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【図解】パーパス経営と企業活動エコシステム

本記事では、企業活動に焦点を置いて、パーパスとの連関性をよりビジネスに沿って説明したいと思います。

前回の記事では、パーパスが創るエコシステムについての概念図を説明致しました。
↓前回記事

より企業活動に即した形で、考えを述べていきます。


パーパス経営を考えてみる

企業活動は「大きな木」が太陽に向かってグングン成長する様をイメージすると非常に捉えやすいです。

パーパス経営が創るエコシステム


太陽が「パーパス(Purpose)」。一生到達はしないが、常に向かう先であり指針であり、目指し続ける目的である。

ではどんな大木になりたいか?この在りたい姿が「Vision」。太陽に向かって大きく成長した様として、どんな姿になっていたいか。
この解像度高い“在りたい姿”のイメージ。

木自体の根は、一人ひとりの生きる上での「基軸」があり、企業が大切にする「Value」と紐づく。
この土台となる根全体こそが、企業の「Culture」である。

太い幹は、「経営方針」(グループ戦略・方針)
そこから伸びる幹・枝が、「個社事業」(一つ一つの事業)。

そして、生み出された葉が提供価値であり、「サービス」。

葉は生物が生きていく上で重要な酸素を生み出す。
酸素は生態系を豊かにするし、雲をつくられ、雨が降る。
この雨が「キャッシュ(利益)」であり、木が成長する上での新しい力となる。

木の存在が、我々の生態系を豊かにする価値を生み出し続ける様に、
企業活動も、その価値自体が社会や環境をより良くするものでなくてはならない。

このサイクルが持続的に続くが故に、「サスティナブル」。

なので、企業がより良い社会を創る為の活動を行い、
ESGと向き合い、その先のSDGsに向き合う事は、企業の存在意義として当たり前の活動なのだといえます。

だから、「パーパス」として掲げる内容は、“より良い社会を創る”事を前提として、自分たちが得意である事、やっていきたい事を明文化した「マニュフェスト」として示す。

それが太陽の様に、周りを照らし、浴びているだけで気持ち良いものであれば、きっと企業も木と同じ様に、グングン成長するのだと考えられる。

これがパーパス経営として捉えております。

では、このエコシステムをもう少し企業活動に寄せて考えてみるとどうか。


企業活動エコシステム

先程の大木で表した図を、企業活動に紐づけて図解してみると以下のような形になります。

企業活動エコシステム

図について、順を追って説明します。

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企業の「資本」について

企業の「資本」

まずは、資本について。
細かい説明は割愛しますが、企業活動の“元手”であり、強みそのものです。

資本には5つの要素があると考えます。

  1. 金融資本(例:キャッシュ・株式など)

  2. 人的資本(例:組織ナレッジ・管理職・デジタル人材など)

  3. 技術資本(例:開発ノウハウ/体制・独自プロダクトなど)

  4. 社会資本(例:企業信頼・人脈・培ってきイメージ*ブランド)

  5. 時間資本(例:有限時間の最適化・生産性)

最初の4つに加えて、根底には、5つ目の時間資本がある。
時間こそ、だれしも有限であり絶対的なもの。
たとえばM&Aなどは、“時間を買う”という側面があり、見えない部分においてもとても重要な価値がある。

自社のアセットを5つの資本で照らし合わせて見てみれば、何が強みであるのかが具体的に見えてきます。競合他社に対して分析するのも同じ。

また、自分たちが足りない資本(アセット)については、外部との強固なアライアンスを組むパターン、JV(ジョイントベンチャー)で合弁会社作るパターンなど浮かんできます。

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企業の資本の根底には文化(Culture)がある

5つの資本は、それ単体では独立し、有機的な連携は生み出さない。
この資本を“自社ならでは”の強みへと昇華させる為には、
土台に企業文化の浸透が重要です。

木のイメージであれば、その根底には“根”があります。この根は、従業員個々の基軸であり、それが束なった時の自社のValue(価値観)です。

これにより生まれる企業文化。

つまり資本を活かすも殺すも、その企業ならではの文化次第です。

なぜか?どんなに良い資本を持っていたとしても、自分たちが弱腰で有効的に使えなかったり、または主観的に鑑みて、強みを強みと捉えられなかったりしたらダメだから。

“自分たちってこうだよね!だからこの自分たちの長所を活かして、こう活動していこう!”って芯から思えるか。

つまり、自分たち企業の強みを客観的に見極め、有効的に活用するには、
自社の「自己効力感×自己肯定感」が大事であり、それは“自社ならではの企業文化”によって育まれるのだと捉えます。

なので、一番根底には文化(Culture)がある。

企業の「活動」について

企業の「活動」

企業活動は、元手の金融資本(キャッシュ)がベースとなって、まずは「市場分析」から入ります。

  • 「市場分析」→「PoC」で仮説立証に動き、

  • 「事業(会社)」が生まれ、

  • 事業の上に、様々な「提供サービス」が成り立ち、

    • 事業やサービスに応じて「外部パートナー」との販売連携等があり、

  • サービスを通して、「利用企業・利用者」がいる。

また、企業としては人的資本のバリューアップにおいて、人材の育成支援・挑戦環境を生む「打席」をいかに作るかが大事。
市場分析→POC→事業創造→サービス想像の中で、この「打席」を用意する事もセットで考える事が重要です。
※故に、人的資本から矢印を紐づけてます。

以上の活動を通して、生まれるものが以下です。

  • 「利用企業・利用者」が増える事で、代表的な事例「フラッグシップモデル」が構築される

  • フラッグシップモデルは、それ自体が企業の実力を示すものとなり、資本における「社会的信頼」に繋がっていく

    • 例えば、不動産会社であれば、メーカー毎にフラッグシップモデルとしてのモデルルームのタイプがある。それを見て、どの家に住みたい化、どこのメーカーに決めたいか、生活者側は判断して決める

    • DXも同じ。DXの対象範囲は広く、まだ漠然ともしている。しかし、要は“あの会社と同じ様な事を自社でもしたい”って思って貰えるようなフラッグシップモデルを作り続ければ、それがいつの間にか、“DXとは”の型になる。

  • 利用者はフラッグシップモデルが増えれば、それは売上となり「利益」となる

  • 利益は、金融資本として返ってくる

この「活動」を通して、「資本」は大きくなる。
その資本と活動の“大きさ”が「のれん≒企業ブランド」となる。

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「資本」と「活動」を通しておこなっていくこと

企業を代表したフラッグシップモデルを作ること。
この行動自体が重要です。

なぜなら、フラッグシップモデルとは、世の中から承認され、好かれ、大事にされる事例であり、自社が誇れる実績であるからです。

つまり、「社会にとって良いもの=フラッグシップモデル」だと捉えます。

自分たち企業の存在意義、目指すべき指針であるパーパスに沿って日々活動し、その活動の中で代表的な実績として生まれたフラッグシップモデル。

新たなフラッグシップモデルを創り続ける事が、社会課題解決に繋がり、それがパーパスへの道筋だと考えれば、企業活動はパーパスと一気通貫していきます。

そして、そこで生まれた利益は、「顧客からの期待」であり、総合的な企業評価としてみられる企業価値は、「社会からの期待」なのだといえます。

であれば、パーパスを掲げ、パーパスに沿って日々活動し、その活動の代表的で誇れる結晶としてフラッグシップモデルを創り続け、その総和によって社会を良くしていく。
その結果で、社会資本は高まり、金融資本も増え、サスティナブルに成長し続ける事ができる。

これがパーパス経営の真髄だと考えます。


さいごに_定量的に紐づけてみる

パーパス経営と企業活動について図解したものを順を追って説明させて頂きました。
改めて、図解したものが以下です。

企業活動エコシステム

木のイメージでいえば、土壌で根付く部分が「資本」、幹や葉による酸素の創造が「活動」とひも付きます。

更には、この企業活動エコシステム図をもう少し、ブロックに分けて捉えると以下になります。

エコシステムのブロック説明
  • 自社アセットが土台にある。アセットを向上し続け、レバレッジを効かせて、大きな価値を創る

  • そこから自社ならではの価値創造に繋がる

  • 生み出したサービスは、社会への価値提供である

  • 結果として、フラッグシップモデルや利益は、現在の自社の実力を表すもの

  • その活動を通して社会貢献をなしていく=パーパスに向けた活動

  • 総じて全体の“大きさ”が企業価値として反映される。それは自社への期待であり、現在のブランドなのである

この様な考え方で、企業活動を捉える事で出来ます。

では、具体的に各活動をKPI(定量目標)に紐づけるとどの様に示されるか。

企業活動のKPI


右側が「先行指標」であり、左側が「遅行指標」となります。

スタートは、右下から。それぞれの活動をKPIで表すならばの例を示します。

  1. POC数

    1. 事業自体の立ち上げ(0→1)におけるPoC

    2. 事業内新規サービス立ち上げのPoC数

  2. サービス立ち上げ数

    1. 0→1側:事業創立数 

    2. 既事業内:新規サービスリリース数

  3. 利用企業・利用者

    1. 利用者(社)総数

    2. ARPU or ARPA (平均売上)

  4. フラッグシップモデル

    1. フラッグシップモデル構築数

    2. 外部露出(PR)数

  5. 人材成長を促す打席(人的資本)

    1. 事業orプロジェクトの抜擢数

    2. 男女別での抜擢数(DE&Iの観点より)

  6. 利益

    1. 営利額・営利率

  7. 売上

    1. 売上額・売上成長率

    2. SaaS ARR(MRR)

    3. GMV(流通総額)

  8. 企業価値目標

    1. パーパスに向けた活動を前提として、定点として企業価値目標を設定※企業価値の為にパーパスがあるのではなく、パーパスに向けて社会的貢献活動を行う結果として企業価値が紐づいてくる。

個人的には、「4.フラッグシップモデル」と「8.企業価値目標」の2つを柱にするとブレない気がしております。

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以上が、パーパス経営と企業活動のエコシステムについて図解した内容でした。

自社に当てはめてみた際に、足りているピース、足りないピースが見えてくると思いますし、ぜひKPI(定量目標)なども参考にしてみてください!

また、「パーパスってなぜ大事なのか?」という根本については、過去にnoteではなく、はてなブログで書いている記事があります。
人間の内発的動機(いわゆるやりがい)と紐づけている内容となり、メンバーにも説明し易い内容となっているのでご参照ください。

併せて、個と組織が輝く環境についても書いてます。

良ければご覧ください!

ではでは。

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