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Jean Prouvé

Ginza SixのThe Rowには、Jean Prouvéの作品が置いてあるのを知っているだろうか。スチールの丸い隙間からは太陽光が差すデザインになっている(店にあるのはインテリア用としてLEDが装着されてある)。以前、清澄白河の展示でこれに似たものを見た気がしないでもない。

Prouvéは自らをエンジニアだと自負していたからか、彼の手作りによる作品は観る者に工業デザインとはなんたるものかを示している。いつか彼がデザインした椅子が欲しいと思っている。

機能主義、問題解決先行型に陥りがちな昨今の陳腐なデザインは果たしてどこへ向かうのだろうか。「アイディア」が全てのヒントに繋がっているとしたら、インスピレーションの源泉をもう一度辿りたいと思う。

無意識に浸り、深海に深く潜るように、すとんと降りて行く。最後までカタチを変えるアイディアは、僕らを苦しめ、魅了させる。それはまるで、気分屋なガールフレンドのように様々な表情を見せるのだ。氷のように溶けて液体に同化するアイディアを僕は今日も脳内観察する。

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