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あなたの行動は、過去のあなたの経験(n=1)に振り回されている。

以前、「なぜあなたの部下は努力しないのか?」と言う記事を書きました。
努力して成功した経験があるから努力できる!と言う内容でした。

そこからずっと考えていたのですが、
「努力するか・しないか」だけでなく、
良い行動や悪い行動、良い癖や悪い癖そのほとんどが
個人の経験の結果なんだなって最近気が付きました。

あなたの行動は、過去のあなたの経験(サンプル数1)に振り回されている。

特に「欲望」とか考えない、何気ない行動が経験に大きく反映されていると思います。

経験というと、見てきた・聞いてきたも含まれますが、
大きく効いてくるのは、
やってみた結果の「勝ちパターン」「負けパターン」ですね。


■■例えば、とりあえず勉強する能力の高い子供の経験。

■頑張って勉強した結果 → 能力が高いのでわかる・褒められる
  → 労力を使った以上に褒められる・能力が高いのを誇示できる・親や先生にも好かれる・コスパが良い

■頑張らないで言い訳して勉強回避した結果 → 怒られる → 親や先生に嫌われる。
  → 勉強した方が楽で褒められるし、能力も向上するしコスパが良い。→次から勉強して過ごそう。

勉強したり、しなかったり色々と試した結果、
勉強するが一番「勝ちパターン」だと判断し勉強する人になるでしょう。


■■例えば、勉強しないで言い訳ばかりする能力の低い子供の経験。

■頑張って勉強した結果 → 能力が低いのでわからない・怒られる
  → 労力の無駄・何も得られた気がしない・能力が低いのがバレる・親や先生にも嫌われる・コスパが悪い

■頑張らないで言い訳して勉強回避した結果 → 怒られる
  → 勉強の労力回避・勉強の能力の低いことがバレなかった。きっと、頭が悪くて嫌われない。
    → 勉強するよりコスパが良い。→次から言い訳して過ごそう。

勉強したり、しなかったり色々と試した結果、
言い訳が一番「勝ちパターン」だと判断し言い訳ばかりする人になるでしょう。


言い訳が「勝ちパターン」?なぜ?と思う人もいると思いますが、
周りから見て、良いか・悪いかは「勝ちパターン」とは関係ないです。
関係あったらみんな言い訳なんかしないで勉強しますよね。

「勝ちパターン」「負けパターン」で行動するのは勉強に限らずだと思います。

「字を綺麗に丁寧に書く」「取りあえず読める限界レベルの字で速く書く」
「独りで過ごすのが好き」「多くの人といるのが好き」
「本を沢山読んで過ごす」「寝て過ごす」
「時計は高級なものをつける」「時計は付けない」などなど

殆どの行動が過去の「勝ち経験」「負け経験」の結果を鑑みた、
「勝ちパターン」「負けパターン」で行動しています。


もちろん新規チャレンジを「してみる」「してみない」も含まれます。
例えば「TVでやっていたからやってみたい!」も、
過去に「TVでやっていたことを実際にやったら、話題ができて盛り上がった!」と言う、
「勝ちパターン」ではないでしょうか。

AIも人間も一緒ですね。過去の経験から最適な行動を割り出しています。

ただ、人間とAIの違いは、AIの方が圧倒的に経験が多いということです(全部が全部じゃないけど)。
所詮、人間は本人1人でしか行動できないので、経験には限りがあります。サンプル数が圧倒的に少ないです。n=1です。
AIもサンプル数1(n=1)で組むこともできますが、現実役に立たないですね。


まとめ その1

過去のあなたに、今のあなたは振り回されているかもしれないので、
行動を見直してみてはいかがでしょうか?

あなたの行動は、あなたの能力と経験に基く最適解「勝ちパターン」ではあるけど、所詮1人の経験(サンプル数1つ)でしかなく
周りから見たら、本当に最適な行動かどうかはわからないからです。


見直す方法としては、
本やネット、周りの人から、本当に良い行動を学び・考えて行動してみると良いでしょう。
(サンプル数をn=1から増やして、n=大多数にしよう)

※学ぶ際に気を付けるのは、その文章や言葉が、その人だけの経験(n=1)なのか、
多くの経験(n=多数)から導き出された結論なのか注意して聞くことが必要です。


個人の経験(n=1)だと、その人の能力や人脈・資本が高い故に成功していて、
全く参考にならない場合もありますからね。
他人の成功例は当てにならないとよく言われるのはこれが原因です。
成功例を読んだり聞いたりするときは、その背後までよく考えないと、逆に有害になることもありますので要注意です。


まとめ その2

『能力』によって経験の結果(「勝ちパターン」「負けパターン」)が、大きく左右され、その後の行動が変わる。

Aさんは「勝ちパターン」になる行動でも、Bさんは「負けパターン」になる。

他人が不可解な行動をする場合、その人の能力と「勝ちパターン」「負けパターン」を考えることで、不可解だった行動を理解し、優しくできるかもしれません。


おまけ

あなた周りの人の行動や癖から、過去の経験や能力・性格を推測することができます。あくまで推測ですけどね。


あなたの周りの人に、やってもらいたい行動の成功例を積み重ねさせてあげることで、行動を変えることができます。
(成功例・失敗例の少ない人の方が効きます。過去の経験数(分母)が小さいので、成功例1が大きく効きます。逆に、年寄りやベテランを変えにくいのは経験数の多さに起因すると思います。)


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