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落ち着いた学級は良い学級?


こんばんは。かえもんです。

今、うちの学校には教育実習生が来ています。
実習生には実施校で必ず指導教諭があてがわれ、指導をすることになっています。そして、実習生は指導教諭のクラスに入って学活のやり方などを学びます。

 そんな中、私にとって大きな学びとなる出来事がありました。それは昨日の夜のことでした。とある実習生とその指導教諭の話がたまたま聞こえてきたのですが、その中の一言がとても印象に残りました。

それは

「今のうちのクラスの課題は何?」

 この一言が衝撃でした。

 何が衝撃かというと、自分の学級経営の考えとはおよそ真逆のことを示唆しているように思えたからです。

 今まで私は、問題が起こらないよう、逸脱する生徒が発生しないように学級を見てきました。つまり、規律や集団としていかにまとまれるかにのみ焦点を当ててきたのです。要するに「問題が起きないように落ち着いた学級を作る」学級経営をしてきたのです。

 しかし、その先生の発言は「クラスの課題を解決していくことを通してより良い学級を作る」という考えから生まれたものだったのです。

 課題といってもそこまで大げさなものではなく「挨拶ができない」「時間が守れない」「忘れ物が多い」といったのが課題です。
 
 当然「ただ落ち着いた学級」を作る際にも同じような課題に教師は注目しますが、その後の対応が違います。落ち着いた学級を作るために教師は、課題を学級の課題としてではなく、学級の問題として捉えて対応するのです。
 
 課題と問題では、大きな違いがあります。学級の課題として捉えた場合は「生徒たちの課題」として考えることができます。しかし、問題として捉えるとすぐに直さなければならないものと考えてしまうので、「先生の対応の問題」となってしまうのです。その結果、怒鳴ったり罰を与えたりすることが起きてしまいます。

 今まで述べてきたことをまとめると、学級を「課題を解決しながら子供が成長する場」と捉えるか「教師が管理する集団」と捉えるかは大きな差になるということです。

 この考え方はバスケのコーチングにも似ています。選手をコーチの言うことを聞くロボットにしてしまう指導もあれば、課題を与えて選手を成長させる指導もあります。

 どちらを選択するかは自由ですが、子どものことを考えたときにどちらを選ぶべきかは明白でしょう。

 自分の学級経営だけにとどまらず、集団に対する捉え方が大きく変わった出来事でした。

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