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煌々たる王家の苦悩(オーストリア・ウィーン)

ウィーン編②


シェーンブルン宮殿

この日はウィーン1の観光地とも言えるシェーンブルン宮殿へ。ハプスブルク観光の集大成。
ここは中心街から離れた離宮であり、オスマン帝国による第二次ウィーン包囲で荒廃したものを再建して今の姿に至る。ナポレオン戦争後のヨーロッパの立て直しを図ったウィーン会議もここで行われた。

22室と40室の見学コースがあるが、高くても後者を選択した方がいいだろう。(ちなみに全部で1000を超える部屋がある。) よく世界史の教科書で見るマリアテレジアとその多く子供の絵画やナポレオンが滞在した部屋(彼はウィーンも占領した)なども見ることが出来る。
見学すると、日本の漆や中国絵を愛したマリアテレジアや質実剛健なフランツヨーゼフの性格が部屋に反映されていたり面白い。 (残念ながら写真撮影不可)

外に出るとまず広大な庭園を眺望できる。右を見ても左を見ても壮大な景色が広がっている。あまりにも広いためか、ランニングしている人も多くいる。シェーンブルン・ランニングなんていう贅沢をしてみたいものだ。(皇居ランで精一杯) 宮殿から向かいの門まで歩くのに20分はかかる。


ここを代々ハプスブルク家の人々が歩いていたかを想像すると、やはり″あの″歴史と一体化した感覚を味わえて心地いい。ただ僕はただ広いだけのような気がして、この庭園はあまり好きにはなれなかった。全体として、個人的にはオーストリア1の観光地としては疑問が残った。

王宮家具博物館

sisi ticketを持っていればここも見学可能。しかし、中心街から少し離れているのと、やはり王宮の豪華さは一切なく質素なので全く人気がない笑。
勿論王宮に相応しい装飾が施された家具が多いが、正直思ったよりも派手でなく質素だなという感想。これからの旅で色んな王族を感じて比較するのも楽しみだ。

宮殿内は撮影禁止だったがここは撮影ok。ホーフブルクで見たエリーザベトの有名な絵画を撮れないことが心残りだったが、バッチリ撮れた。

相当な王室好きか、時間が有り余ってる人以外にはオススメできないかな。ただ本当に人がいないので、王家の所有物を独り占めする貴重な感覚を得られるのは確かだ。

総括

3日間ハプスブルク家に触れてきたが、僕はその栄華よりも苦悩を感じた。ウィーン包囲オーストリア継承戦争などの戦禍を経て、王家の内部では望まない政略結婚や暗殺されていく親族、多忙を極める皇帝。一見すると煌びやかだが内部は我々の想像のつかないほどの苦悩に満ちていただろう。

その夜はプラハへ向かった。
ウィーンを去るのは惜しい。惰性で来た街がここまで歴史心をくすぐり、過ごしやすいとは。物価は東京とあまり変わらない。(いかに東京の物価が高いかが今回の旅で理解できた。)
Bloombergの世界の住みやすい街ランキングでも堂々の1位だ。教育面でも驚いたが、母国語を話していた市内の小学生低学年の少年たちと話してみると、21歳の僕に物怖じせず英語をペラペラ話す。2ヶ国語は当たり前のようだ。
日本の英語教育改革の遅れをひしひしと感じた。本当日本のトップクラスの私立大学の重箱の隅をつつくような試験形式は本当に何をしているのかと頭を抱えてしまう。「島国だから仕方ない」という時代はとっくに終わってるというのに。

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