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松下洸平ツアーP2Pより

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松下洸平ツアーP2Pより、セットリストからお話を書きました。
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記事一覧

短編小説 振り子が重なる時〜P2P8曲目 Only Youより〜

僕にとって故郷は曇天の空だった。 東北の冬は長く曇り空が多い。 僕は小さい頃から自分の感…

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短編小説 雪の結晶(2)~P2P7曲目 oneより~

「あ、雪だ…」 思わず私は呟いた。 私は関東の生まれで、雪なんてほとんど見たことが無いの…

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短編小説 雪の結晶〜P2P7曲目 oneより〜

物を整理するときに『いるもの』『いらないもの』と分け、どうしても悩む物は『保留』の箱に入…

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短編小説 恋と非常識〜P2P6曲目あなたより〜

「ねえ、真琴達どうなってるの?」 友人の佳代が、呆れるように私に尋ねてきた。 「どうなっ…

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短編小説 デニムの砂(3)〜P2P5曲目 体温より〜

次の日、僕は1人で散策に出た。 真琴さんの部屋に飾ってあるあの写真の場所に行ってみたかった…

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短編小説 デニムの砂(2)〜P2P5曲目 体温より〜

僕らの無言の隙間を、波の音が埋めてくれていた。 なので、不思議と気まずくなる事なく、2人で…

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短編小説 デニムの砂(1)〜P2P5曲目 体温より〜

声も、顔も、素振りももちろん覚えているけど、1番身体から離れないのは、あの人の体温だった。 あの人の体温を、僕はいつだって探している。 「マジかあ…」 行程表をチェックして、俺は思わず声が漏れる。 僕は、奨励会を辞めた後色々有りつつも、今は小さいMV専門の広告代理店を経営していて、少数のスタッフながら皆優秀なので評判も良く、ありがたい事にオファーをいただくことも多くある。 そんなオファーの中で、レコード会社が本腰を入れて売り出そうとしているアーティストがいて、それは、低予

短編小説 千日手〜P2P4曲目 つよがりより〜

胃の奥の方で何かの塊が暴れているような感覚。 久しぶりの感覚。 これはあれだ、あの頃の感覚…

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短編小説 シンデレラの靴〜P2P3曲目 エンドレスより〜

永遠の愛って何だろう。 あの時、絶対手を離さないと誓ったはずなのに。 彼と一緒になる時、…

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短編小説 地図が描く時間軸~P2P2曲目 Color Of Loveより~

今思えば、映画や漫画のような出会いだった。 カフェでお互いよそ見をしてぶつかってしまい、…

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短編小説 色とメロディーが混ざり合う時〜P2P1曲目『リズム』より〜

「真琴、あんた、ご飯ちゃんと食べてるの?」 母親の無遠慮な声が、私の耳に突き刺してきた。…

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