF好きにはぜひ観てほしい 傑作映画となっています

6.デューン/砂の惑星 (1984年)

監督は デイヴィッド・リンチ
タイトル通り 砂の惑星をテーマにしたSF映画です

舞台は荒涼とした砂の惑星アラキス
宇宙を支配する力をもつ"メランジ"というスパイスをめぐる争いを描いたストーリーです
フランク・ハーバートの原作小説を基に製作された映画であり カイル・マクラクランのデビュー作です
元をたどると 当初1971年頃に映画化が構想されましたが 巨額の製作費や 監督の交代など さまざまな問題を乗り越えて 1984年の公開にいたった作品です
デイヴィッド・リンチにとって意欲作であり 3時間以上の大作となる予定でしたが ファイナル・カットの権利を配給会社が持っていたため 無理矢理2時間以内に収められ 興行的にも失敗に終わってしまったという背景を持ちます
その後 未公開シーンなどを追加した189分の尺で テレビ放映用の再編集版が製作されましたが 監督は"アラン・スミシー"名義に変更されています
こういった経緯もあるため 監督自身が内容に批判的なところもありますが 美術デザインなど光る部分はたくさんあります
2021年に第一章が公開された 新映画版と見比べてみるのもおもしろいかもしれません
デイヴィッド・リンチ監督初期の傑作SF映画となっています

7.宇宙からのメッセージ (1978年)

監督は 深作欣二
スペースオペラの日本代表とも言えるSF映画です

舞台は遠い未来
邪悪なガバナス帝国は武力で惑星ジルーシアを侵略し 惑星そのものを 大規模な戦闘要塞に変えてしまいました
そんな中 ジルーシア人の大酋長キドは 星の救世主となる勇者の元に訪れるリアべの実を8個 宇宙へと放ち 勇者たちが現れる事を願いました
8つのリアべの実が選んだ勇者を導くため キドの孫娘であるエメラリーダと戦士のウロッコは 惑星ジルーシアを出発する…というストーリーです
「スター・ウォーズ」の流行に乗じて 10億円の製作費をかけて制作された 日本のスペースオペラです
日本映画ながらも 同監督の「復活の日」同様に 外国人俳優を積極的に起用していることも相まって 作品のスケール感が演出されており 海外へ目線を向けた意図が感じられます
戦闘機どうしのバトルや 宇宙における 宇宙船の航行シーンなど 特殊効果に見ごたえがあります
また シュールな演出で描かれる"リアベの実"や "宇宙暴走族"に加え 相棒ロボットの"ベバ"などの独自設定には オリジナリティーを感じます
世界に向けて作られたスペースオペラとして 日本映画らしからぬ雰囲気もある 味わい深い出来の傑作SF映画になっています

8.惑星大戦争 (1977年)

監督は 福田純, 中野昭慶
こちらも SF流行の時代に制作された 日本映画です

舞台は1988年
太陽系外惑星から飛来した 異星人による地球侵略の危機が起こります
彼らに対抗するため 宇宙防衛艦の"轟天"は金星に前線基地を置いた異星人の"大魔艦"に立ち向かう...というストーリーです
公開当時の1977年は「未知との遭遇」, 「スター・ウォーズ」の日本公開直前だったことや 「宇宙戦艦ヤマト」の劇場版公開など 空前のSFブームが訪れていた時代でした
そんなときに東宝が急遽製作を企画し 公開の2か月前にクランクインするという 無茶な日程で完成にこぎ着けたのが この映画です
元々「スター・ウォーズ」の邦題として使用されるはずだったのが この「惑星大戦争」というタイトルでした
しかし ジョージ・ルーカスの"世界中でタイトルを統一する"という意向によって却下されたため 本作品のタイトルに流用された経緯があるといいます
本作品は 単なる「スター・ウォーズ」への便乗にはならないことを目指して製作されたそうで 地球防衛軍的な設定や ミニチュアを駆使した特殊効果に 日本らしさを感じます
ジェットパックを使うシーンなども いま観るとかなりシュールでおもしろい SF映画となっています

9.スタークラッシュ(1978年)

監督は ルイジ・コッツィ
こちらも「スター・ウォーズ」に便乗したような スペースオペラ映画です

女性宇宙海賊のステラ・スターと愉快な仲間たちは 銀河の危機を救うため 悪の首領ザースの本拠地へ向かう...そんなストーリーです
チープな特撮演出や ストーリーの粗も含めた世界観が魅力的で そんな中にも制作側の自信が映像越しに伝わってくる 不思議な映画です
「007」シリーズにも関わるジョン・バリーの音楽によって 作品のバランスが保たれていることも大きいでしょう
ライトセーバーのような武器や 光線銃などの戦闘シーンは 明らかに「スター・ウォーズ」の便乗ですが 意外に見ごたえがあります
きっとSF映画マニアがつくったんだろう ということが分かるような 憎めない映画になっています

10.ギャラクシークエスト (1999年)

監督はディーン・パリソット
「スタートレック」へのオマージュにあふれたSFコメディ映画です

映画内の世界で 1979年から4年間にわたってテレビ放送された"ギャラクシー・クエスト"という伝説的人気SFシリーズ
放送終了から20年経っても ファンイベントは熱狂的なファンであふれていました
そんなイベント会場に グレーのボディスーツを着た4人組があらわれますが 実は彼らは宇宙人であった...というストーリーです
ゆるい雰囲気の 単なるパロディ映画なのかと思いきや しっかりと構成されたストーリーを中心に 素晴らしい内容で描かれています
シガニー・ウィーバーやサム・ロックウェルなど 意外に(?)俳優陣も豪華です
絶妙なチープさと コメディの相性が抜群であり 「スタートレック」を観たことがなくても きっと楽しめる 傑作SF映画となっています

11.スペースボール (1987年)

監督は メル・ブルックス
本気で作られた「スター・ウォーズ」のパロディSF映画です

舞台はワープした昔 遥か銀河系の彼方...
悪しきスペースボール星のスクルーブ大統領は 薄くなってしまった星の大気を補充するため 近隣のドルイデア星から大気を奪取することを画策します
そして ドルイデア星のローランド王の娘であるヴェスパ姫を誘拐し 姫の身柄を人質にして大気を盗み取ろうとします
困り果てたローランド王は 流れ者の船長ローン・スターと その友人バーフに 娘および愛車の救出を依頼する...というストーリーです
オープニングから「スター・ウォーズ」そのままの演出で物語は始まり 終始おバカなギャグでふざけ続ける内容です
"姫を救出する"という 分かりやすい目的のあるストーリーで描かれる映画ですが セットやキャラクターデザインは中々クオリティーが高く 特に"ピザ・ザ・ハット"の特殊メイクは強烈です
また 視覚効果は ジョン・ダイクストラが設立したアポジー社が担当しており 見ごたえがあります
音響も 現在のスカイウォーカー・サウンドである スプロケット・システムが担当しているという徹底ぶりです
大統領役で本作に出演もしている 監督のメル・ブルックスはコメディ映画の重鎮ですが 実はデイヴィッド・リンチ監督の「エレファント・マン」や デヴィッド・クローネンバーグ監督の「ザ・フライ」で製作総指揮をつとめている人物です
スターウォーズ印で描かれる ジョージ・ルーカス公認のパロディ映画を ぜひ観てみてください

12.宇宙の七人 (1980年)

監督は ジミー・T・ムラカミ
2年間の製作準備期間に加え 編集, 音響, SFX処理などに関するスタジオを 製作総指揮にあたったロジャー・コーマンが設立して臨んだ 意欲作です

武力を一切持たない 平和な惑星アキールに ある日 宇宙征服を企む独裁者のセイドアが攻撃を予告してきました
アキールの人々は協議の末 セイドアと戦う事を決定し 戦いに協力してくれる勇者たちを外部から探すことになります
任務を命じられたシャドは さまざまな仲間に出会いながら セイドアに立ち向かう...というストーリーです
「荒野の七人」の宇宙版であり 黒澤明監督の「七人の侍」にもオマージュをささげたような内容になっています
製作総指揮にあたったロジャー・コーマンが 10年以上あたためてきた企画を映画化した作品です
当初 ジョン・ダイクストラがSFXを担当する予定でしたが 提示された予算が製作費の全額に相当するため 断念したそうです
B級映画の帝王 とも呼ばれるロジャー・コーマンは当時「ストーリーと俳優の演技は"スター・ウォーズ"や"ブラックホール"より優れている」という自負を持っていたとのことですが その結果 地味な勇者達とB級宇宙人が集結したような カルトなSF映画となっています

13.バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー (1984年)

監督は W・D・リクター
おバカな設定の カルトなSF映画です

日本人の父とアメリカ人の母をもち 物理学者, 脳神経外科医, ロックバンドのボーカルでもあるバカルー・バンザイは 実験中に8次元の世界へ飛ばされてしまいます
そこには凶悪なエイリアンが幽閉されており バカルーは自分の世界を守るために戦う...というストーリーです
近年「レディ・プレイヤー・1」の影響で 話題にもなったSF映画です
タイトルや設定からは 超絶おバカなコメディを想像するのですが 意外とまじめな内容に 初見時は戸惑った覚えがあります
小学生が考えたようなストーリーの中で 真面目に演じる俳優陣や特撮は 妙な見どころがあるかと思います
観る人を選ぶ まさにカルトなSF映画ですので 気概のある方は ぜひ挑戦してみてください

14.フィフスエレメント (1997年)

監督は リュック・ベッソン
コメディタッチで描かれる SFアクション映画です

2214年 巨大なエネルギー体が地球に接近しつつありました
そんな中 コーベンダラスの運転するタクシーに突っ込んでくる赤い髪の少女
コーベンはリールーを神父の元へ届けますが そこでリールーこそ地球存亡のカギを握ると知らされます
一方 地球の危機を救うための4つの石が 惑星フロストン・パラダイスでコンサートを行う異星の歌姫ディーヴァに託されている事が判明
特殊部隊の精鋭でもあったコーベンはリールーを連れていく事になりますが 敵の手がすぐそこまで伸びていた...というストーリーです
9000万ドルという 巨額の製作費を投じて描かれるのは 監督のリュック・ベッソンが 16歳の時に思いついた物語を基にした 奇抜な世界です
リュック・ベッソンは この映画を実現するための資金の足しにするつもりで「レオン」の脚本を2日間で完成させましたが 結果的に「レオン」が大ヒットしたことで 本作品が実現することになりました
カラフルな衣装にも注目したい 90年代の傑作SF映画となっています

15.ヴァレリアン (2017年)

こちらも監督は リュック・ベッソン
とにかく賑やかな SFアクション映画です

長年拡張され続けた 国際宇宙ステーションの質量が 地球にとって危険になったため 一千もの種族が居住する"アルファ宇宙ステーション"として外宇宙に射出されます
そして 西暦2740年 アルファの連邦捜査官ヴァレリアンと その相棒ローレリーヌは 任務として惑星キリアンへと向かう...というストーリーです
「スター・ウォーズ」にも影響を与えたと言われる フランスの漫画シリーズ「ヴァレリアンとローレリーヌ」を基に 1億7000万ドルもの巨額を投じて 製作された映画です
リュック・ベッソンは 2009年の映画である"アバター"を観て 本作品の映画化が可能と判断し 制作に着手したそうです
まず デヴィッド・ボウイの"Space Oddity"から始まる とてもドラマチックなオープニングが秀逸です
とても現代的な雰囲気で描かれるSF的世界観のクオリティは高いのですが 個人的には 綺麗なCG主体の映像が原因なのか 作品全体に愛着が湧きにくく もったいないと感じる内容でもありました
しかしながら 2010年代にこの題材に挑んだという心意気に感謝したい 傑作スペースオペラ映画だと思っています

16.スペース・スウィーパーズ(2020年)

監督は 韓国のチョ・ソンヒ
主演は ソン・ジュンギで制作された SFアドベンチャー映画です

舞台は2092年 地球では砂漠化が進み 人間が暮らすのは難しい状況
宇宙開発企業UTSは 宇宙空間に新しい居住地を建設しますが 富裕層など一部の人間だけが住む権利を手に入れました
一方 宇宙船"勝利号"のチャン船長や操縦士のテホ達は 宇宙に散乱するゴミである"スペースデブリ"の回収業に明け暮れる日々を過ごしていました
稼いだお金は 荒っぽい運転で傷ついた宇宙船の修理代に消え 借金がかさむ日々
そんな中 テホは一人の少女を発見し その子が行方不明になっているヒューマノイド"ドロシー"であることに気づきます
ドロシーを使って大金を得ようとする乗組員たちは 危険な取引に乗り出す そんなストーリーです
"韓国初の宇宙SF映画" としてNetflixにて公開されたこの映画は とても良い雰囲気を持っています
個性的なキャラクターや 宇宙船などのデザインも魅力的です
ポップな雰囲気や 宇宙における労働者層と富裕層の対比 という題材にも見どころがあり 宇宙を放浪している感覚を得られる 傑作SF映画となっています

17.ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー (2014年)

監督は ジェームズ・ガン
宇宙の愉快な冒険を描いたSF映画です

1988年 母親を亡くしたばかりのピーター・クイルは 宇宙海賊ラヴェジャーズに地球から拉致されます
そこから26年経った2014年 惑星モラグで成長したクイルがオーブを盗もうとしますが 同じくそれを狙ったテロリストのロナンの部下に遭遇
なんとかオーブをもって逃走したクイルに対し 最強の暗殺者が派遣される...というストーリーです
さまざまな経緯で集まった仲間と共に宇宙を冒険する まさにスペースオペラの魅力が詰まっています
"マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)"としては 第10作品目の映画です
コメディ要素満載の内容に加え ウォークマンや音楽など 80年代を感じさせる演出も多数登場します
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズとしては1作目であり それぞれのキャラクターの魅力が溢れる ポップなスペースオペラとなっています

18.スターゲイト‎ (1994年)

監督は ローランド・エメリッヒ
エジプト古代文明と 地球外惑星の謎にせまるSF映画です

舞台は1928年
エジプトの遺跡から 謎の文字が描かれた巨大な石輪が発見されます
それは コロラド州のアメリカ空軍施設に保管され 66年間に渡り研究がおこなわれました
研究チームのリーダーであるキャサリン博士は 異端扱いされていた考古学者のダニエルの才能を見出し その結果 石輪の正体が 別の惑星にある輪に繋がっていることを解明する...というストーリーです
10シリーズにもわたる SFドラマシリーズとして知られる"スターゲイト SG-1"の基になったSF映画です
撮影ロケーションや音楽の使い方など「スター・ウォーズ」の強い影響を感じます
謎を秘めたまま終わるストーリーには賛否が分かれますが この映画の世界観には魅力を感じます
ほとんど砂漠が舞台なこともあり 地味な印象も受けるところもありますが 言葉の通じない部族との関わりというテーマや ラストシーンも素敵な 90年代の 佳作SF映画となっています

19.スタートレック (1979年)

監督は ロバート・ワイズ
人気SFシリーズの映画版 第一作目です

天体規模の巨大な雲のような"なにか"が銀河系を進んでいきます
その進路上で迎撃したクリンゴン艦や 調査を試みたステーションは 攻撃により消滅
"なにか"の進路は地球へ続いていましたが 迎撃可能な宇宙船は まだ整備の終わっていない エンタープライズ号だけであった...というストーリーです
テレビシリーズ「宇宙大作戦」が1969年に打ち切られた後 10年の時を経て 映画版の公開に至った経緯をもつ作品です
ジェリー・ゴールドスミスによる冒険心をくすぐる音楽に加え 魅力的なキャラクター達と 人間ドラマの絡み合う秀逸な脚本
また 印象的な衣服や宇宙船などのデザインも素晴らしいです
ダグラス・トランブル, ジョン・ダイクストラによる特殊効果は 宇宙におけるワープ, 消失の描写など 強いこだわりを感じることができ いま観てもすごく魅力的です
壮大な規模で描かれる物語が迎えるのは まさかのラスト
ぜひご覧になってください

20.スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望 (1977年)

監督は ジョージ・ルーカス
今もスピンオフが制作され続ける 言わずと知れたSFシリーズの初作品です

遠い昔、はるか彼方の銀河系で…
お馴染みのオープニングから始まる オリジナル三部作の 記念すべき第一作目です
公開当初は「スター・ウォーズ」というタイトルでしたが 公式に"新たなる希望"のサブタイトルが付けられたのは 1980年の「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」公開前のリバイバル上映からでした
さらに1999年の「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」の公開をきっかけに "エピソード4"が正式タイトルに付け加えられています
1997年の特別編以降 DVDやブルーレイの発売の度に細かい映像の修正などもおこなわれています
みなさんはこのシリーズで どの作品が一番好きでしょうか
1977年公開の「未知との遭遇]
と共にSFブームを巻き起こした SF映画史の中でもっとも重要かもしれない 名作SF映画となっています

21.ブラックホール (1979年)

監督は ゲイリー・ネルソン
SFブームの時代にディズニーが製作した SF映画です

人類の居住可能な惑星を探して宇宙を旅する 5名のクルーとロボット1体を乗せた USSパロミノ号
パロミノ号は 史上最大級のブラックホールに遭遇し そのすぐ近くに 20年前に消息を絶ったはずの USSシグナス号を発見します
ブラックホールの引力に引き込まれずに 宇宙空間に漂うシグナス号の中には 天才科学者のラインハート博士と 不気味なロボットたちがいた...というストーリーです
「ブラックホール」というタイトルながらも ブラックホールはおまけで 中身はほとんどサスペンス的なストーリーになっています
シリアスな雰囲気の中で際立つのは "なぜこんなデザインにしたのか" とツッコミたくなる ロボットのヴィンセントです
当初「2001年宇宙の旅」や「サイレント・ランニング」のような シリアスな内容のSF映画を目指したという本作品
1977年の 「スター・ウォーズ」が大ヒットしたことにより ディズニー幹部がスペースオペラ調に感化された結果 おかしなバランスの映画になったようです
船内には「サイレント・ランニング」のような農園があり ダースベイダーのようなロボットも存在しています
非科学的な内容もかなり多いですが そんな中でも 特に宇宙船のデザインや 特殊効果は素晴らしいです
リメイクの企画が2009年に浮上し 2012年公開予定ということでしたが なにも音沙汰がありません
ルーカス・フィルムを買収したことで「スター・ウォーズ」を手に入れたディズニーにとって リメイクの必要もなくなってしまったのかもしれません
「2001年宇宙の旅」を意識した結果に生まれた ヘンテコなラストまで注目のSF映画となっています

あとがき

今回は「宇宙の冒険活劇 スペースオペラのSF映画」についてのお話でした
SF映画の中でもとにかく製作費が掛かってしまうジャンルなので 作品数は限られますが 見ごたえのあるものばかりです
現在ではあまり作られなくなった題材なので もし新作が出たら あたたかい目で観たいと思っています

最後までご覧いただき ありがとうございました

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