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とにかくQOLを向上したい人のかしわ抜きと鶏ざる

ぴすぴす 釧路生まれの釧路育ち、今は横浜在住のいたいけなぽなちゃんだ。




釧路の鶏そば

導入なしで話進めるけど、釧路の人はなんかみんな蕎麦好きなんだよね。
蕎麦屋乱立してるし。
これ、釧路の茶そば。うまそうでしょ?
鶏そばってんだ。鴨南蛮の鶏バージョン。
蕎麦といえばわたしは鴨南蛮が大好きでこっちの蕎麦屋で蕎麦食べるときはほぼほぼ鴨南蛮一択なんだけど、釧路では鴨ではなくこの鶏南蛮が定番のよう。
鶏は親鶏(ひねどり)っていう産卵を終えた老いた鶏を使っているらしく、フツーの若鶏と違って超コリッコリなんだよね。めちゃめちゃ硬くて噛みごたえ100㌫なんだけど、この世の旨味全てを凝縮したかのような旨味がまじでヤベーの。その前にわたしの語彙がヤベーわ。
まぁとにかくこのつけ汁、水筒に入れて持ち運んで飲みたいレベルで私の血となり肉となる。植物の花粉がそよ風にのって受粉し、種子となりいずれ花が咲く。輪廻転生を肌で感じるってワケだ。


そして、かしわ抜き

かしわ抜きをご存知だろうか?
この写真の右手に見えますのがかしわ抜き
これ一体なんてっかっつーと、鶏そばのそばを抜いたものなの。じゃあかしわ抜きじゃなくってそば抜きじゃねーかって思うよね?わたしもそう思う。
でも、理屈じゃねーんだよ。人生にはどう足掻いたってどーにもなんないことだってあんだ。黙ってかしわ抜き食おう。

かしわ抜きは鶏そばのそばを抜いたものと言ったが、味は違うのよ。かしわ抜きと鶏そばのつけ汁、写真だと見た目あんま変わらないと感じると思うが、全っ然違う。
かしわ抜きは、鶏そばの甘っ辛〜いつけ汁と比べ色も薄くて甘さ控えめ、キリリと塩味が際立つこれまた最高にうめージルなんだわ。

これ作りたくなるよね?

なるなる。
ただ親鶏、こっちで売ってんの見たことないんだわ。
でも親鶏で美味しい鶏そばとかしわ抜き作りたいよぉ。


と思ったら釧路直送の親鶏ゲットぉ!
釧路ではこれがフッツーに売られているのか?
なるほど硬いから、あらかじめ薄切りにしてあるんだなぁ。


よし来たでは早速かしわ抜き作ろ。
かしわ抜きはすっきりした塩味引き立つ出汁がキメ手な気がする。
昆布と煮干しを水で一晩戻しておこう。

一晩たったらそのまま加熱して、あとはグッタグタにかつおだしとっていこう。

これが間違った出汁のとり方だってわかってまーす!

ほんとは煮干しはあらかじめ頭とハラワタ取り除いて弱火でフツフツさせて沸騰直前に昆布取り出して沸騰したら鰹節を入れて30秒で火を止めて箸でいじったりせず鰹節が沈むのをじっと待ってガーゼで濾すんだよね?知ってる知ってる。

でもね、この繊細さのかけらもない出汁の取り方が、うめーんだ。
非国民と罵られても致し方ない。
とにかく昆布と煮干しと鰹節を煮えたぎれ〜!
えぐみが出る?知ったこっちゃない。

でもさぁ、むかーしむかし小林カツ代の息子のケンタロウと栗原はるみの息子の心平ちゃんがテレビかなんかで、出汁って雑にグダグダに煮出した方が絶対美味いよなーってヘラヘラしながら話してて、わたしとおんなじこと思ってんじゃんってめっっっちゃくちゃ共感したんだわ
あんな偉大な母を持つ2人でさえも『こんなこと言ってたら母ちゃんに怒られちまうよ〜』ってヘラヘラしながら言ってんだぜ?邪道には違いないがあながち間違って無いと思う。


こちらグッタグタ煮出した雑な出汁。

親鶏をブチ込んで煮よう。

具はネギのみ。スライスしよう。

アクが結構出るから鶏覗いて、じゃない取り除いてネギブチ込んで更に煮る。
酒と白だしと醤油、ちょこっとみりんと砂糖入れて調味。


完成。めちゃ美味い。水筒くれ、水筒。
まじでほっとするぅ〜〜。
ほんとなんでこんなに鶏が老いただけで美味しいの?硬さはこの世の食い物とは思えないほど硬いが。

翌朝は卵落として、ご飯と共にかっこむ。最高なんだ。




せっかくなので親鶏、炒めても食べてみた。

にんにくチップを作ろう。

できたら一旦取り出しておこう。

にんにくチップを作った油で親鶏を炒めていく。

軽く塩胡椒。

盛り付けて、にんにくチップとポン酢かけて万ネギ散らして完成。

親鶏のガーリックポン酢

このコリッコリ感、癖になる。
無限ビール案件。炒めてもうまい親鶏。




さぁて満を持して鶏そばだ。
もういっちょの親鶏。

かしわ抜きを作った時、かなりアクがでて汁が結構濁ったんだよね。
今回は旨味が出過ぎない程度にさっと湯掻いておこう。

アクは軽く水洗いする。

例のグッタグタに煮出した出汁にぶっ込んで、煮ていこう。

そばつゆなので、麺つゆや醤油砂糖みりん酒をコッテコテに入れて調味。
旨味を極限まで出し切れるようグッタグタに煮てやろう。硬くてなんぼよ。

ネギはブツ切りにして焼いておこう。

ネギはつけ汁にブチ込んで軽く煮る。

完成。再現度高め。一味はマストだな。

じゃじゃーん。最高である。

ほんと親鶏なぜこんな美味い出汁がでるのだ?だてに歳重ねてねぇな。


それにしても蕎麦の量よ。
そびえ立つ蕎麦。チョモランマ盛りでっせ。

でも全然余裕〜でペロリだったわ。てか足らんかった。
恐るべき親鶏。



残ったつけ汁は、翌日少し薄めてネギとしめじを追加してたまごとじ蕎麦に。この世に生を享けて良かったと思えるほどうまい。

今後は親鶏見つけたら即買いである。
でも売ってんのかなぁ?
親鶏を見つけた方は、ぽなちゃんまでご一報願います。


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